2011年11月30日発売
光の君の妻である葵の上に、妖しいものが取り憑く。六条御息所の生霊らしいが、どうやらそれだけではないらしい。並の陰陽師では歯がたたず、ついに外法の陰陽師・蘆屋道満に調伏を依頼するがーー。
長い三十年間の失踪の後に帰宅し、死の床に伏していた祖父が語ったのは、ある一家の奇怪で悲惨な事件だった。一家の四人の兄妹は、医者である父親に殺された母親のバラバラにされた体の一部を、父親自身の手でそれぞれの体に埋め込まれたという。四人のその後の驚きに満ちた人生とそれを語る人々のシュールでグロテスクな物語。ポストモダン小説を語る上で、欠くことのできない傑作。マコーマックの騙りの魔術の出発点。解説= 柴田元幸
上海に出張中の商社員、悠清はたまたま訪れた展示会場でひとりの男から声をかけられる。彼の名はラオイェ、実業家だった。誘われるまま食事を振る舞われた悠清は、ラオイェに奇妙な既視感を覚える。「おまえのことは知っている、ずっと前から」-囁かれ、首筋を咬まれた瞬間、悠清は遙か昔の上海へと…。黒社会を仕切る謎の男、ラオイェ。そしてラオイェがかつて愛した男と同じ魂を持つ悠清。二つの時代を超えて結ばれる愛の奇跡。
妻との離婚は、あっけなかった。 私は、一風変わった少女「歩美」と出会った…。 自傷する少女と無職の中年。 ふたりの運命はーsen-(線)によりつながっていた。 ◆自傷という暗いテーマですが、人生とは? 生きるとは?を問う問題作です。
何十年かぶりに出会った幼なじみ、中年になった佐藤は、自分と比較して立派になっていた。 自分は仕事を辞め画家気取りで貧乏な生活をしていた。 そんな北川に佐藤は自分の働いている店で昼食をおごった。 そこでピアノを弾いている杏子と出会った。 真っ白なドレスは北川には眩しかった。 ◆オトナの恋を書きたかったのですが・・・◆
主人公の谷川俊介は一風変わった職業に就いている。 「出版プランナー」 営業のような商売だが扱っているものが少し変わっている。 自費出版という商品。 そこに来る色々な客と出会っていく。 自分とは違う価値観、幸せのカタチ。 本当の幸せとは?