2006年2月16日発売
武蔵野武蔵野
初期の作品一八篇を収めた国木田独歩(一八七一ー一九〇八)自選の短篇集。ワーズワースに心酔した若き独歩が、郊外の落葉林や田畑をめぐる小道を散策して、その情景や出会った人々を描いた表題作「武蔵野」は、近代日本の自然文学の白眉である作者の代表作。
外套・鼻外套・鼻
ある日、鼻が顔から抜け出してひとり歩きを始めた…写実主義的筆致で描かれる奇妙きてれつなナンセンス譚『鼻』。運命と人に辱められる一人の貧しき下級官吏への限りなき憐憫の情に満ちた『外套』。ゴーゴリ(1809-1852)の名翻訳者として知られる平井肇(1896-1946)の訳文は、ゴーゴリの魅力を伝えてやまない。
戦争と平和 2戦争と平和 2
ロシアはナポレオンとの決戦に突入。アウステルリッツ戦で生死不明だったアンドレイが帰還した夜, 妻は男児を出産し死亡する。遺産相続したピエールははめられて結婚、妻の不倫から決闘する。 一方ロストフ家の若者たちは恋する年頃. それぞれの人生が続く中、歴史はロシアをティルジット条約の屈辱へと導いていく。(全6冊) 第 一 部(続き) 第 三 篇 コラム8 ロシアとイギリス 第 二 部 第 一 篇 コラム9 ロシア人の食事 コラム10 決 闘 コラム11 ギャンブル コラム12 ロシアの学校 第 二 篇 コラム13 フリーメーソン コラム14 ユロージヴイ 『戦争と平和』年表
花と龍 上花と龍 上
明治の終り、故郷を追われ北九州若松港に流れてきた男と女。二人は最下層の荷役労働者となり、度胸と義侠心で荒くれ男を束ね、波止場の暴力と闘う。男は玉井金五郎、女はマン。男の胸の彫青は昇り龍に菊の花。港湾労働の近代化を背景に展開する波乱万丈の物語。著者は本名玉井勝則、金五郎・マンの長男、実名で登場する。
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