2014年発売
自分たちの町で作家や出版関係者が集まるミステリ大会が開かれると知り、ジェーンは喜び勇んで親友のシェリイと参加することに。大会では憧れの作家に会え、自作の小説を持ち込む機会に恵まれた一方で、新人作家や名物編集者の振る舞いに眉をひそめることにもなる。そして、批評家の失踪を皮切りに事件が続発し…主婦探偵がイベントで起きた現実の事件に挑むシリーズ第14弾。
西暦2312年、人類は太陽系各地で繁栄しつつも、資源格差や環境問題をめぐり対立を深めていた。そんななか、諸勢力共存の要だった水星の大政治家アレックスが急死。彼女の孫スワンは、祖母の極秘の遺言を届けに木星の衛星イオに赴く。地球を訪れたのち水星に戻ったスワンは、移動都市を襲う隕石衝突に巻きこまれる!『レッド・マーズ』の著者による3度目のネビュラ賞受賞宇宙SF。
これはただ、ひとりの男が大学に進んで教師になる物語にすぎない。しかし、これほど魅力にあふれた作品は誰も読んだことがないだろう。--トム・ハンクス 半世紀前に刊行された小説が、いま、世界中に静かな熱狂を巻き起こしている。名翻訳家が命を賭して最期に訳した、“完璧に美しい小説” 美しい小説……文学を愛する者にとっては得がたい発見となるだろう。--イアン・マキューアン 純粋に悲しく、悲しいまでに純粋な小説。再評価に値する作品だ。--ジュリアン・バーンズ 『ストーナー』は完璧な小説だ。巧みな語り口、美しい文体、心を深く揺さぶる物語。息を呑むほどの感動が読む人の胸に満ちてくる。--「ニューヨーク・タイムズ」 読んでいると、さざ波のようにひたひたと悲しみが寄せてくる。どのページの隅にもかすかに暗い影がちらつき、これからどうなるのだろう、ストーナーはどうするだろうと、期待と不安に駆られ、もどかしい思いでページを繰らずにはいられない。(…)しかしそんな彼にも幸福な時間は訪れる。しみじみとした喜びに浸り、情熱に身を焦がす時間が……。ぎこちなく、おずおずと手を伸ばし、ストーナーはそのひとときを至宝のように慈しむ。その一瞬一瞬がまぶしいばかりの輝きを放つ。なんと美しい小説だろう。そう思うのは、静かな共感が胸に満ちてくるからにちがいない。(「訳者あとがきに代えて」より)
超敏感体質ゆえ妓楼に売られる寸前だった春蕾を後宮に引き取った皇帝は、傲岸かつ冷血。視姦しつつの言葉責め、拘束しての甘い拷問ーー幾度も導かれる絶頂。気を失うまで快感を与え愛玩物のように愉しむなんて……。
相州と上州、それぞれの関所破り。十兵衛いかに始末をつける 保土ヶ谷の道案内角太郎を殺した河童の六こと六蔵を追って関東取締出役の桑山十兵衛は、河童の六の出身である相州の松田惣領まで、足を延ばす道すがら、溝口にて鐘撞き講で金を集める破れ坊主を懲らしめる。 だが、肝心の河童の六はとりにがし、保土ヶ谷の一件は、わからずじまいとなって江戸へと戻ってきた。 江戸へ戻った十兵衛を待っていたのは、日光例幣使街道の上州玉村宿のそばにある竹田村で、朝早くに川向こうの穂波村から、鉄砲の玉が飛んできたという訴えだった。時を同じくして、玉村では道案内が殺され、その下手人である侠客定次郎は子分を連れてそのまま姿を消したという。鉄砲をきっかけに、穂波村に立ち寄った定次郎一味の足跡を見つけられると考えた十兵衛は、玉村の道案内の後任を決める必要もあり、今度は上州へと向かう。 破れかぶれになり、関所破りで、せめて名を上げようとする侠客定次郎一味。 そして、河童の六は、いずこへ流れたのか。それぞれの関所破りは、思わぬ方向へと展開をみせる……。十兵衛は、首尾よく彼らを捕えることができるのか。 人の欲を見つめて、関八州を経巡る十兵衛がつける、侠客たちへの意外にな始末とは。 ご存じ、人気時代小説・八州廻り桑山十兵衛シリーズ待望の第九巻。
男気あふれる昔ながらのヤンキー・尚弥が、上昇志向もなくダラダラ生きるマイルドヤンキーたちが通う高校に転校し、ひょんなことから水球を行うように。ライバルの強豪校を倒し、仲間とともに“ミズタマ”でてっぺんを取ろうと誓う…。アツイ男・尚弥&クールな龍二…ミズタマで結ばれた絆!友情、恋、そして水球!青春群像ストーリー。日本初、水球をモチーフにしたフジテレビ系大人気ドラマが青春小説として蘇る!
池袋署管内で、ソーシャルワーカーが殺された。被害者の周囲に謎の若い女性の存在が。通訳捜査官・隆志は、被害者と外国人グループとの接点を疑い、潜入捜査を試みる。事件の影には薬物犯罪があるのか。
全裸女性の絞殺死体が、閘門で見つかった。身元不明の遺体に事件は膠着するかに見えた折、アメリカの地方警察から一通の電報が。被害者と関係をもった男が疑われるがーー。警察小説の金字塔シリーズ・第一作
裁判がテレビ中継されるようになった日本。中継から誕生した裁判アイドルは全盛を極め、裁判がエンタテインメントとなっていた。そんな中、裁判員として注目の裁判に臨むことになった生野悠太だったが!?
警視庁捜査一課所属・宮藤希美には奇癖があった。スイッチが入ると、ところかまわず妄想の世界に没入してしまうのだ。だが、これが謎のバーテン・御園生独にかかると、なぜか辻褄のあった推理に翻訳され…?
物に触れると意識だけがタイムスリップするという特殊能力を持つ桃井初音は、仕事で出会った表聡一郎に唆され、彼が代表を務める「御先祖様調査研究所(ARI)」のメンバーとなっていた。ある日、ARIに新選組関係者の備忘録が持ち込まれる。その古いページに触れた瞬間、初音の精神は時を越え、ひとりの少年の躰に入った。そこは幕末、池田屋騒動直前の京都。目の前には伝説の剣士・沖田総司の姿が…。痛快歴史ミステリー!
静湖姫は、独り身のままもうすぐ三十二歳。そんな折、ある藩の江戸屋敷で藩士百人近くの死体が見付かる。調査に乗り出した静湖が辿り着いた意外な真相とは? そして静湖の運命の人とは!? 衝撃の完結巻!
1971年。スペインとフランスの国境地帯バスク。この地でフランコ政権からの独立を目指し武力闘争を続ける過激派組織ETAに日本赤軍メンバー吉岡良輝が合流した。政府から存在を知られていない異邦人は組織の切り札となり、首相暗殺テロに身を投じる。しかし、ETAにはスパイが潜り込んでいた。“政府の犬”の正体を、吉岡は突き止めることができるのか!?欧州を舞台に圧倒的なスケールでおくる馳ノワールの新境地!
2005年。オリンピック元柔道スペイン代表アイトール・ヨシオカは、幼い頃に死別した父吉岡良輝がETAのテロリストだったことを知る。事故死と信じていた父はなぜ死んだのか?真相を探ろうとするが、事情を知るはずの母マリアは謎の失踪を遂げ、当時の関係者も次々と消されてゆく。両親の過去に翻弄されたアイトールが30余年の時を経て詳らかにした衝撃の真実とは?ロマン・ノワールの旗手による傑作長編サスペンス。