2017年5月10日発売
「あなた、どうなさるおつもり?」「驚き、あわて、かつ困る」。作家・野村耕平は二男一女の父、末っ子の友雄も小学四年生になるというのに、妻が懐妊。末の末っ子誕生を控えながら軍艦小説の執筆、親炙するS先生の全集編纂と仕事は多忙。お寝坊の秘書と、新しいお手伝いさん、悪戯好きの作家仲間と身辺はまったく落ち着かない。-昭和ファミリー小説の決定版!
19世紀英国。5年前に差出人不明の恋文を受け取った日から、カリオペはずっとひとりのまま。男爵からの求婚を断るほど、情熱的な文面に心奪われた彼女だったが、同様の手紙が何人もの女性たちに届いていたことを知り、想いは打ち砕かれた。それでも今も、社交界で「カサノヴァの手紙」と呼ばれたその恋文を、時折読み返している。ある日、怪我で療養中の従妹を見舞ったカリオペは、「カサノヴァの手紙」らしき恋文を最近もらったと従妹から打ち明けられ、動揺する。ちょうどその時、従妹の屋敷に滞在していた子爵ゲイブリエルがカリオペに熱い視線を送っていた。実は彼は、かつてカリオペに焦がれて恋文をしたためたが、名乗り出ることができなかったのだ。その理由は…。USAトゥデイ紙のベストセラーリスト常連作家が描く、繊細な愛の物語。
英国王妃から「公爵家の将来の跡継ぎを教育するように」という新たな任務を与えられたジョージー。自分自身のマナーもおぼつかないというのに、人に教えるなんて!?しかもその跡継ぎの若者ジャックは、貴族のマナーも品格も無縁に育った外国の農夫だというから、さあ大変。やることなすことすべてが破天荒の問題児だ。公爵家の人々は歓迎するどころか、よそ者に財産を奪われまいと敵意をむき出しにした。そしてとうとう、現公爵の死体が地所内で発見される事件が発生!背中にはジャックのナイフが突き刺さっていた。警察は真っ先にジャックを疑うが、純朴なジャックの人柄に好感を抱きはじめていたジョージーは、彼が犯人だとはどうしても信じられず…!?
就職を機に上京した23歳の啓介。彼女もできず、ひとり暮らしで汚れた洗濯物をため込んでしまうため、近所のクリーニング店に通っていた。実はそこの受付である清楚な人妻店員・真奈美との会話に癒やされ、時にみせる誘ってくるかのような仕種にすっかり心を奪われていたのだ。そんなある日、クリーニング店で真奈美と一緒に働いているパート妻・江里子と居酒屋でバッタリ会い、そのまま熟女の手管に翻弄されて、夢のような童貞喪失を果たす。さらに、ライバル店に対抗するためはじめた「出張」クリーニングサービスを利用してみると…。
親の反対を押してまで就職した大手オートバイ販売店を辞め、何か月もくすぶっている健太郎。アパートの隣人・華英にも想いを伝えられずにいた。中途半端な自分を変えたいー販売員時代から心残りであったある客たちに会いに行くツーリングの旅に出ることを決意したが、出発前夜に酒の勢いで華英と身体を重ねてしまう。それでも気持ちを打ち明けられないまま旅に出た健太郎は、旅先で様々な訳あり女性たちと出会い、男として、人間として成長するー。北の大地を駆け抜ける、爽やか青春官能!