2018年3月28日発売
キャリンは、義兄夫婦の結婚記念パーティに出席するため実家に帰った。 失恋のショックでいつの間にかグラスを重ね、酔ってしまったところを、 長身の男性に強くたしなめられ、会場から連れだされた。 黒髪に黒い瞳をもつ精悍なその男性の名は、 ラフェ・エドゥアルド・アルバレスーー世界的な大富豪だった。 キャリンはたちまちラフェに心奪われ、情熱に身を任せるが、 翌朝、自分の行動を恥じ、彼に冷たくしてしまう。 怒って祖国へ帰ったラフェに、やがて知った妊娠を言いだせぬまま、 9カ月後、キャリンは赤ん坊を産んだ。 そこへラフェが突然姿を現し……。 ベスト・ブック・オブ2002と題して、この年に最も話題を呼んだ傑作をお贈りします。一夜の契りを交わした大富豪の要求は、子供のための結婚。シリアスかつドラマチックな作風で人気のベテラン作家、サンドラ・マートンが描く、シークレットベビー物語です。
ベスは、男性と一夜限りの情事を楽しんだことなどなかった。 ただの一度も。ゲイブ・ファロンに出会ったあの夜までは。 ときに優しく、ときに激しく、彼は繰り返し愛してくれた。 ベスも、生まれて初めて、男性に対して奔放に応えた。 翌週、ベスは思いもよらない場所でゲイブと再会する。 なんと彼は、世界的に有名な脳神経外科医として、 ベスの働く病院に招かれていたのだ。ベスは心の底から動揺した。 あの夜のできごとは、忘れようと心に決めていたのに……! それは不可能だと、ベスはすぐに思い知ることになる。 彼女は、ゲイブの子を宿していたのだ。 医師と看護師として、ともに働くだけでも胸が激しく高鳴るのに、いまやその男性の子を宿しているーーこんなにドキドキするシチュエーションはありません。医療現場で働く男女をスリリングに描くA・アンドルーズのロマンスは、まるで海外ドラマのよう!
信じた男に裏切られ、シングルマザーとなったステファニーは、 4歳になった最愛の娘を育てながら、仕事に打ち込んでいた。 美しく仕事熱心な彼女に求愛者は絶えなかったが、 ステファニーの心に刻まれた男性不信の傷は深かった。 そんなある日、彼女は新しい顧客、ラウル・ラニエと出会う。 莫大な富を持つ若きフランス人実業家は、恐ろしく尊大だった。 娘との時間がなくなるほど遅くまで働かせたうえ、 夜はパーティに同伴するよう要求したのだ。まるで愛人のように。 一瞬でも彼をハンサムだと思った自分が信じられないーー ステファニーは、鼓動が速いのは怒りのせいだと思おうとした。 『愛は脅迫に似て』のミシェルとサンドリン夫妻を覚えていらっしゃいますか? 今作のラウルは、ミシェルの兄。HQロマンスから刊行された初版時、〈パリから来た恋人〉として話題を呼んだ2部作です。ミシェル夫妻ももちろん登場していますよ。
イタリア人実業家ベネディクト・コンスタンティーノに、カサンドラは出会ったその瞬間から魅了された。あるパーティの夜、二人は結ばれ、彼女は妊娠。約束のない情事だったが、ベネディクトは結婚を申し込み、彼女はためらいながらもイエスと言った。彼を愛していたから。だが、ベネディクトのイタリアの大邸宅には彼の母親がおり、カサンドラははじめから、あからさまに激しい敵意を向けられる。そしてある日ついに、身重の若妻は階段から突き落とされたのだ!家を重んじる夫に、義母から危害を加えられたとはとても言えない。結婚は間違いだったの…?カサンドラは涙ながらに家を出た。
ロエルが交通事故に遭って、私に会いたがっている…?そう告げられて、ヒラリーは戸惑いを隠せなかった。ある事情から、大富豪ロエルと入籍はしたものの、4年前から一度も会っていない。私は誰も知らない妻なのだ。ヒラリーが病室に駆けつけると、ロエルは記憶を失っていた。当然のように私を妻だと思い込みー夜には求めてくるだろう。ロエルは知る由もなかったが、ヒラリーは彼を愛していた。だから、罪の意識にかられながらも言い出しかねていた。自分が男性経験すらない、みせかけの妻だということを。
イタリアの悪魔との偶然の再会に、ベスは血の気が引いた。 この無慈悲な弁護士ダンテのせいで無実の罪を着せられて、 まだ10代だったベスは、奈落の底へと突き落とされたのだ。 冷たいほどに端整な、その憎い美貌を再び見ることになるとは。 だが、彼女を忘れているらしいダンテに情熱的に迫られて、 しだいに拒みきれなくなり、ついにベスは一夜を明かしてしまう。 忌まわしい、あの過去の呪縛から逃れたいと願っていたのにーー しかも2週間を過ぎて、突然ダンテが現れ、詰め寄ってきたのだ。 「答えてくれ、妊娠したのか、していないのか」
3年ぶりのフレイアは変わらず美しく、エンリコは心を乱された。かつてフレイアは、大企業の社長であるエンリコのもとで働き、彼の豪邸に住み、彼のベッドで眠った。だが全ては偽りだった。あの日、出張から帰ったエンリコが見たのは、彼のベッドで、半裸のフレイアに覆いかぶさるいとこの姿。屈辱の光景がいまも脳裏に焼きついて、怒りに胸がたぎる。優しい美貌の裏に、人をも欺く心が潜んでいたとは…。ふと、エンリコは彼女の側に小さな男の子がいるのに気づいた。彼は我が目を疑った。あれは僕の子か?それともいとこのー
恋人に弄ばれ、捨てられた、垢抜けない娘ナターシャ。路頭に迷っていた彼女を、大富豪ラファエルは気まぐれに拾い、4年前に、住み込みの家政婦として雇ったのだ。ある日、失恋から彼の妹が心を病み、入院したことで、世間を騒がすことを恐れたラファエルは、ふと妙案を思いつく。自分が電撃的に婚約を発表してマスコミの注意を引こう。妹が快復したら、解消すればいいーと。そんな便利な婚約者として、ナターシャに白羽の矢を立てた。彼女がひそかにラファエルを愛しているとは思いもせずに。
ニースのヴィラ・ジャスミンで催されるパーティは盛況だった。 主催者はジョアンヌの母。輝くばかりの美貌の持ち主である。 その母親の陰で、ジョアンヌは20年間ひっそりと生きてきた。 ところが、巨額の財産を一世代で築き上げた 投資家ベンとの出逢いが、ジョアンヌの運命を狂わせる。 彼の心を射止めたくて、生まれて初めて化粧をし、 消え入るような思いで真紅のドレスに身を包んだのだ。 だが、彼は見もせず、母のもとへと向かった。 胸の痛みに耐えかねて、ジョアンヌはそっと顔を伏せた。
スイスの寄宿学校を卒業したレクサは、2年ぶりに家族が待つロンドン郊外の屋敷に戻ってきた。母を亡くした今となっては、誰とも血のつながりはないが、それでもレクサは心待ちにしていたー義父や義兄たち、何よりひそかに慕っている長兄ジェースとの再会を。実業家として成功したジェースはさらに大人の魅力を増して、彼を前にするとレクサの胸は高鳴り、頬はおのずと赤らんだ。もちろんそのときは知る由もなかった。淡いこの恋が、家族を壊してしまうほど辛い愛の始まりだとは。