2005年7月25日発売
時と運の潮目を読み切ってのし上がる平正盛、商機と人事にさとい長男・忠盛。下層の身ながら、おのが才覚を存分に発揮した楫帥・水竜。謎の美姫・祇園女御と京の市を熟知する女・真砂…。“海の道”への遙かな想いが、都ー瀬戸内ー宋国を結ぶ!国際情報小説の女王が、史実を自在に読み解いて描く本格歴史小説。
かの国は船の好材を産し、海の道を見渡せる伊都岐嶋(厳島)がある。清盛はあえて小国・安芸国に眼をつけたー“開国”の大断行をする智臣・信西入道、立ちふさがる凡庸な輩、保元・平治の乱、鹿ヶ谷の陰謀を乗り切った清盛だったが、すでに海の道は崩れ始めていた…。「諸行無常」のイメージから平家を解き放つ、新・歴史経済小説。
生きて戻れーリィの言葉に送られて、ファロット一族との血塗られた関係を清算すべく、シェラは北を目指す。一方、別行動を取ったリィは、タンガが仕掛けた罠により、騎士団員千人の命と交換に虜囚となった。意識を奪われた戦女神に必殺の針を手にしたレティシアが迫るー。
西洋館を舞台に次々と起こる惨劇…巨大「牢獄」から生きて脱出できるのか?本州最南端の半島沖の小島に建つ、巨大な西洋館。所有者の莫大な財産の後継者を選ぶべく、五組十人の男女が集められたー後継者決定の条件は、巨大ダイヤを館から発見すること。期限は十日。外部との接触を絶たれた極限状態のなか、謎に満ちた宝探しが始まる。二日目の朝、浴室に参加者の一人が吊るされていた。退路のない館内での殺人に震撼する面々。犯人の影も見えぬまま、その翌朝にまたしても、首を切断された死体が発見される…。
消えた肖像画、失踪した令嬢、石像の右腕だけが後に残され、遺言書を入れた風変わりな箱は持ち去られたー異能の師匠レオナルド・ダ・ヴィンチが、ミラノの宰相ルドヴィコ・スフォルツァ、才媛チェチリアとともに、不可解な謎、奇妙な事件に挑む。そして三人を待ち受ける運命は!?異才・三雲岳斗が描く、稀代の天才・レオナルド・ダ・ヴィンチ。