2018年5月17日発売
頼みの綱である催事場の売上げも落ち込み、依然閉店危機にある堀内百貨店。そんな折、事業部長の伝治は、酒売り場の後藤里美が接客の不安から、退社を検討していると耳にする。里美は企画部門に興味を示しているため、催事企画を提出させたところ「蕎麦の食べ比べ」を提案。伝治、「マドンナ」の瑠衣らは、その実現のため奔走するが…。
元警察官にして探偵・梓凪子に舞い込んだ依頼は最悪のものだった。理由はふたつ。ひとつは、捜査先が探偵の天敵とも言える学校であること。もうひとつは、依頼人が、犬猿の仲である姉の未央子であること。大喧嘩の末、凪子は未央子の息子・輝也の死を捜査することになる。警察は自殺と判断したにもかかわらず、凶器をもった男たちに襲撃された凪子は、事件に裏があることを確信するがー。責任を認めない教師、なにかを隠している姉、不可解な行動を繰り返す輝也の同級生ー。すべての鍵は、人々がひた隠しに守っている心のなかの“聖域”だった。
人生のすべてを祖母と母の介護に捧げてきた勝村瞳子は、四十歳目前にして未来が見えない。妻の束縛ルールと執拗なDVに悩む丹羽顕は、母に認知症の疑いがあることを知り、愕然となる。心療内科で出会った二人は次第に心を通わせていく。だが…。「-妻を、殺してしまいました」「…すぐに行くから、待っていてください」自首しようとする顕を止めて、遺体を隠そうと言い出す瞳子。はたして殺人の隠蔽は成功するのか?交錯する思惑と嘘。エスカレートする母と娘の愛憎。予想外の結末が待ち受けるノンストップ・サスペンス!
訳あり物件に住み込む藤崎は不動産業者やオーナーたちの最後の頼みの綱。原発関連死、賃借人失踪、謎の自殺、家族の突然死…どうすれば瑕疵を洗い流せるのか。男は類い稀なる嗅覚で賃借人の人生をあぶり出し、瑕疵の原因を突き止める。誰にでも明日起こりうるドラマに思わず涙する“賃貸ミステリ”。
最上級職“竜騎士”から初級職“運び屋”に転職したアクセル。新天地である『水の都』で仕事をこなすアクセルの前に、昔の馴染みである魔術の勇者・サキが現れて…?アクセルはさらに皆から愛され憧れられ頼られまくる!元竜騎士の最強運び屋が超速で送り届ける、トランスポーターファンタジー第二弾!
はるかな未来、アンドロメダ銀河に住むマークス種族は、その大半が肉体を捨てて“影マークス”と呼ばれる精神存在になっていた。肉体を持つ“原理主義者”はごくわずかとなり、進化をじゃまする存在として迫害されている。そんな原理主義者のグレク336が、時間ダムの影響でNGZ四二六年のテラへタイムスリップしてしまった。ヴィシュナの接触を受けてテラナーの敵となった原理主義者は、各地で破壊活動をはじめた!
“古き血”を引く少女シリは、魔法の“門”によって地の果てに放り出されて、いまは盗賊団“ネズミ”と行動を共にしている。そうと知らない魔法剣士ゲラルトは、傷を癒すとすぐさまニルフガード帝国へと旅立つ。皇帝があやつる「シリラ王女」を本物と信じ、助け出そうとしたのだ。その旅の途中、ゲラルトと仲間は帝国と北方諸国の戦いの渦にのみこまれて…人気ゲーム“ウィッチャー”シリーズ原作ファンタジイ、第三弾。
犯罪の現場を目撃したスーティは、大きな衝撃を抑えることができず、スカールの言いつけにそむいて危険な一歩を踏み出すことに?その頃ヤガではスーティの身を案じつつスカールが、そしてブランが忌まわしい支配に対抗すべく行動を起こそうとしていた。一方、ドライドン騎士団の一行は、沿海州付近に漂う不穏な雰囲気を感じながら、病身のヴァレリウスをともない、カメロンの遺骨とともに故郷ヴァラキアに帰還するのだった。
第四次世界大戦から逃れて人類が生き延びる術は、宇宙開発にしかないー。遙かなる未来に向けて決断を下した日本政府は、巨費を投じて衛星軌道開発に取り組んでいた。最前線はトラック諸島に建造中の宇宙港JSP-03。同地では、硬式宇宙服ARMSのテストも進む。だが、日本の急速な擡頭に怒れる亡国のナショナリストが、牙を剥こうとしていた…。架空戦史の雄・佐藤大輔が、明日の地球に向けて遺した伝説のシリーズ第3巻。
軍を除隊し求職中のバンに、祖父の友人だったウィラードが、恋人とともに山中の山小屋に出かけたきり戻らない姪のエラナを捜してほしいと依頼してくる。気楽に引き受けて雪山へと赴いたバンだったが、そこには若い男女の無残な死体が転がっていた。恋人の男性がエラナを射殺して自殺したように見えたが…疑問を感じて真相を探りはじめたバンは、やがて意外な事実に行き当たった!好評『眠る狼』に続くシリーズ第二弾。
第二次外惑星動乱、勃発ー。地球軌道上のコロンビア・ゼロ軍港への奇襲で始まったこの動乱は、航空宇宙軍と外惑星連合軍、双方の人的資源や戦闘艦艇を食いつぶす消耗戦に移行していった。いつ終わるともわからない戦争が、組織の在り方、そしてそこに属する人の心をも歪めていく…。書き下ろしの表題作「工作艦間宮の戦争」をはじめ、航空宇宙軍の特務艦イカロス42をめぐる両陣営の熾烈な情報戦を主軸にした全六篇を収録。日本SF大賞受賞作『コロンビア・ゼロ 新・航空宇宙軍史』に続く、待望の新シリーズ第二弾。
冬のカガミノでトコネムリが突然変異をおこした。一気に罹患していく村人たち。仙道は病のかげに銀蜂の王の存在を感じ取る。すべての魔術師を己の配下におき、世界を支配しようとする王。まゆと仙道は命懸けで戦い、カガミノは表面上は平和を取り戻した。この戦いで力を使い果たした仙道は、次第に守り蜂・月花がわからなくなっていく。急激に衰え始める体。失われていく利き蜜師の力。そんな仙道に寄り添ったのは…。人気ファンタジー・シリーズ完結!