小説むすび | 2015年12月16日発売

2015年12月16日発売

甘いお酒でうがい甘いお酒でうがい

出版社

KADOKAWA

発売日

2015年12月16日 発売

この日記の書き手である「川嶋佳子」とは、シソンヌのじろうがコントで長年演じている40代独身女性。 「芸人が最もライブを見に行くコンビ」と称され、じろうと長谷川忍の卓越した演技力で知られるシソンヌは、2014年『キングオブコント』優勝者。ネタ作成を担当するじろうは「稀代のコント職人」として各界から注目を集めており、俳優としても活躍中です。人間の日常と悲哀を題材にしたシソンヌのコントの代表的登場人物の一人が「川嶋佳子」。平凡な中年女性が517日間コツコツと綴った日記から漂うのは、誰でも覚えのある人生の物悲しさ。そして、その悲しさを「乗り越える」のではなく「付き合っていく」姿が、人生の小さなヒントを示しています。 <シソンヌじろう「あとがき」より> コントのキャラクターであったはずの「川嶋佳子」は徐々に僕の精神と肉体を侵略し僕の体を利用して「川嶋佳子」でいようとしているような気さえする。 「川嶋佳子」のコントをやった日はひげが伸びないのである。 「川嶋佳子」はとにかくついていない。しかし彼女は自分の不運を客観的に見て、自分に舞い降りる不幸に意味を持たせることで日常を楽しんで生きている。その姿勢こそが僕がテーマに掲げていることであり、この日記に触れた方に伝えたいことなのである。 些細なことにいらいらして何になる。声を荒げて何になる。起きてしまったことはもうどうにもならないのだ。それが死という人生最大の悲しみであったとしても、それを引きずって何になる。ポジティブになりなさい、などとは言わない。しかしネガティブな自分を客観視し、ほんとついてないなぁ〜、こんなに不幸が続くものかしらね〜、と自分を嘲笑することはできると思う。 2012年6月〜12月 2013年1月〜10月 2015年9月〜10月 あとがき シソンヌじろう

虚構推理虚構推理

著者

城平京

出版社

講談社

発売日

2015年12月16日 発売

<第12回本格ミステリ大賞受賞作!>  深夜、鉄骨を振るい人を襲う亡霊「鋼人七瀬」。それは単なる都市伝説か、本物の亡霊か? 怪異たちに知恵を与える巫女となった美少女、岩永琴子が立ち向かう。人の想像力が生んだ恐るべき妖怪を退治するため琴子が仕掛けたのは、虚構をもって虚構を制する荒業。琴子の空前絶後な推理は果たして成功するか? 終始ゾクゾクしっぱなし……息もつかせぬ物語とはまさにこのことだと思います。意外な展開、予想外な事実、桁外れな人物、奇妙な現実、異様な虚構、奇想天外な“戦い”--。絶妙に狙い澄まして放たれる数々の“驚き”の奔流に溺れそうになりました。 ー作家・平坂読(『僕は友達が少ない』) 「本格」の今後が有する可能性を大きく押しひろげた一作。(作家・氷川透) ただただ作者の才能に嫉妬するばかり。(作家・黒田研二) おおおお前を倒すのはこの俺だ!(作家・汀こるもの) 内奥に錨を下ろした論理、奇矯でありながらつらぬかれたロジック。破格のミステリ。(作家・辻真先) 辻褄の合った論理こそ、時には真実から最も遠ざかるものではないか。(書評家・千街晶之) 驚きを通り越して爽やかな敗北感さえ抱かされた。(作家・太田忠司) 「真相」の意味について刺激的な考察を展開。(作家・大山誠一郎) 「本格ミステリのロジック」の持つ魅力と危うさを純粋培養したような小説。(作家・光原百合) 〔コミカライズ版も人気沸騰中!〕

超釈 北斎春画かたり超釈 北斎春画かたり

著者

車浮代

出版社

小学館

発売日

2015年12月16日 発売

北斎の春画と詞書きを読み解く超解釈小説集 稀代の天才浮世絵師・葛飾北斎が描き、「春画展」の目玉作品のひとつでもある名作艶本「喜能会之故真通」(きのえのこまつ)の図とその背後に書かれた詞書(登場人物のセリフとト書き)に着想を得るとともに、その全てを活かしつつ書き下ろした「超解釈」小説&カラー図版集。「北斎の春画には、びっしりと文字が書き込まれている。だが、現代人がそれを解読するのは難しい。車浮代さんは、そのテキストを”超釈”して、江戸時代人の肉声をわれわれに伝えてくれる。」(山下裕二・明治学院大学教授)。「喜能会之故真通」上中下全巻の絢爛豪華なカラー図版を収録するとともに、北斎が絵に込めた意図を読み解く。第一話「若殿と奥女中の話」、第二話「搗屋の話」、第三話「炬燵にあたる夫婦の話」、第四話「若後家と養子息子の話」、第五話&第六話「蛸と海女の話」と厳選した五図を取り上げ、江戸時代の文化と肉声を解読するための作品。 <著者紹介> 車 浮代(くるま うきよ)時代小説家/江戸料理・文化研究家。浮世絵展の監修、江戸文化に関する講演、TVのレギュラーなども務める。3万部となったベストセラー小説『蔦重の教え』(飛鳥新社)、第2回書店金賞ノミネートの『江戸おかず12ヵ月レシピ』(講談社)がある。近著『春画入門』(文春新書)は2万部を越えた。

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