2008年9月26日発売
大奥二人道成寺大奥二人道成寺
“中橋小町”の歌吉は、お狂言師にして、お小人目付の協力者。宿下がりしたままの坂東流名取・照代を再び召し出そうとする上様に、一夜だけの舞台に立つ事になった照代と連れ舞を舞う事に。大奥の陰謀から照代を守ってやれるのは、歌吉をおいてほかにいない。直木賞作家が描く長編時代小説。
小銭をかぞえる小銭をかぞえる
男女の間にある深い溝が、これほどまでに強烈に描き出されたことがあっただろうか?爆笑を誘うほどに悲惨な、二つのよるべない魂の彷徨。“私小説の救世主”が贈る、心に突きささる傑作。女にもてない「私」がようやくめぐりあい、相思相愛になった女。しかし、「私」の生来の暴言、暴力によって、女との同棲生活は緊張をはらんだものになっていく。金をめぐる女との掛け合いが絶妙な芥川賞候補作「小銭をかぞえる」、女が溺愛するぬいぐるみが悲惨な結末をむかえる「焼却炉行き赤ん坊」の二篇を収録。
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