2018年5月15日発売
パンと野いちごパンと野いちご
戦時下で、難民となった人びとは何を食べていたのか。卵と生クリームなしのマーブル戦争ケーキ。停電で溶けだした冷凍庫の肉で銃弾に怯えながら催すバーベキュー大会。第一次、第二次大戦、ユーゴスラビア内戦、コソボ紛争…戦争の絶えないバルカン半島に長年住む著者が戦火のレシピを集めた。食べ物とは思い出のこと。料理とは甦りのこと。繰り返される歴史のなかの、繰り返しのない個人の人生の記憶と記録。
新訳 金瓶梅 上巻新訳 金瓶梅 上巻
出版400周年記念 ヴェールを脱いだ『金瓶梅』 『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』と並び称される四大奇書 『金瓶梅』出版400周年に送る新訳決定版 濃密かつ苛烈な人間劇と、生活の隅々にわたる飽くなき観察が渾然となった異形の傑作を、気鋭の研究者による清新な訳文で。最新研究に基づく訳注を附す。完訳三巻。 『金瓶梅』の「奇」は読者の内面に生起する。 血沸き肉躍る活劇ではないにもかかわらず、『金瓶梅』は読者の内面を平静に保ってはくれない。現実と地続きの小説空間に等身大の人物たちを緻密に描き、読者の精神にドラマを起こそうとする構想の斬新さが、『金瓶梅』を奇書たらしめている。 〈丸善出版『中国文化事典』「金瓶梅」抜粋(訳者執筆)〉