2009年10月30日発売
科学捜査の天才リンカーン・ライムのいとこアーサーが殺人の罪で逮捕された。自分はやっていない、とアーサーは主張するも、証拠は十分、有罪は確定的に見えた。しかしライムは不審に思うー証拠がそろいすぎている。アーサーは罠にかかったのではないか?そうにらんだライムは、刑事アメリア・サックスらとともに独自の捜査を開始、同様の事件がいくつも発生していることを知る。そう、姿の見えぬ何者かが、証拠を捏造し、己の罪を他人になすりつけ、殺人を繰り返しているのだ。犠牲者を監視し、あやつり、その人生のすべてを奪い、収集する、史上もっとも卑劣な犯罪者。神のごとき強大な力を持つ相手に、ライムと仲間たちはかつてない苦戦を強いられる…。
彼は毎晩“ガラス張りの檻”から海峡の彼方を見つめていた。男は海峡を渡ってやって来た。平穏な生活を襲った運命の亀裂。霧深い北フランスの港町を舞台に、さまざまな人生が交錯する。生と死、罪と罰、欲望と祈り、幸福と不幸…極限の心理の襞を繊細に描ききって人間の存在の本質に肉迫する、シムノン文学の傑作。
昭和34年9月26日。のちに「伊勢湾台風」と呼ばれることになる未曾有の台風が迫り来る非常事態の中、「一刻も早く家族のもとに帰りたい」と思いつつ、節子は職務を全うするため警察署に留まった。だが、それが人生を大きく狂わせる…。伊勢湾台風が引き裂き、そして巡り合せた2組の母子の行きつく先とは?「あの日、すべての終わりが、すべての始まりでした」。
19世紀のロンドン。人間嫌いの老商人・スクルージは、非情で利己的な商売で隣人や商売仲間からも嫌われていた。そんな彼のもとに、かつての相棒マーレイの亡霊が現れて…。格差が広がる産業革命渦中、イギリスの社会的矛盾に挑み、人間の尊厳を描き続けた文豪ディケンズのベストセラー「クリスマス・ブックス」の一編を漫画化。
「遥と、結婚して欲しいんです」。突然現れて、兄の婚約者になる相手との結婚を求める謎の少年ユウ。その望みを叶えてくれるのならなんでもすると、自分の体を差し出すユウに戸惑いを覚える御曹司の誠二。なぜそこまでして…ユウの目的は?遥との関係は?そしてユウの正体は?ユウが囚われている衰しい過去と現在…ほぐれていく謎の糸とともに、二人の関係も次第に深まっていき…。ピュアラブがここに…。
マサチューセッツ工科大帰りで、人工知能の分野では若き天才の異名をとる研究室助手の水嶋。輝かしい経歴に麗しい容貌…なのに自分のことにはまるで無頓着な水嶋だが、ある日、大好きな紅茶が縁で同じ大学の院生、裕哉と意気投合。超絶美形でその上お洒落、研究室でも噂の的…そんな十歳も年下の青年から懐かれまくりのスキンシップ攻撃で、恋愛オンチの水嶋はつい流されるままに…。ギャップだらけの濃厚鬼畜愛。