2016年1月発売
神君家康の遺宝をめぐる争いで若侍・織江緋之介に煮え湯を飲まされた老中松平信綱は南町奉行神尾元勝に“浪人狩り”を命じる。機に乗じて緋之介を投獄し意趣返しを遂げる狙いだ。当の緋之介は危機を察しながらも徳川光圀から託された探索に乗り出す。三年前、光圀が懇意にする保科家の夕食家で起きた悲劇。その裏で何があったのかー。深まる謎、迫る刺客。死闘の果てに待つ衝撃の真相とは。
厄介事を起こすのは、いつだってよそ者だ。七十歳の光太郎は憤慨していた。われわれが町を守らなくてはー。そこで互助会の仲間たちと手を組み、トラブルを起こす危険人物を町から追い出し始める。その手段はなんと嫌がらせ!?老人だからこそできる奇想天外な作戦はなかなか好調に思えたが…。大家と揉めていた男を次なるターゲットに決めたことから、事態は思わぬ方向へと動き始める。
フランス革命以降、政情不安な状態が続いているヨーロッパ。北欧の国で結婚式を挙げたばかりの王子が離宮で殺された。その直後、忽然と姿を消した王子の侍女に疑いの目が向けられるが…。離宮近くに住む少年ハンスは、海の国から来た人魚の姫と出会う。彼は、そのセレナと名乗る少女の願いを聞き、旅の途中だという風変わりな青年グリムとともに、王子殺害の真犯人を追う!
老女のひき逃げ事件に不審な出来事が次々と重なり…(高嶋哲夫「連鎖」)。暴力団元構成員が殺害された。この任地では嫌なことばかりだ…刑事の瓜生は苛立つ(西村健「出戻り」)。-こんなはずじゃなかった。思いもよらぬ事態が積み重なり、事件は意外な方向に。望まざる状況に立たされたとき、彼らは何を見るのか。当代きっての書き手が贈る、疾走感溢れるミステリーアンソロジー。
ベトナムが行う極秘作戦の「援護」を目的に、世界最強のステルス戦闘機F22でスプラトリー諸島へ向かったアメリカ空軍。しかし正体不明機による攻撃を受けてしまう。世界最強の空軍を手玉に取る“見えない敵”とは…。アメリカ空軍が自衛隊にDACT(異機種間模擬格闘戦訓練)を申し込んできた因縁の経緯が明らかになる。大人気航空活劇シリーズ!
十津川警部の部下である西本刑事は、深夜、自宅前で倒れていた赤いレインコートの女を救護するが、逆にレイプ犯として告訴されてしまった。現職刑事がレイプ!騒ぎ立てるマスコミから逃れるため西本は国東に旅立った。十津川は、そこに罠があることに気づき、西本を救うため立ち上がる。しかし、二重の罠が西本を殺人犯に仕立て上げたのだ!捜査線上に浮かんだ犯人の狙いは?
7年前、25歳で死んでしまった一樹。遺された嫁・テツコと今も一緒に暮らす一樹の父・ギフが、テツコの恋人・岩井さんや一樹の幼馴染みなど、周囲の人物と関わりながらゆるゆるとその死を受け入れていく感動作。本屋大賞第二位&山本周五郎賞にもノミネートされた、人気夫婦脚本家による初の小説。書き下ろし短編「ひっつき虫」収録!
世界の終わりのあと、僕は電話ボックスにいるー快楽の果ての絶望に陥った過激なコメディアン兼映画監督のダニエルは、“永遠の生”を謳うカルト教団に接近する。二千年後、旧人類がほぼ絶滅し、ユーモアと性愛の失われた孤独な世界で、彼のクローンは平穏な毎日を生き続ける。『服従』著者による“新しい人類”の物語。
「どこかおかしいんです。ここまで正反対にできているものは、喧嘩のしようがありません」-謎めいた二人の人物に隠された秘密をめぐる「イルシュ博士の決闘」。呪われた伝説を利用した巧妙な犯罪。「ペンドラゴン一族の滅亡」など、全12篇を収録。ブラウン神父が独特の人間洞察力と鋭い閃きで、逆説に満ちたこの世界の有り方を解き明かす新訳シリーズ第二弾。
子供の頃、誕生祝いに買ってもらった人形の家には、外からは見ることのできない部屋があった。やがて大人になった私は徒歩旅行の途中で道に迷い、あの人形の家そっくりの屋敷にたどりつくが…。不穏な気配に満ちた「奥の部屋」など、謎めいた暗示、魂の奥処を揺さぶる戦慄で、幽霊不在の時代における新しい恐怖を描く怪奇小説の巨匠エイクマン傑作集。新訳「スタア来臨」他1篇を増補文庫化。
不思議な島に閉じ込められた男の子・もーちゃすと、コンチェル、ラザニア、ぱりぱりうめの3人の女の子。4人で力を合わせ、島から脱出するものの、奇妙なロボットに襲われ、再び島へ連れ戻されてしまいました。再びロボットから逃げ出した4人のうち、もーちゃすは大きな冷蔵庫へ隠れます。彼が深い眠りから目を覚ますと…そこはロボットが支配する200万年後の世界でしたー。
男がバーで「マクジョージ」と叫び客を撃つ。が、撃たれたのはマクジョージではない?これは単なる間違いか。ターンバックル刑事が迷推理を展開!(「容疑者が多すぎる」)。強盗3人が家に押し入ってきた。カード遊びに興じる犯罪者に私が仕掛けたのは…(「ようこそ我が家へ」)。男は自らを異星人と主張し、殺人光線がもう地球に届くという。が、話は予想外の話“フララリーオードル”へと広がり…(「殺人光線だぞ」)。100%予想不可能なほどの“びっくり”が保証付。日本初訳25篇を集めたオリジナル短篇集。
1964年、火星探査機マリナー4号は小惑星帯で未確認宇宙船を発見する。以来数十年、NASAはその存在を秘匿する一方、秘かに観察を続けていた。だが近い将来、この謎の宇宙船に小惑星が衝突すると知ったNASAは、船が破壊される前に太陽系外の未知の技術を取得すべく、6名のスペシャリストを乗せた探査カプセルを急遽この巨大船に送りこむ。だがそこで彼らを待っていたのは!?…傑作近未来ハード・サスペンスSF。
1944年、日本軍は占領地アッツ島で飛行場の建設を開始した。この地から爆撃機を飛び立たせ、米本土を攻撃しようというのだ。だが飛行ルートにあたるアラスカ上空は天候不順で、出撃には多大な危険が伴っていた。かくて日高大尉以下11名の精鋭はアラスカ山中に潜入、気象情報を送り始める。が、これを米軍が察知、アラスカを知り尽くした男たち14名を送り出した!苛酷な大自然を舞台にしたサバイバル戦を描く冒険小説の名作。
前巻から2年後、「私」は避暑地バルベックで夏を過ごすことになる。個性的な人びととの交流、そして美しい少女たちとの出会い。光あふれるノルマンディの海辺で、「私」の恋は移ろう…。全篇の中でも、ひときわ華やかな印象を与える第二篇第二部「土地の名・土地」を収録。
三年前、法が裁けない罪人を次々に“断罪”していった怪人二十面相。自らの焼身自殺を公開して幕を閉じたこの事件は、新たな後継者たちを生んでいた。野放しになった変質者に妹を惨殺された加賀美刑事もその一人だ。さらに増殖する正義の名のもとの処刑。その源には明智の唯一の友であり、生き地獄を生きていた浪越諒の存在があった。人気アニメのノベライズ第二弾!