2014年6月14日発売
2024年本屋大賞発掘部門「超発掘本!」『プラスティック』から連なる再読必至の超絶ミステリー 著者の細密な企みに驚かされ涙する最極致サスペンス 「ラストに奏でられる言葉の旋律(メロディ)に身体が震えた。思わずリピートして心も震える」 ーー尼子慎太(ページ薬局・2024年本屋大賞発掘部門「超発掘本!」『プラスティック』推薦者) 洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。女性など無縁だった男が、 美しいモデルに心を奪われた。偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞絵里(みしまえり)を座らせる。 大胆不敵、超細密。ビートルズの名曲とともに紡がれる、切なくも衝撃度最大の物語。 空前の純愛小説が、幕を開けるーー。 〈寄せられた絶賛の声!〉 ミステリー史上に残る衝撃だ!(金高堂土佐山田店 生駒聖氏) 度肝を抜かれました(東京都 60代 女性) 「えぇー、何これ!?」(千葉県 30代 女性) 再読後、納得し驚嘆した(長野県 30代 男性) 半端なくお見事。大傑作(東京都 50代 男性) 読み終わってしばらく、言葉を発せなかった(東京都 20代 男性) あいた口がふさがらない(兵庫県 10代 男性) 終盤に唖然とし、読み終えた後呆然とした(神奈川県 30代 男性) 圧巻。この本そのものが、完成された芸術作品のようでした (紀伊國屋書店 横浜みなとみらい店 安田有希氏) その意味がわかったとき、やられるのです。がつん、とでなはく、ぐさり、と。(精文館書店中島新町店 久田かおり氏) 恐ろしく優しい小説(兵庫県 10代 女性) 哀しさと羨ましさでいっぱいになってしまった(京都府 40代 女性) 鈴木の一生を賭けた犯罪と恋が、無駄だったとは思えない(大阪府 30代 女性) せつなくてせつなくて、たまらなかった(愛知県 30代 女性) 私は私がそうするように、鈴木誠が人を愛しているとは信じられなかった。愛することに、罪はないはずなのに。(福井県 20代 女性) ミステリとしての衝撃度、ビートルズを用いた精巧度、恋愛小説としての純度、いずれもが抜きん出た類のない傑作!(ときわ書房本店 宇田川拓也氏)
かつて高額な報酬に惹かれ、セルビア民兵組織リーダーの生体肝移植を成功させたことがある高名な外科医ハモンドの前に、リーダーの娘が現れた。大量虐殺を繰り返し、戦争犯罪人として逮捕された父親の財産の隠し場所を知る組織の元会計係を探してほしいという。半ば脅迫されたハモンドはハーグへ向かう。MWA賞受賞後第1作。バルカンを舞台に繰り広げられる、秀逸ノンストップ・スリラー。
リーダーの元情婦、民兵組織の元側近、捜査官。会計係を探しているのは、ハモンドだけではなかった。何人もの復讐心といくつもの強欲がからみあい、行く先々で死が累々と積み上げられていく。隠し財産はどこにあるのか。戦争の爪痕生々しく、動乱が続く地帯で正義は貫きとおせるのか。ノンストップ・スリラー。
花々が咲き乱れる廃園となった遊園地。そこには、謎めいた青年が守る秘密の動物霊園があるという。「自分が一番大切にしているものを差し出せば、ペットを葬ってくれる」との噂を聞いて訪れる人人。せめて最期の言葉を交わせたら…。ひとと動物との切ない愛を紡いだミステリー。
江戸幕府に交易と北辺の国境画定を迫るロシア使節のプチャーチンに一歩も譲らず、国境画定にあたっても誠実な粘り強さで主張を貫いて欧米列強の植民地支配から日本を守り抜いた川路聖謨。軽輩の身ながら勘定奉行に登りつめて国の行く末を占う折衝を任された川路に、幕吏の高い見識と豊かな人間味が光る。 幕末期、軽輩の身ながら明晰さと人柄で勘定奉行まで登りつめ、開国を迫るロシア使節プチャーチンと堂々と渡り合った川路聖謨の生涯。 ※本書は、1999年4月に講談社文庫より刊行された同名作品を改訂し、文字を大きくして二分冊したものです。
残業を終え帰路を急ぐ赤坂俊一が真っ暗な坂道をのぼる途中、うずくまって泣いている女を見かけた。声をかけると、女はゆっくりと向き直り、両手に埋めていた顔をしずかに上げたーその顔は(「むじな」)。ありふれた現代の一角を舞台に、期せずして日常を逸脱し怪異に呑み込まれた老若男女の恐怖を描いた傑作6編。
人間の顔を瞬時に記憶する異能刑事・狩野真盾。その特殊能力を見出した公安捜査官・吉田は、東京・六本木で発生した奇怪な殺人事件に狩野を起用する。謎を解く鍵はソウルにある。二人は韓国に飛ぶが、そこには驚愕の真相が待ち受けていた!江戸川乱歩賞作家が著す、国際サスペンスの傑作!
クリミア戦争で英仏と戦う祖国を離れて折衝に臨むプチャーチンの艦船が地震、津波で被害を受けて沈没し、乗組員五百人が上陸する事態に。厳しい折衝を終え、幕府の配慮で完成した「戸田号」で帰国の途につくプチャーチン。日露関係のみならず、日本外交史において最大の功労者ともいうべき川路聖謨の生涯。 安政の地震、津波でロシア艦船「ディアナ号」は沈没し、乗組員五百人が上陸する未曾有の事態に。誠意を持っての折衝は国を救えるか? ※本書は、1999年4月に講談社文庫より刊行された同名作品を改訂し、文字を大きくして二分冊したものです。 落日の宴(下) あとがき