2017年12月発売
東大首席卒業、ミスキャンパス・グランプリ。性格“以外”はパーフェクトな宝石美輝が、政治家一家の御曹司・裕雅にまさかの失恋。彼女が決めた恋の“リベンジ”は、「総理大臣になる」こと。しかしひょんなことから秘書を務めることになった俊也の厳しいレッスンを受けるうち、彼女のなかに別の気持ちが生まれてー。美輝の選挙の行方は?そしてリベンジから始まった新しい恋の行方は?
アメリカが敵視した、人命を軽視し易々と玉砕する野蛮な日本人観が、一人の米軍諜報部員の報告で覆った。戦後占領政策転換の決め手となった、1943年、北の最果て・キスカ島での救出劇。日本は人道を貫き5000人の兵員を助けた。戦史に残る大規模撤退作戦を日米双方の視点で描く感動の物語。
穢れの町は炎に包まれ、堆塵館は崩壊した。生き延びたアイアマンガー一族は館の地下から汽車に乗り、命からがらロンドンに逃れる。だが、そのロンドンは闇に侵食され、人々のあいだには奇怪な感染症が蔓延していた。この町にいったいなにが起きているのか?そしてアイアマンガー一族のおそるべき野望とは?一族に反発するクロッド、瓦礫のなかから脱出したルーシー…。物語はいかなる想像をも凌駕する驚天動地の結末を迎える。アイアマンガー三部作堂々完結。
「(事件現場から)帰れと言われたので帰ります」 刑事部長の息子で高校生の霧島智鶴はどんな事件でも解決できる天才だが、最大の欠点は、究極に「無気力」なこと。 高校二年の夏をだらだらと過ごしていた彼のもとに、刑事の熱海や同級生の揚羽、女の子に間違えられる後輩の柚季らが次々と事件を持ち込む。 つながりのありそうな二件の殺人事件、豪邸に届いた怪盗からの予告状、ある作家の謎の自殺、さらには赤い紐を使った連続殺人……。 なぜか智鶴に敵愾心を持つエリート警部・上諏訪と対立しつつ、しぶしぶ事件解決に挑むがー? 無気力ミステリー、待望の第二弾!
商店街のはずれにある「山下古書店」。新米家政婦・宵子の努力により、廃業同然だった店にも最近はちらほら客が入る。一人前を目指して今日も立ち働く宵子には実は、男やもめで無精者の店主・一生との間に秘密がありー。意地っ張りでおせっかい、そしてとびきり一途な宵子と、年の分だけ臆病になった一生が、昭和の下町を舞台に繰り広げる、懐かしくてちょっぴり切ない年の差純情恋物語。
「部長の発言、訴えてもいいんですよ」。「殿山缶詰」の若手社員、飯尾、佐山、多賀井の3人は、日頃の鬱憤を晴らそうと「裁判」「慰謝料」などの言葉をちらつかせ、部長の久保見を謝らせることに成功する。これをきっかけに社内では部下が上司を訴える事態が頻発。容認できない課長の楠木、寺石たちは、弁護士をバックにつけ反撃を開始した。そんな中、会社が買収されるかもしれない事件が起こって…。実用ビジネスノベル!
大学生の那由多は、祖父の形見のカメラに導かれるように、人外が跋扈する別世界『華舞鬼町』に迷い込み、狭間堂と名乗る青年と出会う。祖父のカメラには不思議な力があったのだ。ある日、西新井大師の風鈴祭りに出かけた那由多は、友人と共に異界に迷い込んでしまう…。他に「渋谷駅で出会った不思議な老人」「桜の名所飛鳥山公園の季節外れの花見の謎」等。早くも大人気、東京の名所で起こる妖しくレトロな謎とき物語。
時は幕末。西洋式兵術の導入を進めていた秋月藩執政・臼井亘理は、ある夜、尊攘派により妻もろとも斬殺された。だが藩の裁きは臼井家に対し徹底して冷酷なものだった。息子の六郎は復讐を固く誓うが、“仇討禁止令”の発布により、武士の世では美風とされた仇討ちが禁じられてしまう。生き方に迷い上京した六郎は、剣客・山岡鉄舟に弟子入りするがー。時代にあらがい、信念を貫いた“最後の武士”の生き様が胸に迫る歴史長篇。
エジプト発掘調査のハイライト、王家の墓に埋葬されていた石棺の中にあったのは、死後数ヵ月のミイラ状死体だった!そして、考古学者の峰は何者かの襲撃を受ける。危うく難を逃れたが講演先のパリへ向かう飛行機が砂漠に墜落し、徒歩でオアシスを目指すことになった。同行者は美貌のベリーダンサー・シャリファ、粗暴で残酷なアフマド。何かを思い詰めている技術者の永井、飛行機オタクのエリック、不気味な呪術師。誰もが謎を抱え、次々と危険なカードを切ってくるーやがて一行は分裂し、巻き込まれた戦闘の中で峰は、永井の過去と真実の使命を知る。果たして「サハラの薔薇」とは何なのか。それが未来にもたらすものは!?
警視庁捜査一課の郷謙治は、刑事でありながら、警視庁剣道部で研鑽を積む剣士。豊島区池袋で3件の連続放火・殺人事件が発生し、郷は捜査に駆り出されることになる。放火現場はいずれも社会保険労務士の関係各所で、焼死したのは労務士の小田原誠だった。相棒の竹入とともに小田原の過去を洗う郷は、小学校時代の「いじめ」に注目するが…。郷の見立ては果たして事件の本線なのか。気鋭の著者が挑む、書き下ろし警察小説。
作家だった実の父と死別し、母親の再婚とともに引っ越しを経験した小学6年生の優真。ある日、なじめずにいた義父の海外赴任が決まり、移住先が決まるまでのいっときを大好きな叔父と暮らすことになる。しかし、叔父に連れられて訪れたその家は、“神隠し”の伝承がある森に建っていた。その家で過ごす最初の夜、何かが家の中を徘徊している気配を感じると、不気味な出来事が次々と優真に降りかかりー。