2018年2月24日発売
世に放たれたレイシア級hIEと呼ばれる、レイシアの姉妹たち。オーナーを必要としないスノウドロップ、人間に寄り添う紅霞、人間を利用するメトーデ、「私にこころはありません」と告げ るレイシア。人間がもてあますほどの進化を遂げた、人間そっくりの「モノ」を目の前に、アラトは戸惑い、翻弄され、選択を迫られる。アラトが見つけた「ヒト」と「モノ」とのボーイ・ ミーツ・ガールが導き出す人類の未来への選択とはーー。
100年後の未来。社会のほとんどをhIE(フューマノイド・インターフェイス・エレメンツ)と呼ばれる人型アンドロイドに任せた世界では、人類の知恵を超えた超高度hIEが登場し、人類の技術を遥かに凌駕した物資 《人類未到産物(レッドボックス)》が生まれ始めていた。17歳の遠藤アラトは4月のある日、舞い散る花びらに襲われる。うごめく花びらからアラトを救っ たのはレイシアという美しい少女の「かたち」をしたhIEだった。
大学生の友哉は、中学の同窓会に参加することに。 しかし集まったメンバー達は、一様に何かに怯えていた。 そんな中、一人が突如変死する。 実は既に元級友が6人も、謎の死を遂げているという。 更に続く旧友の死に、友哉は元彼女のリカらと共に調査を開始。 近現代の連続殺人犯たちをモチーフにした、 テーマパークのホラーハウス〈殺人館〉の呪いではと推測するが……。 このてどんでん返し、予測不可能! 究極形のホラーミステリ、登場!! ーー徹夜覚悟で、読んでください。
東京を襲った大震災。命からがら異国の地にたどり着いた少年を救ったのは、浅黒い肌をした美青年と、プラチナの髪に紫の瞳をした美少年だった。彼らはこの町の影の支配者であり、ある秘密を持っていたーー。
長野県高瀬湖畔の工事現場から、人間の白骨と犬の骨が発見された。白骨は三俣蓮華山荘管理人で、五年前に山荘の売上金とともに失踪した島岡太一であることがわかる。一方、警視庁捜査一課の棟居刑事は、自分と見知らぬ青年が一緒に写った一枚の古い登山写真と、白骨の発見現場が一致することに気付く。奇妙な偶然が、雪の北アルプスを舞台に、人間の憎悪を暴いていくー。国民的人気シリーズ、待望の新装版。
贋金造りの科で武蔵屋善兵衛に裁きが下った。差入を度々届けていた妾にその死を知らせようとしたところ、女は全くの別人だったという。彼女は一体何者だったのか?真相を求め決死の覚悟で武州柿沼村に出向いた隠密同心の市松。そこは三十年前に父の人生を変えた事件が起きた土地であり、大いなる罠が待ち受けていた!果たして市松は生還できるか?そして黒幕の正体はーすべての謎が結びつくシリーズ最高潮の一作!
私立探偵・沢崎のもとを訪れた紳士が持ち込んだのはごく簡単な身辺調査のはずだった。しかし当の依頼人が忽然と姿を消し、沢崎はいつしか金融絡みの事件の渦中に。14年もの歳月をかけて遂に完成したチャンドラーの『長いお別れ』に比肩する渾身の一作。
ユーモアと奇想に満ちた中短篇集 暴力と抑圧がはびこる架空の街区を舞台に、現代シリア文学の重鎮が描く短篇集と中篇の二作を収録。 『酸っぱいブドウ』 「短剣に斃る」──強欲で乱暴で慎みを欠き、くせ者揃いの住民で知られるクワイク街区。そこに暮らす片耳の男ヒドゥル・アッルーンは、自分の伴侶のように大事にしていた短剣を警察に没収されてしまう。 「隘路の外衣」──クワイク街区を抜けて近道しようとしたムフスィン・ファーイルは、黒い外衣をまとった女に道を訊かれる。知らないと答えると、突然その女の兄を名乗る男が現われ、因縁をつけられる。 「ハッラーウの末路」──床屋のサイード・ハッラーウは店を閉め、謎の黄色い錠剤を売っている。錠剤には魔法のような効能があり、街区に住む男たちは次々と中毒に陥るが、その成分や製造方法は誰にもわからない。 「八時」──ハナーン・ムルキーは一時間刻みで約束をこなす。正午には公園、一時にはある家、二時にはカフェ、三時には映画館、五時には婦人服店、六時にはレストランへ……多忙な娘が八時に帰宅するまでの半日を追う。 『はりねずみ』 両親と兄と暮らす六歳の「僕」。シリアの子どもの殺伐とした日常を、コミカルかつシニカルに語る。