2008年4月25日発売
秀吉の死去により、世はふたたび戦乱の暗雲に覆われる。丹波大介は、信義を失い、生き残るため、かつての主にすら刃を向ける甲賀忍者に見切りをつけ、己の信ずる者のためだけに闘うことを心に誓う。伊賀のみならず、甲賀すらも敵にまわす孤独な闘いの日々。時あたかも関ケ原の決戦前夜。大介は石田三成、真田昌幸・幸村父子に己の命運を賭けて家康暗殺を決意するが…。“忍者の戦国史”として永く読み継がれる傑作時代長編。
大手アパレルメーカーで広報主任を務める竹中麻希は、ワンマンで鳴らす創業社長の健康不安を耳にする。後継者は、息子の専務か、片腕として支えてきた副社長か。ワンマン社長の指名に反して専務は社長就任を固辞、副社長の社長昇格で一件落着と思われたが…。一方、専務と不倫関係にある麻希は、営業部のエースからの求愛に心が揺れ始める。働く女性の視点から、会社組織、業界の問題点を浮き彫りにした力作。待望の初文庫化。
マシュウの突然の死により、大学進学をいったん諦め、エヴォンリーの小学校の先生となった16歳のアン。ダイアナと村の改善に奔走したり、マリラが引き取った双子の孤児の面倒を見たり、大忙しの日々。学校では様々な個性の子供たちと出逢い、アン自身も刺激を受け、成長してゆく。空想好きは相変わらずだけれど、現実のアンの周りで本当のロマンスの物語が生まれはじめてー。少女から女性へ。青春の煌めきを描く、第2巻。
レドモンドの学生になったアン。エヴォンリーの名残を惜しみながらも、プリシラや新たな友人フィルと、憧れの白い家で下宿生活を始め、楽しい日々を送る。一方ギルバートは変わらずアンを愛していたが、友情が壊れることを怖れたアンは距離を取ってしまう。そんな中、アンの前に現れた理想の恋人。求婚され、ついにアンにも幸せが訪れたかに見えたが…。作家への第一歩、そして愛に目覚めるアンの姿を描く、感動の第3巻。
厳格な父の教育に嫌気がさし、成人を機に家を飛び出していた柏原野々。その父も亡くなり、四十九日の法要を迎えようとしていたころ、生前の父と関係があったという女性から連絡が入り……。
江戸は上野の小さな神社で神官を務める、のんびり屋の兄・弓月としっかり者の弟・信行。夢に入って過去や未来を見る「夢告」が得意な弓月だが、迷い猫を捜せば、とっくに死んで骨になった猫を見つけるという具合で、全く役に立たないしろもの。が、何を見込まれたか、大店の一人息子の行方を見てほしいという依頼が。礼金に目が眩み弟をお供に出かけたものの、事態は思わぬ方向に転がって…。大江戸・不思議・騒動記。
はじめて“本当の恋”に落ちた、あたしー??運命の相手には彼女がいた!初恋は実らないって、本当…?甘くて切なくてキュンとする!とっておきのラブストーリー。iらんど大賞2007 ケータイ小説アワード優秀賞&メディアワークス賞作品。
愛の神様、あたしの“初恋”を叶えてー!恋が、こんなに切なくて苦しいものだって知らなかったよ…。甘くて切なくてキュンとする!とっておきのラブストーリー。iらんど大賞2007 ケータイ小説アワード優秀賞&メディアワークス賞作品。
最終決戦の秋が訪れる。童貫はその存在の全てを懸けて総攻撃を仕掛けてきた。梁山泊は宋江自らが出陣して迎え撃つ。一方、流花寨にも趙安が進攻し、花栄が死力を尽くし防戦していた。壮絶な闘いによって同志が次々と戦死していく中、遂に童貫の首を取る好機が訪れる。史進と楊令は、童貫に向かって流星の如く駈けた。この国に光は射すのか。漢たちの志は民を救えるのか。北方水滸、永遠の最終巻。
