2015年11月6日発売
NYイースト・ヴィレッジに建つエレベーター無しのアパートメント。四十五年間、五階の部屋に住み続けるアレックスとルースの夫婦は、十二歳の愛犬ドロシーと隠やかな日々を送っていた。ただひとつ、大きな問題が。足腰の弱ってきた彼らにとって、階段の上り下りが年々辛くなってきたのだ。そこで二人は住み慣れた部屋を売り、エレベーター付きの物件を購入する計画を立てていた。ところが内覧会の前夜、ドロシーが急病に。さらに近くのトンネルでテロ騒ぎが勃発する…。結婚生活五十五年史上、最もスリリングな週末を過ごしたチャーミングな夫婦の物語。
あの日の家族の食卓、捜します。 第一話 海苔弁 料理下手な父親が覚えた、たった一つの手料理 近体大の北野恭介は、水泳界のホープだ。彼は中一の夏から中三の卒業まで、父親に毎日同じ弁当を持たされたという。 第二話 ハンバーグ 息子の大好きなハンバーグが許せない母親の後悔 食ジャーナリストの竹田佳奈は、息子の一番好きな食べ物が、実家のハンバーグであることが気に入らない。 第三話 クリスマスケーキ 息子を交通事故で亡くした夫婦のけじめ 和菓子屋『香甘堂』を営む坂本正幸夫妻は、六年前に一人息子を亡くした。過去に踏ん切りをつける決心をしたが…。 第四話 焼飯 知られたくない、でも忘れられない過去がある 白崎初子は、鴨川こいしと大学の同級生。初子は、大企業の御曹司からプロポーズを受けているという。 第五話 中華そば 引き継がれたものは、夢を追い続ける心 小野寺勝司は大学時代、バンド練習を北大路橋の下で行っていたが、そこにはいつも同じ屋台が出ていた。 第六話 天丼 迷わん人生てなもん、どこにもありまへん 「北のひとつ星」という大ヒット曲の歌い手藤川景子は帰郷を決意したが、その前にかつてご馳走してもらった天丼を食べたいという。 【編集担当からのおすすめ情報】 連続ドラマ化決定! 2016年1月より、放送予定。 「京都の井戸水で丁寧に引いたお出汁のようにじんわりホロリとおなかに染みこむ。いくつもの親子の絆に、涙がこぼれました」 ーー本上まなみさん 「涙と笑顔がいっぱいのおかわり。『思い出』の隠し味に心があたたかく満たされました」 ーー押切もえさん
江戸にもどった源内は、ついにゑれきてるを復元。その一方で浄瑠璃を書いたり、鉱山採掘をしたりと、様々なことに手を染めては、思うようにいかない自分の身を嘆き、窮屈なこの国を憂えていた。そんな日々のなか、その昔、龍の掌を龍宮から持ち帰った男が残したという絵文字の書きつけを解読すると、そこに書かれていたのは、驚くべき豊臣の秘事と黄金の島の存在だった!「ニルヤカナヤ」と書かれていたその島こそ、司馬遷の『史記』に記された、不老不死の仙薬探索の命を受けた徐市がたどりついたという、黄金の島なのだろうか?
