2013年2月26日発売
第八駆逐隊の駆逐艦四隻と共に、バリ島上陸作戦を敢行する今村支隊が乗った二隻の輸送船を護衛する特命哨戒艇四七号は無線・通信機器の性能向上を図った情報収集船でもあった。その通信室で敵機の音声通話を傍受して空襲を察知、八駆隊に警告し海上に煙幕を張り緊迫のサマール泊地を脱出する。だが、その先ではドルーマン少将率いる連合国艦隊(軽巡3、駆逐艦7)が護衛船団を待ち受けていた。これまでの連合国の通信情勢などを分析していた特命哨戒艇長・山口少佐は、この作戦を看破し、「近海を遊弋している帝國艦隊が救援のためバリ島方面へ急行」との偽情報を敵・味方の周波数帯を使って流した。戦力劣勢の日本は、絶対優勢の連合国艦隊を撃滅することができるのか!?-。
肥大化した陸海軍の硬直性を打破するため山本五十六が提唱して設立された戦力研究所(秘匿名S機関)は、今や陸海軍の上に立って対米戦の作戦を練り上げている。ヒトラーがソ連との不可侵条約を破棄して破竹の進撃を開始し、日本軍も南部仏印に進駐して、アメリカとの関係はますます悪化するばかりだった。最後通牒であるハルノートを突きつけられ、和平への道を完全に閉ざされた日本。是が非でも対米戦争は避けたかった山本だが、遂にS機関が準備してきた新兵器群で秘密作戦を決行せざるを得なくなる。日本は宣戦布告し、連合艦隊はすべての戦艦をハワイに向かわせて第一段作戦を展開するが…。
1944年5月、「バリ島南方沖海戦」後も、戦力に勝る連合軍は対日攻勢を強めてきた。南太平洋ではオーストラリアとニュージーランドの合同艦隊が、インド洋マラッカ海峡にはイギリス海軍と自由フランス海軍が侵攻を始める。日本は巧みな戦術で対抗するものの、1944年6月ついに、西の最前線である南アンダマン島に連合軍の上陸を許してしまう。独自の歴史を歩みはじめ、「A情報」というアドバンテージがなくなりつつある日本に、果たして勝利への道は残されているのか!?待望のシリーズ第10弾。
ある日突然やってきた「黄色いTシャツを着た守護霊」とのファーストコンタクトから9年。守護霊=雲さんに導かれて綴ったブログの連載小説がついに書籍化。「願望実現の仕組み」がよくわかる、これまでなかったスピリチュアル・エンターテインメント小説。
大学を卒業して、なんとか出版社に就職したアナだが、別れのショックで気分は晴れない。毎夜涙にくれ、グレイのことを想いつづけていた。彼をほんとうに愛しているけれど、どうしてもその性癖が耐えられない。グレイはアナに復縁を迫るものの、過去の女たちの存在がふたりの未来に暗い影を落とすのだったー。アナとグレイの身に危険が迫る。世界的ベストセラー、激動の第二部が開幕。
かつてのグレイのサブミッシブはストーカーとなり、ミセス・ロビンソンの執拗な妨害もやまなかった。アナとグレイの試練はいつまで続くのか?それでもアナはグレイの悲惨な過去を理解して、彼の心の光になろうと奮闘していた。やがてグレイもアナを心から愛するようになるが…。ふたりの愛は成就するのか?ユニバーサル・ピクチャーズ大型映画化決定。感動と官能のラブ・ストーリー。
遙かな未来、人類は辺境の惑星アリエカに居留地“エンバシータウン”を建設し、謎めいた先住種族と共存していた。アリエカ人は、口に相当する二つの器官から同時に発話するという特殊な言語構造を持っている。そのため人類は、彼らと意思疎通できる能力を備えた“大使”をクローン生成し外交を行っていた。だが、平穏だったアリエカ社会は、ある日を境に大きな変化に見舞われる。新任大使エズ/ラーが赴任、異端の力を持つエズ/ラーの言葉は、あたかも麻薬のようにアリエカ人の間に浸透し、この星を動乱の渦に巻き込んでいった…。現代SFの旗手が描く新世代の異星SF。ローカス賞SF長篇部門受賞。