2016年8月25日発売
「団塊の世代」をはじめ数々の新語を生み出し、ベストセラーを世に送り出してきた堺屋太一のベストセレクション第2巻。 第2巻は石田三成が創り出す、大プロジェクト「関ヶ原」を描く「巨いなる企て(上)」。 太閤秀吉亡き後、徳川家康は当然、天下を狙う。 しかし秀吉は、後継者・秀頼を守るため「組織と法規」を設けていた。 それを楯に取り、石田三成は家康と敵対する。 生き残りを賭ける諸将を取り込み、一介の役人・三成は、いかにして天下分け目の「関ヶ原」を創造し得たのか。 圧倒的に斬新な歴史ドラマを今、堪能したい。
太閤秀吉死去から関ヶ原の合戦まで765日。この間、徳川家康の天下を阻み続けた男、石田三成。一役人に過ぎない三成が、大実力者・家康とわたり合い、国を二分する勢力を成すことができたのはなぜか。綿密な史料分析を礎として、凄烈な戦国の世を鮮やかに描き出す。巨編、完結。
茅盾文学賞受賞作品 「金ができたら、故郷に帰って店を開こう」--盲人はみな同じ理想を抱いている。南京の「沙宗キマッサージセンター」は、その名のとおり、沙復明と張宗キが共同出資して開いた店だ。出稼ぎ労働で苦難をともにした二人は、「半分ずつ」とはいえ、いまやどちらも「店長」だ。ある日、沙復明のもとに、かつての同級生・王先生が職を求めてやってくる。彼は天生のマッサージ師だが、開業を急ぐあまり株に手を出し、せっかく貯めた資金を失っていた。駆け落ち同然で連れてきた恋人・小孔との仲も、新しい環境のなかでぎくしゃくし始める。同僚のマッサージ師たちの人生もさまざまだ。少女時代、全盲でありながらピアノの名手だった美貌の都紅。完全に失明してしまう前に、愛する人との婚礼を目に焼きつけたいと願う金嫣。無口な青年・小馬は、初めて芽生えた恋愛感情に戸惑いを隠せない……。 ふとしたことで、平穏に思えた日常にさざ波が立ち、やがて大きなうねりとなって、盲人たちはそれぞれ人生の決断を迫られることになる。暗闇の中、ひと筋の光明を求め、懸命に生きる姿が胸を衝く。 中国の実力派作家による、20万部ベストセラー傑作長篇。映画化原作。
あの夏、わたしはサンフランシスコ郊外を震撼させた連続殺人鬼と対決し、死にかけた。犯人を追う刑事の父を助けたくて、ある行動をとったせいで。もしもあの瞬間、妹がいてくれなければ、きっと殺されていただろう。そして30年あまりが過ぎた今、真相を知るのはわたし一人だけになってしまったー。70年代後半のカリフォルニアを舞台に、みずみずしくも危うい少女たちの夏を描いた話題作。
飼い主を亡くした悲しみを経て、エドガー・ロードで“通い猫”として暮らすようになったアルフィー。ある日、空き家だった48番地に新しい家族が越してきた。だが何かから隠れるように人目を避ける一家の不審な様子に、近隣住民はざわつきだす。アルフィーはその一家と、彼らが飼う心閉ざした白猫のことが気になり…。悩める者のため1匹の猫が立ちあがる!?全英絶賛ハートフル猫物語、第2弾。
なぜ人は人を殺すのかーその謎が遺伝子レベルで解き明かされた近未来。そこは、殺人遺伝子保因者を蔑み、罪の烙印を押して排除する、静かなる狂気の世界だった!!!自分だけは過ちを犯さないと信じるまっとうな人間の傲慢さ、多様性の否定の存在…最も忌み嫌われる“殺人者”を主人公に選び、人類のありようをとらえ直して、アメリカの十代の心を掴み、衝撃的に登場したトラウマ系思春期小説の最高峰!