2018年11月16日発売
夜魔の騎士と死闘を繰り広げ、命がけでヴァイデルナッハを退けたアシュレとシオンは、来る再戦の時に向けて英気を養っていた。今こそ一致団結して人類の敵に立ち向かう時であったが、アシュレたちはノーマンから不穏な情報を伝えられることになる。騎士同士にしか通じぬ符丁で内通者が潜んでいるというのだ。迫り来る重大な脅威に打つ手を考えていたアシュレは、かつての婚約者、エクストラム法王庁の聖騎士:ジゼルテレジアの力を借りることを思いつく。しかしアシュレは今や法王庁から追われる立場。アシュレの身を案じるシオンは、仇敵であるジゼルテレジアの元へと独断で向かうのだがー。
沈黙読書会で見かけた『熱帯』は、なんとも奇妙な本だった!謎の解明に勤しむ「学団」に、神出鬼没の古本屋台「暴夜書房」、鍵を握る飴色のカードボックスと、「部屋の中の部屋」…。東京の片隅で始まった冒険は京都を駆け抜け、満州の夜を潜り、数多の語り手の魂を乗り継いで、いざ謎の源流へー!
戦後から現在まで続く「秘密プロジェクト」があった。発案者は、運輸省の若手官僚・山本清晴。敗戦から数年たったある時、新橋の闇市でカストリを飲みながら彼は思いつく。「底のない穴を空けよう、そしてそれを国の新事業にしよう」。かくして「日本ーブラジル間・直線ルート開発計画」が「温泉を掘る」ための技術によって、始動した。その意志を引き継いだのは大手建設会社の子会社の広報係・鈴木一夫。彼は来たるべき事業公表の際のプレスリリースを記すために、この謎めいた事業の存在理由について調査を開始する。ポーランドからの諜報員、作業員としてやってくる日系移民やアジアからの技能実習生、ディズニーランドで待ち合わせた海外の要人、ブラジルの広報係・ルイーザへの想い、そしてついに穴が開通したとき、鈴木は…。第55回文藝賞受賞作。
廃墟の街ベルリンへと向かう列車、窓から殺人現場の見えるホテル、SMプレイに魅せられた少女のいる人形店…華麗なる迷宮を、秘密の使命を帯びた“私”がさまよう5日間。ヌーヴォー・ロマンの到達点!
白昼のカーチェイスで男が事故死した。遺体はなぜか凍っており、死後2カ月と判明。だが数日前には同じ男が生きた姿で目撃されていた。矛盾する事実にファビアンら捜査班が翻弄される中、事件はおぞましい連続殺人へ変貌を遂げてゆく。同じ頃、デンマークでは血まみれの女が出没し、無差別に市民を襲う覆面集団の動画が投稿される。やがて両国の怪事件は思いがけぬ形でファビアンに影を落としー。ノルウェー7週連続ベストセラー1位!北欧ミステリー・シリーズ第3弾。