2007年6月30日発売
林冲、戦陣を放棄し、妻の救出に向かう 林冲は、妻を救出するために勝手に戦線から離脱した。そこに待ち受けていたものとはーー。一方、廬俊義と柴進の身元が割れ、官軍に包囲された。鄧飛がふたりの救出に向かう。(解説/馳星周)
介護福祉士をめざすかれんは鴨川へ移住することをついに決意する。遠く離れてふたりの関係はどうなるのだろう。かれんを応援したいけれど、行って欲しくもない勝利の心は複雑だ。離れていても互いの思いは変わらない、彼女だって同じはず。それはふと触れ合う瞬間にだって、充分すぎるほど伝わってくる。でも確かめたい、彼女の言葉で、その胸の内を。シリーズ9弾。
旅をめぐる48のショートショート集 珍妙なステップを踏みながら〈刑罰としての旅〉を続けるならず者18号。「眉毛犬ログ」が世界中を旅したあと目指した先は? ユーモア溢れる、48の旅をめぐる小さな物語。(解説/いしいしんじ)
牧場主の娘バナーは、結婚式の最中、花婿となるはずのグレーディの裏切りを知る。結婚式がとりやめになったその夜、彼女は両親の幌馬車隊時代からの友人ジェイクに、抱いてほしいと迫った。それは悲しみのあまりの衝動だったのか、小さい頃から慕っていた彼への愛のためだったのか。けれど、彼にはほかに愛する人が…。『夕暮れに抱擁を』で大好評を博した主人公の娘バナーのひたむきな愛の物語。
堀口剛蔵の弟、参蔵は生来の嘘つき、それも他人のために虚言をはく、という性癖を持てあましながら、漂うように戦後を生きてきた。参蔵は剛蔵の妻・美那に思いをよせる。美那は自死した剛蔵を許さない気丈な女だが、やがて自らも悲劇的な末路をえらぶ。悲しみはどこまで続くのか。
大正十四年・上海。副領事に着任したばかりの花園伯爵家次男の麻尋は、ダンスホールでヤクザの幹部、陳に襲われかけたところを凄腕の殺し屋、紅仁に助けられる。日本で兄嫁との醜聞に傷つき、死ぬつもりで魔都・上海へとやってきた麻尋だったが、この闇色の瞳をもつ偉丈夫、紅仁との出会いが少しずつ彼を変えていく。そんな折、麻尋に執着する陳に再び囚われて…。危険に艶めく快楽の浪漫。書き下ろし。
新米巡査、鷹夜の恋人は、高校生でありながらホテルまで経営するスーパー御曹司の要。二人は人違い拉致事件が縁でムフフな関係になってしまったわけで…。そんな鷹夜はただいま覚せい剤の密売ルートの潜入捜査中。にもかかわらず、オレ様気質全開の要の要請で、修学旅行に護衛として付き添うことに…。旅先で、要の下半身の暴走を押しとどめる術はなく…。エロスとパワーのWビーム炸裂。書き下ろし。