2014年8月28日発売
炎竜ゲンシャスを従え、帝国に反旗を翻したノルニコム女王エレシア。皇帝ヴァリスの命で、圧倒的な兵力で彼女を追い詰める将軍グラウス。そして、ナクテ領には若き帝位継承者セナトが舞い戻った。それぞれの想いが渦巻くなか、フィンら“北部天竜隊”はついにナナイスへと帰還する。(そうだ、ここからまた始まるんだ)再建を誓う時、天竜レーナがフィンにした“お願い”とはー。
有名自然食品店で売り出された卵は、極上の味がキャッチフレーズの高級商品『極卵』。安全、安心だったはずなのに、猛毒による食中毒事件が発生する。時間が経つうちに感染者が急増し、次々に死亡。過激化した消費者団体は業者を糾弾し、大手マスメディアは過熱報道を増していく。しかし取材を始めた元新聞記者の瀬島桐子の前に、隠蔽された驚くべき真実が浮かび上がってきた…。医療ミステリーの第一人者が現実の先を描ききった渾身の書き下ろし小説。
第一次世界大戦が勃発し、関東大震災が発生ー。激動の10年間に何が書かれていたのか。中短編アンソロジー全集。第1弾。
クリスマス未明、一人の中学生が転落死した。柏木卓也、14歳。彼はなぜ死んだのか。殺人か、自殺か。謎の死への疑念が広がる中、“同級生の犯行”を告発する手紙が関係者に届く。さらに、過剰報道によって学校、保護者の混乱は極まり、犯人捜しが公然と始まったーー。ひとつの死をきっかけに膨れ上がる人々の悪意。それに抗し、真実を求める生徒たちを描いた、現代ミステリーの最高峰。
もう一度、事件を調べてください。柏木君を突き落としたのはーー。告発状を報じたHBSの報道番組は、厄災の箱を開いた。止まぬ疑心暗鬼。連鎖する悪意。そして、同級生がまた一人、命を落とす。拡大する事件を前に、術なく屈していく大人達に対し、捜査一課の刑事を父に持つ藤野涼子は、級友の死の真相を知るため、ある決断を下す。それは「学校内裁判」という伝説の始まりだった。
軍事を担う魔女家当主・オレンディアの元に育った少女・ミレディアは、幼い頃に森で拾われた身。彼女は森で出会った青年・アキのことをずっと想ってきた。が、その念願の再会は、やがて世界に悪夢をもたらした。今、17歳となったミレディアは魔女家名代として、仲間と帝都へ向かう。両国の休戦、次期帝国皇帝候補の後見、そして、愛する彼を殺すために。
錦戸枇杷。23歳。無職。夜な夜な便所サンダルをひっかけて“泥棒”を捜す日々。奪われたのは、親友からの贈り物。あまりにも綺麗で、完璧で、姫君のような親友、清瀬朝野。泥棒を追ううち、枇杷は朝野の元カレに出会い、気づけばコスプレ趣味のそいつと同棲していた…!朝野を中心に揺れる、私とお前。これは恋か、あるいは贖罪か。無職女×コスプレ男子の圧倒的恋愛小説。
11月19日午前6時42分、僕は彼女に再会した。誰よりも真っ直ぐで、正しく、凛々しい少女、真辺由宇。あるはずのない出会いは、安定していた僕の高校生活を一変させる。奇妙な島。連続落書き事件。そこに秘められた謎…。僕はどうして、ここにいるのか。彼女はなぜ、ここに来たのか。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。「階段島」シリーズ、開幕。
誰かと一緒に暮らすのはきっとすごく楽しくて、すごく面倒だ。「いつかあの人と同じ家に住めたらいいのに」「いずれこの二人暮らしは終わってしまうんだろうか」それぞれに想いを抱えた腐れ縁の恋人たち、趣味の似た女の子同士、傷心の青年と少女、出張先の先輩と後輩、住みついた妖怪と僕…気鋭の作家8名がさまざまなシチュエーションを詰め込んだひとつ屋根の下アンソロジー。
その女子高生、名を坂東蛍子という。タクシーに乗れば誘拐事件、出歩けば十重二十重のストーカー包囲網、恋に落ちようものなら世界が震撼する。だがそれも、本人は知らぬこと。彼女自身は、無邪気に暢気に黄金の青春を謳歌し、今日も今日とて、公道のど真ん中を闊歩して、人生という大海原を自由気ままに航海する。天上天下唯我独尊、疾風怒涛の女子高生譚。第1回「新潮nex大賞」受賞作。
現代アメリカ文学の父と謳われ、「トム・ソーヤー」「ハックルベリイ・フィン」の物語を生み出した冒険児マーク・トウェイン。その名を一躍世に知らしめた表題作「ジム・スマイリーの跳び蛙」をはじめ、生涯にわたって発表した短編小説、エッセイ、コラム記事の中から、トウェインの真骨頂である活気に溢れ、ユーモアと諷刺に満ちた作品を収録する。柴田元幸が厳選した13編の新訳!
何度も警察のお世話になっている風来坊フランク。そんな彼がふらりと飛び込んだ道路脇の安食堂は、ギリシャ人のオヤジと豊満な人妻が経営していた。ひょんなことから、そこで働くことになった彼は、人妻といい仲になる。やがて二人は結託して亭主を殺害する完全犯罪を計画。一度は失敗するものの、二度目には見事に成功するが…。映画化7回、邦訳6回のベストセラーが新訳で。