2017年8月18日発売
フィクションかノンフィクションか? ある地方銀行で、絶大な権力を掌中に君臨していた相談役に反旗を翻した一派がいた。出世とカネをアメに、長年にわたって銀行を私物化してきた相談役は、このクーデタを押さえ込むことができるのか? 取締役会の多数派工作は熾烈を極め、誰がどちらにつき、誰が裏切るのか? 実録ならではの、手に汗握る醍醐味。 フィクションかノンフィクションか? ある地方銀行で、絶大な権力を掌中に君臨していた相談役に反旗を翻した一派がいた。 出世とカネをアメに、長年にわたって銀行を私物化してきた相談役は、このクーデタを押さえ込むことができるのか? 取締役会の多数派工作は熾烈を極め、誰がどちらにつき、誰が裏切るのか? 実録ならではの、手に汗握る醍醐味。 第一章 相談役室 第二章 蹉跌と好運 第三章 突然の左遷 第四章 第一次頭取交替 第五章 裏切り 第六章 甲羅天皇誕生 第七章 甲羅派 vs. 谷野派 第八章 謀議 第九章 財務局の内偵 第十章 先制攻撃 第十一章 銀行の正義 第十二章 誓約書という名の最終兵器 終章 そして、誰もいなくなった
白刃閃き任侠吼え、血花咲き散り舞い狂う! うだつが上がらない中年男、九条尽ーーツクシは、勤め先の従業員出入り口から、突如として異世界カントレイアへと迷い込んでしまう。言葉すら通じないまま、異界の街並みを彷徨い歩くうち、瀕死の老剣士と出会い、ひと振りの刀を託された。それは恐るべき業を宿す魔刀だった。 老剣士の最期を看取った直後、ツクシと同じく異世界カントレイアへと迷い込んだ日本人、八多羅悠里との邂逅によって、ツクシは異世界の情報を得ることに。そして、悠里が所属する冒険者団「アルバトロス曲馬団」への勧誘を受けるツクシだったが、それを拒絶し、断固として日本へと帰ることを主張する。 「自分の意思で決めていないものを押しつけられて、我慢をするような生き方を、俺はこれまで一度もしてきてねェ」 「帰った先で何も待っていなくても、俺は必ず日本へ帰る」 頑固一徹、男の矜持。己の意地を通すべく、ツクシは日本への帰還の手掛かりを求め、“ネスト”と呼ばれる『異形の巣』に挑む!! 酒と女にだらしないロクでなし剣士による血みどろダークファンタジー!!
稀代の編集者がその「女性遍歴」を あますところなく描き尽くす。 これは、荷風、谷崎、乱歩、澁澤といった 文人たちへのオマージュなのか。 本書はまさに 編集者=偏執者による、 偏執者=編集者のための「小説」なのである。 《森魚名の小説は、おそらく異人たちとの 出遇いの問題に関係するのではあるまいか。 そしてまた人間の「〈うぶ〉さ、奥ゆかしさ、 そしてあるいは臆病さ」といったものも 描出されているに違いない。 してみれば、ここで異人とは、 つまるところ個としての実存の謂である。 そして氏にとって小説を書くとは、 異人の実存的行為のすぐれてひとつのかたちに ほかならないのだろうと思われる》 (谷川渥/美学者・京都精華大学客員教授、 本書跋文より) 「両手にて×× のしたより女の身ぐッと ひと息にすくいあげ、膝のうえなる×××にして、 したからぐいぐいと突きあげながら、 片手のゆびは例の×× 攻め、 尻をかかえる 片手のゆび女が×× にあて、×× へと廻る ぬめりをもって動かすたびたび徐々とくじってやれば、 女は息ひきとるような声して泣きじゃくり、 いきますいきます、いきますからアレどうぞと 哀訴するは、 前後××× の攻道具、 そのひとつだけでも勘弁してくれという」 (荷風散人的変奏)