2014年7月12日発売
ぼくらは夜にしか会わなかったぼくらは夜にしか会わなかった
天文台の赤道儀室で「幽霊」を見たと言う早川美沙子と、ぼくら級友は夜の雑木林へ出かけた。だが「幽霊」は現れなかった。彼女は目立ちたがり屋の嘘つきだと言われ、学校で浮いてしまう。怯えながらぎこちなく微笑む彼女に、心の底から笑ってほしくてぼくはある嘘をついたー。(表題作)そっとあなたの居場所を照らしてくれる、輝く星のように優しい純愛小説集。
月の部屋で会いましょう月の部屋で会いましょう
こうしてぼくたちは休暇を過ごすために、だれもが常に巨大な金魚鉢を持ち歩かねばならない世界へテレポートするー不思議なバカンスの顛末(休暇旅行)、肌が宇宙服になって飛んでゆく奇病に引き裂かれる恋人たち(僕らが天王星に着くころ)、彼女の手編みセーターの中で迷子になる男(セーター)…不世出の天才作家による、とびきり奇妙だけれど優しく切ない33編の奇談集、待望の邦訳。2001年度フィリップ・K・ディック賞候補。
本を隠すなら本の中に本を隠すなら本の中に
大学時代のルームメイト、パミーが家に転がり込んで二週間。家を占領するだけでなく、店で客に迷惑をかけるにいたって、ついにトリシアの堪認袋の緒が切れた。なのに追い出したその日のうちに、トリシアの姉がうっかり彼女を雇ってしまったのだ。そのパミーが姉の店の裏で殺された。古書と専門書の町、読書家の聖地ストーナムで起こる事件を描くライトミステリ。アガザ賞候補作。
PREV1NEXT