2016年1月20日発売
GWにこずえは淀川の鍵屋を手伝っていた。謎めいた依頼が入り、こずえたちは『鍵屋敷』へ。そこには若手の鍵師が集められていて、屋敷中の鍵を開け、コインを集めるという奇妙なゲームが始まり…?
駆け出し絵本作家の賢人は横浜の『ママレード書店』でバイト中。店主のミカンは猫と思いきや、人の夢を食らう「獏」。夢に混じる記憶を消化できず、吐き出してくる。ある日、同級生だった拓也が来店し…?
明日子と双子の弟・日々人は、年の近い従姉がいて、彼女と一緒に暮らすことを父から知らされる。夏休みに面倒と思う二人だが、従姉の今日子は、長い眠りから覚めたばかりの、三十年前の女子高生で…?
愛は、かつて将来を期待された若手フィギュアスケーターだった。高一の今では不調に悩み、世界ジュニアで銀メダルの姉との差は開くばかり。競技費用もかさみ、このままではスケートを辞めざるを得ないが…?
建築学科的ストーカー騒動、愛する『彼女』誘拐事件、パクリ疑惑──。天才的建築家ながら大学講師としてゆるゆる暮らす天明屋空将が、キャンパスで起こる珍事件を謎解く! 青春×建築ミステリー。
家族の介護に追われ、気づけは60歳になっていた澄。ついに一人になったとき、黎という不思議な猫が現れた。「青春をやり直したい」と言う澄を、黎は17歳に若返らせてくれて!? ドラマ化コミックスの小説版!
会社が倒産しても年下の大学生に貢ぐ日々を送っていた、柴田ミチコ29歳。就活は惨敗し、所持金は15円に。そんな折、怖くて大嫌いだった元上司の黒沢と再会し!? ドラマ化コミックスの小説版!
慶長五年九月十五日関ヶ原。徳川家康、そして石田三成は運命の合戦に挑もうとしていた。東西両軍、将と兵、それぞれの思惑と命運が交錯する激動の一日を描いた、戦国群像劇の傑作。(解説/葉室 麟)
大学生の覚醒剤取り引きが発生!?大学教授を名乗る男からのタレコミを受けて、御茶ノ水署の迷コンビ、斉木と梢田はことの真偽を確かめるべく捜査に乗り出す。覚醒剤の製造場所はどこか、元締めは誰なのか、ブツの受け渡し方法は?ペットクリニック、レンタルボックス、動物の縫いぐるみ、全ての点が結びついたとき、思いもよらぬ真相が発覚してー。神保町界隈を駆け巡るシリーズ初長編!
映画評論家の僕は、モテない。なぜならしゃしゃり出てくるモーレツ美人のおばたちの性格が強烈だから。そんな僕が恋に落ちた──。博多の街を縦横無尽に駆け回る痛快ラブコメ!(解説/瀧井朝世)
息子・岳とその一家が東京へ居を移すことになった。「風」「海」「琉」の3人の孫たちと、じいじいシーナの、慌ただしくシンパイでシアワセな日々が始まった。シーナ家の物語。(解説/沢野ひとし)
人材派遣会社「NAS」。ヤクザ、テロリスト、国会議員……。法律なんてどこ吹く風で、いかなる依頼相手でも金を積まれれば汚れ仕事も引き受ける。スリリングなアクション満載の連作短編。(解説/杉江松恋)
益州を領有し、劉備は孔明の“天下三分の計”を実現。いよいよ魏・呉・蜀の三国鼎立の時代を迎えた。だが、蜀随一の勇将・関羽が呉の呂蒙に討たれ、張飛は部下に殺され、さらに劉備も白帝城に散る。幾多の英傑たちが志なかばに斃れる中、乱世の英雄・曹操も病死する。劉備に蜀の後事を託された孔明は、曹操の遺した魏を取るべく北へ侵攻。運命の地・五丈原に立った!壮大な英雄叙事詩、堂々完結。
行方不明になったエストニア人の少女の捜索を引き受けたカリ・ヴァーラ警部。だがそれは闇社会への入り口だった……。黒幕は一体? フィンランド警察シリーズ、作者急逝による最終巻。(解説/福田和代)
大長編『戦争と平和』を抄訳と加賀乙彦のダイジェスト、合わせて約300Pに集約! ほか『ハジ・ムラート』など、ロシアの文豪トルストイの初期から最晩年までの作品を新訳で紹介。(解説/加賀乙彦) 加賀乙彦=編 編集協力=乗松亨平 【収録内容】 戦争と平和(ダイジェストと抄訳) 五月のセヴァストーポリ 吹雪 イワンのばか セルギー神父 ハジ・ムラート 舞踏会の後で 壺のアリョーシャ 解説 加賀乙彦 作品解題 乗松亨平/覚張シルビア/中村唯史 トルストイ著作・文献案内 トルストイ年譜 【著者について】 トルストイ,レフ・ニコラエヴィチ 1828.8.28(新暦9.9)-1910.11.7(新暦11.20)。ロシアの小説家。モスクワ南方のトゥーラ県ヤースナヤ・ポリャーナで名門伯爵家の四男として生まれる。作家活動のかたわら、領地の農村改革や農民教育に力を注ぎ、後半生には宗教・社会思想家として活躍。 加賀乙彦(かが・おとひこ) 1929年東京生まれ。小説家・精神科医。東京大学医学部卒業後、東京拘置所医務部技官となり、死刑囚や無期囚に数多く面接する。その後、フランスへ留学し、彼の地の精神科病院に勤務。帰国後、初の長編『フランドルの冬』(筑摩書房)を発表し、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞。以後、精神科医と小説家として活躍。主な著書に、『帰らざる夏』(講談社、谷崎潤一郎賞)『宣告』(新潮社、日本文学大賞)『湿原』(朝日新聞社、大佛次郎賞)『永遠の都』(新潮社、芸術選奨文部大臣賞)『雲の都』(新潮社、毎日出版文化賞特別賞)ほか。 乗松亨平(のりまつ・きょうへい) 1975年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科満期退学、博士(文学)。専門は近代ロシア文学・思想。現在、東京大学大学院総合文化研究科准教授。著書に『リアリズムの条件─ロシア近代文学の成立と植民地表象』(水声社)『ロシアあるいは対立の亡霊─「第二世界」のポストモダン』(講談社選書メチエ)、訳書にトルストイ『コサック─1852年のコーカサス物語』(光文社古典新訳文庫)など。
マーガレットは元後見人の命が狙われていると知り、その勘当された息子セバスチャンに助けを求めるため、評判の探偵レイヴンに行方を捜してもらおうと考える。廃墟にこもるレイヴンは危険な雰囲気を漂わせたセクシーな男で、マーガレットはひと目で引きつけられるが、次の瞬間気づいたー彼こそがセバスチャンだと。元後見人を救うため、ふたりは別名で偽装結婚をして故国に戻り、同じ部屋で宿泊することにする。そんなある夜、セバスチャンは“報酬”としてベッドをともにすることを求めるが…
ロンドン警視庁の女性事務官ファラ・リーは、ある日検挙された裏社会の帝王ドリアン・ブラックウェルの取り調べ中、なぜか心乱される。その瞬間よみがえった初恋の思い出ー十七年前、孤児院で結婚を誓いながら生き別れになり、監獄で命を落とした少年ドゥーガンー。ドリアンは彼の親友で、その死の真相を知る唯一の人物だったのだ。やがて証拠不十分で釈放されたドリアンの城に誘拐されたファラは、強引な求婚を受ける。彼の魅力に抗しきれず、危険な世界に巻き込まれてゆくファラの運命は…!?