日本一の人情時代劇、第二部完結! 第一話 福の紙 六平太は上州から江戸見物にやってきた男三人組の名所案内をすることになった。そのうちの一人、和助が突然別行動をしたいと言い出す。江戸の紙漉かし屋に奉公していたころ、世話になった人に会いに行くと言うのだが…。 第二話 吾作提灯 御家人安藤庄助の次男、竹之助は十歳。深川堀川町にある私塾「錬成塾」に通っている。塾往復の護衛として雇われた六平太は、竹之助がまっすぐ家に帰らない日があることを知る。 第三話 恋娘 このところ、日本橋にある薬種問屋「九観堂」の娘、美緒から六平太に付添いの声がよくかかる。美緒が六平太の前で飲めない酒を飲んだり、付添いの際、出合茶屋の前をわざと通ったりするのに手を焼いていたのだが…。 第四話 おおつごもり 六平太の妹・佐和が浅草「ち組」の纏持ち、音吉と祝言を挙げることになった。同時に、七年続いた六平太と髪結い・おりきの仲に波風が立ち始める。 そして、六平太がかつて仕えていた信州十河藩加藤家は、存亡の危機を迎えていた。藩に粛正の嵐が吹き荒れ、六平太にも、負の刃が襲いかかる! 【編集担当からのおすすめ情報】 ドラマ時代劇の英雄 北大路欣也さん、高橋英樹さん、里見浩太朗さん、 松平健さん、村上弘明さん こぞって絶賛!(コメント到着順) 書き下ろし時代小説界最後にして最強の新人! 最新刊第六弾のオビコメントは、中村梅雀さん。
大悟、賢将、日向、宇宙、貴章、信矢、博巳の七人は幼馴染み。大人になりそれぞれの道を歩んでいた七人だったが、八歳の少女ハナと出会い、再び集うようになる。ある日、ハナが行方不明となり慌てる七人。その事件をきっかけに、ハナの母親うさぎが、とある事情で引きこもりになってしまっていることを知る。思い悩むハナのため、町の「兎祭」の祭始めで、男子チアリーディングを披露しようと決意する七人。彼らの“応援”は、ハナたちに届くのだろうか!?映画では描かれなかった彼らの過去など、サイドストーリーをふんだんに収録。さらに口絵八頁付きの超特別版!
一八九〇年、親善訪日使節団を乗せたオスマン帝国の軍艦エルトゥールル号が、和歌山県串本沖で沈没した。六〇〇名以上が嵐の海に投げ出される未曽有の大惨事。だが地元住人たちの懸命な救助活動により六十九名の命が救われ、母国トルコへの帰還を果たす。時は移って一九八五年。イラン・イラク戦争に伴いフセインはイラン領空の航空機無差別攻撃を宣言。各国は自国民の救出に動くが日本には手立てがない。多くの在留邦人の身に危機が迫っていたー。日本・トルコ友好百二十五周年記念映画を完全ノベライズ。時を隔てた二つの出来事には、深い絆の物語があった。
〈特捜部Q〉シリーズ。引退間際の警官からかかってきた一本の電話は、カールたちQのメンバーを十数年前に起きた異常な交通事故の捜査へと導くのだが……。デンマークの人気警察小説、第六弾!
2060年から、第二次大戦中のイギリスでの現地調査に送り出されたオックスフォード大学の史学生、マイク、ポリー、アイリーン。それぞれ未来に帰還するための降下点が使えなくなった三人は、大空襲下のロンドンで奇跡的に再会を果たす。助け合いながら未来へ戻る方法を探すが、ポリーには二人には言えない秘密があった…。前作『ブラックアウト』とともにヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞に輝いた傑作歴史観察SF。
1940年から戻れなくなった三人の史学生。マイクは記者として、ポリーは売り子と劇団の稽古、アイリーンは恐るべき悪童ホドビン姉弟との日々のかたわら、彼らは未来に帰れない理由を探し求めていた。時空連続体と降下点に何かが起きたのか、助けに来るはずのダンワージー教授とコリンは?三人は歴史を変えてしまったのか、英国はヒトラーとの戦争に負けてしまうのか?女王ウィリス史上最長の物語、激動と感動の完結篇。
至上の幸福に浸りつつも、アナは過保護にも思えるクリスチャンの愛と、彼のリッチさに戸惑っていた。クリスチャンの過激なプレイだってもう怖くないし、彼への愛がこの先一生変わることはない。けれど、もしかしてあわてて結婚しすぎたのでは…。そんなとき、ふたりをつけ狙っていた謎の人物の正体が判明する。どうして犯人はアナやグレイにこれほどまでに執着するの…?
