2010年9月25日発売
中学生の島崎八郎には、奇妙な卒倒ぐせがある。あらゆる“揺れるもの”に悪寒を催す「ブランコ恐怖症」なる持病のせいだ。またもや卒倒したある日、八郎は亡き母の面影を重ねる黒羽根先生に助けられ、家に帰り着く。その夜、ふと眼醒めた時に聞こえてきた、先生と父の話し声。八郎の強迫観念に隠された、哀しくも戦慄すべき過去が明かされてゆく…(表題作より)。山風推理小説の幅広さを堪能できる、贅沢なミステリ傑作集。
”誰カガ罰セラレネバナラヌ”--ある死刑囚が残した言葉が波紋となり、静かな狂気を育んでゆく。戦争が生んだ突飛な殺意と完璧な殺人。戦争を経験した山田風太郎だからこそ書けた奇跡の傑作ミステリ!
戦中に暗い過去を持つ有力政治家が殺害された。犯人として逮捕された男の冤罪を晴らすべく、”顔のない刑事”香月が単独捜査に乗り出した。警察小説の金字塔と呼び声高い人気シリーズ第6弾!
大富豪ヨーク・ハッターの死体が港で発見される。毒物による自殺だと考えられたが、その後、異形のハッター一族に信じられない惨劇がふりかかる。ミステリ史上最高の傑作が、名翻訳家の最新訳で蘇る。
かつてその見事な手際から”フランキー・マシーン”と呼ばれた伝説の殺し屋フランク・マキアーノ。サンディエゴで堅気として平和な日々を送っていた彼が嵌められた罠とはーー。鬼才が放つ円熟の犯罪小説。
かつてその見事な手際から”フランキー・マシーン”と呼ばれた伝説の殺し屋フランク・マキアーノ。サンディエゴで堅気として平和な日々を送っていた彼が嵌められた罠とはーー。鬼才が放つ円熟の犯罪小説。
望みどおりの結末なんて、現実ではめったにないと思いませんか? もちろん物語だって……偉才のミステリ作家が仕掛けるブラックユーモアと企みに満ちた奇想天外のアンチ・ハッピーエンドストーリー!
宦官として次々と難題を解決していった寧温だったが、清国からきた徐丁垓の悪事に振り回される。もみ合いの末に徐は崖から転落し、寧温は殺人の罪を着せられ、八重山に流刑になってしまうーー。
人間の世界で研修中の天使・マリと、地獄から成績不良で追い出された悪魔・ポチが流れ着いた町では、奇怪な事件が続発していた。マリはその背後にある邪悪な影に気がつくのだが……。
”絶対的な悪意”七瀬美雪が逮捕され、平穏が訪れたかに思えたのもつかの間、収監された美雪は、自ら呼び出した後藤と石井に告げるーー私は、拘置所の中から斉藤一心を殺す……八雲と晴香に最大の悲劇が!?
拘置所に収監された七瀬美雪は告げる……「斉藤一心を殺す」。物理的に不可能な殺人を予告した美雪の目はなぜか自信に満ち溢れていた!? シリーズ最大の悲劇が八雲に迫る! 上下巻2冊同時発売!!
岩手県三陸沖、「死墓島」と呼ばれる島で起きた連続殺人事件。事件の真相を、その名に秘められた島の陰の歴史とともに温厚実直な藤田警部補が明らかに! 『首挽村の殺人』に続く、殺人シリーズ第2弾!
重力の井戸ーそれは、宇宙に棄てられた民が母なる地球を指して言う言葉。敵対するネオ・ジオンとともに地球に落ちたバナージは、過酷な砂漠越えの中で自然と対立し続けてきた人間の業を体感する。一方、ネオ・ジオンと共闘するイスラム系反政府組織は、連邦政府首都への襲撃を計画。白人社会への積年の怨讐が巨大殺戮マシーンの暴走を呼び、街は炎の海と化す。宗教、格差社会…混迷する現代を映し出すSF巨編、第6弾。
僕と幽霊のおじいちゃんと暮らす魔法の塔にはた迷惑な住人が増えた。魔女エスペロス。見た目はかわいい女の子なのに、世界を壊せるくらいの力を持っているんだ。しかも僕といっしょの高校に通うことになって!?
暑気の強まる江戸の町。いつものように真っ昼間から酒を飲んでいた浪人・曾路里新兵衛は、岡っ引きの伝七から、とにかく来て欲しいと頼まれる。暴れている女やくざを何とかしてくれというのだ。紙問屋の帳場に居座り、片肌脱ぎで威勢よく啖呵を切る女から事情を聞くと、妹を襲った男を捜しているという。情に厚い新兵衛は暴漢捜しを手伝うことにするが…。酔うと冴え渡る「酔眼の剣」を使い悪を討つ、人気シリーズ第2弾。