2014年8月7日発売
江戸で浪人となった青年・夏島丈衛門は、ひょんなことから“喧嘩最強”の経営指南所「唯力舎」に入門することになる。皆がおびえる腕っ節と抜群の頭脳を持つ若き女師範・たえ、あらゆる店の帳簿を一目で読み解く喜助、天才的な商売のアイデアを捻り出す冬、そして人の嘘は必ず見抜く平三郎たちとともに、「犬の接待」から「かたむいた大店の建て直し」まで、唯力舎に持ち込まれる難題を独自の“最善手”で解決していく。
一年前の秋、白石秋美の通う高校では、人気教師・宇津木が旧校舎内で何者かに殺害される事件が起きた。そして、翌年の同じ日に、こんどは秋美の慕う男性教師・小垣が同じ旧校舎から飛び降りて死亡する。怪奇話が大好きな空手部の渋谷新司と、それらの話を全く信じない生徒会長の木吉吾郎とともに、二人の死の真相に迫ろうとする秋美。二つの事件を繋ぐ闇を追う刑事も巻き込みながら、迎えた文化祭の夜。隠され続けていた真実が、秋美の前に現れる。
新人作家の永井順一は、やり手の雑誌記者だった妻・由理を殺され失意のどん底に。妻と生前に約束していた韓国への旅に出かけた順一は老斤里で、人生の岐路に立つ四人の仲間に出会う。彼らは思いもよらない角度から事件に光をあててくれた。妻の死は、彼女が追っていた医大教授の黒い噂に繋がるのか?さらに、朝鮮半島の歴史的事件にもー。人間の苦悩と再生を描く傑作!
「本屋さん」をモチーフに、短編を一作書いていただけませんか?書店をこよなく愛する作家・大崎梢が、同じくらい書店が好きにちがいない人気作家たちに執筆を依頼。商店街、空港、駅近、雑居ビル。場所は違えど、多種多様な人が集まる書店には、宝石のようなドラマが生まれる。読めば笑えて、泣けて、心がふっと軽くなる、そんな素敵な物語十編。
父である大目付の常磐豊後守秀信から珍しく伊豆の遍路旅に誘われた夏目影二郎。あてどもなく遍路を続ける影二郎たちの前に「闇の刺客」が突如現われた。刺客との闘いを続けながらも、父・秀信が影二郎と目指した伊豆の「最終目的地」とはいったいどこか。そして、彼らを待っていたとんでもない人物とはー。息を呑む展開に衝撃のラスト。決定版シリーズ第十二弾。長編時代小説。
寒気に包まれた檻の中で鮫島は意識を取り戻したー。自殺した同僚・宮本の七回忌で、鮫島は彼の故郷へやってきた。故人の旧友・古山をはじめ、古山の妹・栞、麻薬取締官・寺澤、不良警官の上原、バーのママ・平良マリー…、多くの人々と出会った。そして、その夜、拉致された。誰が何を目的に鮫島を狙ったのか!?底知れぬ闇が広がる!新宿から遠く離れた見知らぬ街で、孤立無援の闘いに鮫島は身を投じる。
東京駅構内で行われていた岡山物産即売会で、ミス岡山が射殺された。被害者は郷土の天才画家・竹久夢二を研究する大学生で、最近、夢二が描いたとされる新発見のスケッチブックを手に入れていた。本物なら一千万円の値もつく代物だが、彼女の死後、行方がわからなくなっていた。再開発問題に揺れる地元で、真相に迫る十津川警部に突きつけられる苦渋の選択とは?長編推理小説。
3人の牧師の人生に秘められた、それぞれの愛のかたちとその深さ。胸を打つ悲しみも、いつかきっと癒やされる…ジョージ・エリオットの記念すべき小説家デビュー作。