2014年2月6日発売
葛葉芹香は、ラッキーつづき。抜き打ち試験はうまくいくし、四つ葉のクローバーを見つけたし、シークレットライブのチケットまで当たった。でも、そんな幸運には限りがあった。まさか本当に出屋敷市子の写真にそんな力があったなんて。「消せ」と言われたけど、消し忘れていた携帯電話の中の写真。まさかそのせいでこんなことになるなんて。(「幸運には限度額がある」)ほか、純和風美少女・市子と護法である妖怪たちのシリーズ作品4編を収録!
誰もが避けて通ることのできない「老い」、そしてその先にある「死」に対して、延命に軸足を置いた現在の医学的なアプローチだけでは、きちんと向き合うことに限界が出てきているのではないだろうか。高齢者という大きな括りでカテゴライズすることは、かえって彼らから目を背けていることに繋がらないだろうかー。そんな思いを抱きながら、逝ってしまった父、そして義父の人となりについて、作者は、慈愛に満ちた眼差しで実に丹念に描き尽くす。読後、あたかも彼らを自分の近しい人のように感じ、悼む気持ちを覚えてしまう三つの作品集。
シングルマザー刑事・高子と相棒の新人・葵が「プラダを着た死体」事件をめぐって大バトル!?南麻布の高級マンションで女性が絞殺された。ひょんなことから事件解決をかけて高子と対決することになった葵は、トンデモない潜入捜査をするハメに…。ルール無用の凸凹コンビがふたたび爽快に突っ走る!
才気と博覧強記の異色作家デイヴィッドスンを、日本の誇る才気と博覧強記のミステリ作家・殊能将之が編んだ奇跡の名作集。超兵器“どんがらがん”をめぐる表題作ほか、ヒューゴー賞、MWA賞、世界幻想文学大賞、EQMM短篇小説コンテスト第一席を受賞した全16篇を収録。夭折した殊能将之がウェブ上で発表した、幻の自作自演インタビュー「編者に聞く」を特別収録。
斡旋屋に島の水道工事のアルバイトとして送り込まれた若者が、島のヤギから搾乳しチーズを作るという、無謀な夢にとりつかれる。熟成の困難、島のタブー…すべてを越え「至高のチーズ」はできるのか?万象を呑む嵐のような長篇小説。