2009年1月10日発売
本覚坊遺文本覚坊遺文
師千利休は何故太閤様より死を賜り、一言の申し開きもせず従容と死に赴いたのか?弟子の本覚坊は、師の縁の人々を尋ね語らい、又冷え枯れた磧の道を行く師に夢の中でまみえる。本覚坊の手記の形で利休自刃の謎に迫り、狭い茶室で命を突きつけあう乱世の侘茶に、死をも貫徹する芸術精神を描く。文化勲章はじめ現世の名誉を得た晩年にあって、なお已み難い作家精神の輝きを示した名作。日本文学大賞受賞作。
茨文字の魔法茨文字の魔法
レイン十二邦を統べる王の宮殿。その下にある王立図書館で、捨て子だったネペンテスは育った。ある日、魔法学校の学生から預かった一冊の本。そこに茨のような謎めいた文字で綴られていたのは、かつて世界を征服した王と魔術師の古い伝説だった。おりしも年若い女王の即位に揺れるレイン十二邦は、次第に運命の渦に巻き込まれていく。名手マキリップが織りなす、謎と伝説の物語。
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