小説むすび | 2014年10月8日発売

2014年10月8日発売

口のなかの小鳥たち口のなかの小鳥たち

本棚から本を取り出して読むというより、ギャラリーを歩くかインディペンデント映画を見るようなつもりで読めーーマリオ・ベジャティン 「おまえは小鳥を食うのか、サラ」と私は言った。 「そうなの、パパ」 娘は恥ずかしそうに唇を嚙んで言った。 「パパもでしょ」 「おまえは生きた小鳥を食うのか、サラ」 「そうなの、パパ」--本文より 几帳面で整頓好きな普通の男の暮らしに突然入ってきたシルビア、そして小鳥を食べる娘サラ……。父娘2人の生活に戸惑う父親の行動心理を写しだした表題作「口のなかの小鳥たち」など、日常空間に見え隠れする幻想と現実を、硬質で簡素な文体で描く15篇を収録。ボルヘス、ビオイ=カサーレス、コルタサル等のラプラタ幻想系譜の最先端、スペイン語圏における新世代幻想文学の旗手による傑作短篇集。 イルマン 蝶 保存期間 穴堀り男 サンタがうちで寝ている 口のなかの小鳥たち 最後の一周 人魚男 疫病のごとく ものごとの尺度 弟のバルテル 地の底 アスファルトに頭を叩きつけろ スピードを失って 草原地帯

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