2013年8月20日発売
謎の人物モンテ・クリスト伯となったかつての青年ダンテスが、いまはモルセール夫人となっている昔の恋人メルセデスの子息アルベールとローマで親交をむすび、パリでついにメルセデスと対面する。新しい読者を絶えず獲得してきた不朽の名著、第三冊。
地図1 ハマスミスから大英博物館への道 地図2 テムズ川をさかのぼる 第一章 議論とベッド 第二章 朝の水浴 第三章 ゲストハウスとそこでの朝食 第四章 途中の市場 第五章 路上の子どもたち 第六章 買い物を少々 第七章 トラファルガー広場 第八章 一人の年老いた友 第九章 恋愛について 第十章 質疑応答 第十一章 政府について 第十二章 くらしのとりきめについて 第十三章 政治について 第十四章 事はどのように処理されているか 第十五章 コミュニズム社会には労働意欲をうながすものが欠けているか 第十六章 ブルームズベリー市場のホールでの午餐 第十七章 変化のいきさつ 第十八章 新しいくらしのはじまり 第十九章 ハマスミスまでの帰り道 第二十章 ハマスミス・ゲストハウスふたたび 第二十一章 テムズ川をさかのぼる 第二十二章 ハンプトン・コートと過去の賛美者 第二十三章 ラニミードの早朝 第二十四章 テムズ川をさかのぼる──二日目 第二十五章 テムズ川の三日目 第二十六章 頑固な拒絶者たち 第二十七章 上 流 第二十八章 小さな川 第二十九章 テムズ川上流の休息所 第三十章 旅の終わり 第三十一章 新しい人たちのなかの一軒の古家 第三十二章 宴のはじまり──終わりに 訳者解説──未だない〈どこにもない場所〉からのしらせ ウィリアム・モリス略年譜 訳 注
『蜻蛉日記』は、大政治家の藤原兼家の妻として、波瀾に富んだ生涯を送った道綱母が、その半生を書き綴った王朝女流文学の代表作。結婚生活の苦しみ、夫兼家とその愛人たちへの愛憎の情念が、流麗にして写実的な筆致で描かれる。作品中の和歌は、一段の精彩を放っている。韻文と散文が互いに交響することで、物語に独特の陰翳を与えている。室生犀星の味わい深い現代語訳により、日本古典文学の豊穣な世界に、現代の読者を誘う。
11歳の少年の、故国からイギリスへの3週間の船旅。それは彼らの人生を、大きく変えるものだった。仲間たちや個性豊かな同船客との交わり、従姉への淡い恋心、そして波瀾に満ちた航海の終わりを不穏に彩る謎の事件。映画『イングリッシュ・ペイシェント』原作作家が描き出す、せつなくも美しい冒険譚。