2006年9月5日発売
社会からドロップアウトした5人のおたく青年と、コスプレ喫茶のアイドル。彼らが裏秋葉原で出会ったとき、インターネットに革命を起こすeビジネスが生まれた。そしてネットの覇権を握ろうとする悪の帝王に、おたくの誇りをかけた戦いを挑む!TVドラマ、映画の原作としても話題の長篇青春電脳小説。
京都の旅館で中年女性が殺され、その知人が東京で殺された。双方の現場に残されていた「陰陽」の墨文字。連続殺人の狙いは何か?容疑者には、鉄壁のアリバイがある。そして、容疑者が参加した鎌倉・鶴岡八幡宮の流鏑馬神事で、「陰陽」のかけ声とともに起る驚くべき事件。十津川警部が大活躍する「祭り」シリーズ第四弾。
名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコ、競争心をむき出しにし、孤立する途中入学組の和恵。ユリコの姉である“わたし”は二人を激しく憎み、陥れようとする。圧倒的な筆致で現代女性の生を描ききった、桐野文学の金字塔。
就職先の一流企業でも挫折感を味わった和恵は、夜の女として渋谷の街角に立つようになる。そこでひたすらに男を求め続けて娼婦に身を落としたユリコと再会する。「今に怪物を愛でる男が現れる。きっと、そいつはあたしたちを殺すわよ」。“怪物”へと変貌し、輝きを放ちながら破滅へと突き進む、女たちの魂の軌跡。
お文は身重を隠し、年末年始はかきいれ刻とお座敷を続けていた。所帯を持って裏店から一軒家へ移った伊三次だが、懐に余裕のないせいか、ふと侘しさを感じ、回向院の富突きに賭けてみる。お文の子は逆子とわかり心配事が増えた。伊三次を巡るわけありの人々の幸せを願わずにいられない、人気シリーズ第五弾。
ここはどこ?何のために?世界中から集められ、謎の“学校”で奇妙な犯人当てクイズを課される〈ぼくら〉。やがてひとりの新入生が〈学校〉にひそむ“邪悪なモノ”を目覚めさせたとき、共同体を悲劇が襲うー。驚愕の結末と周到な伏線とに、読後、感嘆の吐息を漏らさない者はいないだろう。傑作ミステリー。
「わたしを助けて」。休暇で沖縄へ来た脚本家の前に、かつての恋人が現われる。彼女は「恋愛ドラマの教祖」と呼ばれる売れっ子脚本家となっていた。土曜ドラマのためのシナリオを二人で作り上げていく、息苦しいような四日間の後に…。じんわりとせつない恋の短篇集。他に遺作となった次回作プロットを収録。
バイト先の解体現場に人生のリアリティを見出した大学生のイズミ。巨漢マッチョ坊主カンや、左官職人崩れで女性に対し赤面症の美青年クドウ、リストラサラリーマンのハカセなどと働く「マルショウ解体」の財政は逼迫し、深刻な問題が…。過酷な状況における人間の力強さをユーモラスに描いた傑作青春小説。
そこにあるのは胸躍る冒険物語、それとも恐怖に彩られた悪夢か。めくるめく夢と幻想の迷宮へようこそ…本格ミステリの俊英の初期から現在に至る傑作十編を精選!特別エッセイも併録したファン待望の非ミステリ・ノンシリーズの幻想怪奇作品集。