小説むすび | 2017年6月発売

2017年6月発売

イタリア大富豪と臆病な花イタリア大富豪と臆病な花

臆病な私を追いつめるように、 蔑みの目で責めさいなむ彼……。 デーアは双子の妹の聡明さを心ひそかに羨み生きてきた。 最近、想いを寄せていた男性にあえなく袖にされ傷ついたうえ、 皮肉にも彼が見初めた相手が妹だったことがわかり、 自信を失った彼女は恋に臆病になってしまった。 やがてデーアは妹の結婚式に参列することになるが、 そこには、彼女に冷たい視線を送る一人の男性がいたーー 花婿の親友で大手海運会社の御曹司、グイド・ロッサーノ。 “ライオンハート”の異名をとる精悍で男らしい彼は、 世界の女性たちから引く手あまたの大富豪だ。 以前に一度会っただけなのに、なぜ彼は私を冷淡な瞳で見るの? 両親や妹のように幸せになりたいーーそんな切なる思いを胸に抱くデーア。グイドが見せた、いわくありげな視線が脳裏に焼きついて離れませんでしたが、1年後、再会の時は突然にやってきて……。大好評をいただいた2部作〈モンタナーリ家の結婚〉の関連作です!

孤独な公爵の花嫁探し孤独な公爵の花嫁探し

華麗な舞踏会でただひとり 踊れず座る、壁の花……。 おてんば娘のジェシカは少女の頃からジャックを兄のように慕っていた。 夏の嵐のなか不運にも落馬して左足に大怪我をした彼女は、 将来の希望を失ったーー足の悪い娘なんて誰からも望まれない、と。 舞踏会でろくに踊れず壁の花となっていたジェシカに声をかけたのは、 両親を早くに亡くし若くして公爵となったジャックだった。 跡継ぎを望む祖母に結婚をするよううるさく言われ、 とうとう開くことになったハウスパーティへ彼女を招待したいという。 一瞬ジェシカの胸はときめいたが、すぐに自分は場違いだと考え直して 泣く泣く辞退すると、ジャックは見下したように尊大に言い放った。 「そばにいてほしい。君と正反対の女性を公爵夫人にしたくなるように」 英国摂政期をこよなく愛する英国人ロマンス小説家、エリザベス・ビーコンの日本デビュー作をお贈りします。長年想いを寄せてきたジャックから投げつけられた辛辣な言葉に、ジェシカはショックを隠せず手を震わせ……。傲慢な公爵の“花嫁探し”の展開やいかに?

ひそやかな誓いひそやかな誓い

忘れることのできなかった誓い。 守られることのなかった誓い……。 メアリーは牧師の娘、ニックはかのヴェイル公爵の子息。 彼女は身の程知らずの恋とは知りながら、ほんの一瞬でも彼に愛され、 たとえ正式でなくとも結婚の書類に署名してもらえただけで幸せだった。 だが、戦地へと発った彼が残したのは、その思い出だけではなかったーー ただ1度の契りで子を授かったことがわかり、メアリーは愕然とした。 やがて生まれた息子は、彼女も家庭教師として雇うことを条件に、 子宝に恵まれない夫婦のもとへ養子に出され、7年が過ぎた。 ある日、妻に先立たれた雇い主から強引に体を求められ、 抗ったが運の尽き、彼女はいわれなき罪で裁きにかけられてしまう。 絶望と共に法廷に立ったメアリーは、ニックの姿を目にして声を失った。 今や公爵となった彼は古い書類を手に彼女をこう呼んだ。「公爵夫人」 大御所G・ウィルソンによる英国摂政期ロマンスをお届けします。ひそやかな誓いののち離れ離れになったふたり。その後、帰還したのに長年、連絡さえよこさなかったニックが突然現れ……。衝撃の再会後に互いの切ない思いが交錯する、涙なくして読めない名作!

白百合を拾った大富豪白百合を拾った大富豪

白百合の化身のような彼女は戸惑った。 愛のない結婚なのに、体が燃えるから。 リリーは勤務先のパーティーでデイモンと出会って恋に落ちた。 だが大富豪の彼は企業買収の仕事を最優先する人間だと思い知り、 自分のほうから身を引いたのだった。 3カ月後、セレブの誕生日パーティーでリリーはデイモンと再会し、 洗練されたタキシード姿の彼から驚くべき提案を聞かされる。 なんと結婚してほしいというのだ! 余命1年と宣告された叔父の財産を相続するためには、 一刻も早く結婚して子供をもうけなければならないという。 リリーは承諾したーーただし、ベッドは共にしない条件で。 「ええ、いいわ。わたしはもうあなたの子供を身ごもっているから 大富豪のデイモンに突然求婚されて3日後、白いドレスを着て式を挙げたリリー。ホテルの豪華なハネムーン・スイートで結婚初夜を迎えたとき、ベッドをともにしないという約束がありながら熱い想いに苛まれ……。レイチェル・ベイリーの自信作をお見逃しなく!

ほら、死びとが、死びとが踊るほら、死びとが、死びとが踊る

アボリジニにルーツを持つ作家が、オーストラリア現代文学に切り拓いた新たな地平。 生と死、人と鯨、文明と土着のあわいで紡がれた言葉、唄、踊り。ふたつの異なる世界を軽やかに行き来した先住民(ヌンガル)の少年が見つけた希望は、歴史の痛ましい「現実」の彼方で煌めきつづける。 19世紀前半の植民初期、「友好的なフロンティア」と呼ばれたオーストラリア南西部の海辺で、先住民と入植者が育んだ幸福な友情とやがて訪れた悲しい対立の物語。 米国の捕鯨船も来航する入植地にヨーロッパ人が現れたころに生まれたヌンガルの少年ボビーは、幼くして一族の死者と交信するする特別な踊り「死びとの踊り」の導き手であると同時に、持ち前の好奇心から入植者の社会に入り込み、白人たちの言葉と文字を獲得していた。先住民と入植者のあいだの緊張が高まり、ついに衝突しそうなとき、ボビーは白人たちに「死びとの踊り」を披露し、互いを排除しあうのではない融和の道を探ろうとするが……?

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