2015年1月23日発売
作中、何者かに殺されたハックの父。その犯人が見つからぬまま終ってしまうのはなぜか?執拗にくり返される死にまつわる迷信や逸話、その隠喩に込められた真の意味とは?そして周到に仕組まれた結末の「ごまかし」とは?名作冒険譚は、作者マーク・トウェインのトラウマを描くミステリーだった!
辺境の惑星で処女懐胎したライビス・ロミーは、聖なるものの導きで邪悪なゾーンに覆われた地球へ向かう。だが、帰還中に事故が発生。その息子エマニュエルのみが記憶を失った状態で生き残った。地球に到着後、特殊学校で少女ジーナと出会ったエマニュエルは、彼女との関わりから、世界のあり方、自らの役割に覚醒していく。ディック自身の神秘体験をもとに書かれた『ヴァリス』の世界観を展開させた三部作新訳版・第二弾。
酒場を訪れた青年は、おもむろに身の上話を切りだした。「おれがまだ小さな娘だったころー」。イーサン・ホーク主演で映画化されたタイム・パラドックスの傑作である表題作(映画化名『プリデスティネーション』)、自分を尾行するよう依頼してきた男ホーグ氏をめぐる謎に巻き込まれていく私立探偵の夫婦を描いた「ジョナサン・ホーグ氏の不愉快な職業」など、巨匠ハインラインの精髄を味わえる全6篇を収録した傑作集。
イグ・ソッグの体をもってヤガの神殿に潜入したブランは、その深奥でおのれの眼を疑うような、ミロクの神秘を体験する。一方、クリスタルの災厄から逃れたリギアたちに迫る不吉な足音の正体は?そしていまだクリスタルに居座るイシュトヴァーンを諌めるためにやってきた、宰相カメロンに襲いかかる忌まわしき敵とは?さらに一方、スーティとスカールの、黄昏の道を往く旅の行方に待つものは?謎が謎を誘う幻惑の物語。
黒猫の渡仏から半年後。付き人は博士論文に挑む日々のなかで、作家・綿谷埜枝の短篇に出会う。ポオ「アッシャー家の崩壊」の構造を持つその短篇を研究するには、消えた薔薇の謎を解く必要があった。一方、パリで研究を始めた黒猫は恩師の孫娘マチルドから、亡き父がよく聴いていた音楽家の音色が変わった原因を調べてほしいと頼まれる。ふたりは初めてべつべつに推理するが、そこには意外なつながりが…シリーズ第3弾。
二十世紀初頭のオーストラリア。悲惨な戦争が終わり帰国したトム・シェアボーンは、灯台守となって孤島ヤヌス・ロックに赴任する。朗らかな妻イザベルを得た島での日々は平穏で幸せなものだった。しかし数年後のある日、ふたりの人生は根底から変わった。島に漂着したボートに、生後間もない赤ん坊が乗っていたのだ。死産の直後で悲しみに沈んでいたイザベルは赤ん坊に魅了され、本土に報告しようとするトムを説得し、実子として育てはじめる。ルーシーと名付けられた赤ん坊は健やかに成長し、ふたりに喜びをもたらすが…。絆が生みだす幸福と苦しみを描き上げた長篇小説。
この世界には、白と黒の魔使いたちがふつうの人々に混じって暮らしている。少年ネイサンの父親は、強大な力を持った邪悪な黒の魔使い。黒の魔使いを敵とみなす白の魔使いである母方の家族のもとで育てられている。だが、17歳の誕生日に魔力を得る儀式をおこなわなければ、彼は死ぬ運命だった…。世界51カ国語で出版決定の超大型ファンタジイ!
半分は白の魔使いだが、半分は黒の魔使いの血を持つネイサンは、他の白の魔使いたちとは違っていた。夜の闇が彼を悩ませる。白の魔使いの少女アナリーゼに恋をするが、ネイサンは檻に閉じ込められ、誰かを愛する自由さえ得られなかった。そして、運命の17歳の誕生日が近づいてきた…。衝撃の純愛ファンタジー。