小説むすび | 2018年3月28日発売

2018年3月28日発売

銀の匙を落とした幼姫銀の匙を落とした幼姫

氏素性も知れない私は、 わずらわしいお荷物……。 生後すぐに母を亡くした幼い姫君は、貴族として生まれながら、 父方の血筋を忌む祖母の命により、人知れず遠くの森に捨てられた。 身元不詳の赤ん坊を拾った少年、名門家の次男マーカスは、 彼女をロウェナと名づけ、面倒見のよい家令夫妻に育てさせた。 月日は流れ、育ての親と死に別れた19歳のロウェナは、 マーカスの異母兄の屋敷でキッチンメイドとして雇われる。 だが、主人から下心たっぷりの誘惑を執拗に受けて困り果てていると、 ある男性が颯爽と現れ、彼女を救ったーーああ、マーカスさま! 長く英国を離れていた彼がようやく帰ってきた。まさに夢のようだわ。 大好きな彼の懐かしい姿に、涙をにじませるロウェナだったが……。 幼いときから密かに一途な想いを寄せてきたマーカスとの再会は、ロウェナにとっては無上の喜びでした。それなのに、ほどなくして彼女は、信じていたマーカスが自分を追い払うつもりだと語っているのを漏れ聞いてしまい、失意のどん底に突き落とされて……。

侯爵の逃げ出した花嫁侯爵の逃げ出した花嫁

離婚でも婚姻の取り消しでもいい。 侯爵との結婚という枷から逃れられるなら。 ベリンダの結婚式の最中、突然、威圧するような男性の声が響いた。 「ベリンダはぼくの妻だ。2年前、ラスベガスで結婚式を挙げた」 声の主は不動産王のイースターブリッジ侯爵ことコリン・グランヴィル。 最高級のスーツに身を包んだ愛しい男性の姿を見て、 ベリンダの体に狂おしいほどの情熱が甦るーー2年前、訪れたラスベガス。 ハンサムでセクシーな彼の甘い誘惑に我を忘れ、愚かな言葉を口にした。 “結婚するなら、あなたのベッドに行くわ” まさか本当に結婚式を挙げて、ベッドへさらわれるとは思いもせず。 でも翌日、結婚は白紙撤回したはず……。「いや、ぼくたちは夫婦だ」 彼は傲然と言い放つ。今この瞬間から、妻としての義務を果たせと。 D-1745『伯爵のかりそめの妻』、D-1775『公爵に捧げた無垢な恋』に続く関連最終話です。逃げるヒロインを追い続ける侯爵の、傲慢すぎる情熱愛は圧巻! さすがUSAトゥデイのベストセラー作家、と納得の逸作をどうぞお楽しみください。

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