ベストセラーとなった北方謙三の『水滸伝』。その読本がついに文庫化。人物事典や年表といった貴重な資料をはじめ、著者のエッセイ、編集者からの手紙などレアな文章が満載。読めば北方水滸の全てが解るファン必携の一冊。文庫化にあたり、著者から読者へのメッセージや、司馬遼太郎賞受賞記念エッセイなど、さらに特別なコンテンツを追加。100ページ以上増補した完全版。
新婚まもない華子は、古びた借家で夫の亮介を電動工具で殺害した!華子は弁護士に「あの家には鬼がいたの」と語り、事件の背景には壮絶なDVがあったことを示唆する。それを知った華子の父は、夫こそ加害者で、娘は被害者だと訴え、罪の軽減に奔走する。だが、やがて父親は「鬼」の真の正体を知り愕然となる!家族から殺人者を出した一家の崩壊する心理を描く、戦慄の新感覚ミステリー。
ぼくが転入してきたクラスで行われていた、ゲーム。それは異形の連続殺人者・牛男の次の犯行を予測しあうことだったー。最初は面白半分だった。でも、いつしか、ぼくたちは引き返せない地点まで来てしまったんだ(表題作)。災厄が露にした、きょうだいの秘密(「大洪水の小さな家」)。教室で突如火を噴く、恵子のサブマシンガン(「慾望」)。デッドエンドを突き抜ける、六つの短編。
地元の高校球児のスター・諸岡克彦が、謎の死を遂げた。それは、全身にガソリンをかけられ、火だるまになるという残忍で奇怪な事件だった。偶然その場に居合わせた、弟の進也、蓮見探偵事務所の加代子、そして“俺”は、その死の謎を解き明かすべく捜査を開始する。元警察犬“マサ”の視点で描く、宮部みゆきの単行本デビュー作。
夫を捨てた女は博多から、妻に逃げられた男は江戸から。女は家を飛び出した。男は女敵討ちの旅に出た。質素倹約を強いる将軍吉宗に対抗し、遊興が奨励され、空前の繁栄を謳歌する尾張名古屋へ。男も女も、夢に酔い痴れる。罠が待っているとも知らずに。歴史小説でしか味わえない、壮大な女と男の人間ドラマ。ロマンあふれる時代小説。
ダーティペア・イン・ソード・アンド・ソーサリー!?バーバリアン・エイジは、超人気テーマパーク。最新テクノロジーで大陸まるごとひとつをヒロイックファンタジーの世界に仕立てあげてしまっているのだ。ところがここに犯罪組織が介入しているとの情報があり、WWWAのトラコン、ユリとケイが潜入捜査に乗り出した…しかし道は険しかった。ロバート・E・ハワードに捧げる、シリーズ初のヒロイックファンタジー。
2037年6月8日、国連平和維持軍のビセサは“断絶”と呼ばれる現象で、アフガニスタンの国境地帯からもうひとつの地球、ミールに移転させられてしまった。そこは、200万年にわたるさまざまな時代と土地がつぎはぎにされた世界だった。アレクサンドロス大王やチンギス・ハンが覇権を争うミールで5年にわたり苦闘したビセサは、なんとか故郷の地球に帰還する。ところが、戻ったのは、自分が失踪した翌日、6月9日のロンドンだった。その日、地球を史上最悪の大災害が襲った。突如、太陽が異常をきたし、太陽嵐を起こしたのだ。そのため、未曾有の磁気嵐にみまわれた地球では、あらゆる機器が壊滅的打撃をうけて大混乱となり、多数の死傷者が出た。だが、これはたんなる前触れにすぎなかった。月面にいる若き孤高の天文学者ユージーンは、さらに強大な太陽嵐が2042年4月に起こると予測した。それだけの規模の嵐になれば、地球上のあらゆる動植物はもちろんのこと、人類が生き延びることは不可能だ。そこで、科学者たちは前代未聞の大計画を企てた。宇宙空間に地球と同じ大きさの盾を設置し、太陽の巨大なエネルギーを防ごうというのだ。途方もない計画の実現に向け、科学者、宇宙飛行士が結集し、たった4年あまりで“太陽の盾”を完成させようとするが…英国SF界の新旧ふたりの巨匠、クラークとバクスターが、『2001年宇宙の旅』に始まる“宇宙の旅”シリーズを新たな角度から描く〈タイム・オデッセイ〉シリーズ、待望の第二弾。