アナの父親の事故の知らせが届く。クリスチャンは青ざめる彼女をしっかりと支え、ふたりの絆が深まっていった。だが、病院で判明した思いがけない事実に、クリスチャンが動揺し、アナは裏切られたと感じてしまう…。愛し合っているのに、すれ違ってばかり。ふたりは本当の幸せにたどり着くことができるのか?大型映画化決定!究極のラブストーリー、感涙の最終章へ!
満月の夜に連続して起きた一家惨殺事件。遺体に噛み痕を残す犯人“歯の妖精”-次の満月にまた凶行が?元FBI捜査官のグレアムは犯人像の手がかりを得ようと、犯罪者病院に収容されている殺人鬼にして精神科医レクター博士に助言を求める。悪には悪をもって…。が、グレアムが博士の収容先を訪ねたことで、“歯の妖精”が刺激されー醜く、そして美しく、超人的狂気が混沌とする究極のサイコ・ワールド。
ウィリアム・ブレイクの描く“竜”に自らを重ねて残忍な犯行に及ぶ男、“歯の妖精”-憑かれた情熱と歪んだ欲望に突き動かされ、犯人は不敵な挑戦状をFBIに叩きつける。さらにそれを秘かに操ろうとたくらむハンニバル・レクター博士。FBI捜査官たちは翻弄され、グレアムの身にも危険が迫る。悪の牙はゆっくりと肉に喰らいつき始める…サイコ・サスペンスというジャンルの狂気の殿堂に燦然と輝く、名作中の名作。
二十七歳のOL早水深雪は、清楚な美貌の模範的な社員。しかしその姿は仮のもの。本当の深雪は、出張SM嬢としてサディストの男たちに嬲られる仕事をしていた。金のためでなく快楽のため、彼女は鞭で打たれ続ける。そんな深雪にも、浩介という恋人が出来た。浩介は深雪にプロポーズをするが、深雪の心は揺れ動く。わたしは、結婚してはいけない女。きっと浩介を不幸にしてしまうー。
かわら版は江戸時代の新聞であり、その記者を当時は矢立屋と呼んだ。寺子屋師範にして矢立屋の顔も持つ柿江新平太は、お上の許可を得ずに出版するもぐりのかわら版専門。大ネタであればあるほどよく売れるのだが、ネタに鼻が利く性分ゆえに、次々と事件に巻き込まれてしまい…。市井の人々との温かな交流とともに、泥棒、殺人という江戸の闇までをも描く、新感覚時代ミステリー!
地井邦夫は浮気調査専門の私立探偵。つかんだ証拠で浮気夫から金を強請る。そのうえ依頼主である妻には気晴らしの浮気を焚きつけ、風俗に沈めては上前をはねる。依頼者たちをとことん食い物にし、破滅の淵に突き落とすのだ。阿漕に稼ぐ悪徳探偵の金の行き先は、二十も歳の離れた女子大生仲村美園だった。昼間は天使、夜のベッドでは高級娼婦のような美園に、地井は魅入られていた…。
父は盗賊に惨殺され、母は妖しい笑みを浮かべながら盗賊とともに家を飛び出した…。お琴は、七歳のときの悪夢のような出来事を今でも忘れられずにいる。尾張屋の主・宗因たちが招かれたある祝言に、角倉屋敷の台所働きをしているお琴も手伝いにいくことに。そんな晴れやかな夜、怪しい足音が…。悪夢から十一年後、明らかになる事件の真相とは一体ー。大好評の連作シリーズ第八弾!
雷獣クロスケの姿が見えない。え、家出!?その原因は、「おめえだよ、刀弥」-。誤解が誤解を生み、いじけたクロスケが“疫病神”と恋におちてしまって、さあ大変!大きな揺れとともに謎の灰が降ってきて、江戸中みんなが寝込んでしまう大ピンチ。“疫病神”と雷獣、最強最悪の組み合わせに立ち向かうのは、唯一元気な妖怪改方の冬坂刀弥。お江戸を、統子を、そしてクロスケを救えるのか。