2018年8月21日発売
人類の播種船により植民された五星系文明。辺境の壱岐星系で人類外の産物らしき無人衛星が発見された。非常事態に出雲星系を根拠地とするコンソーシアム艦隊は、参謀本部の水神魁吾、軍務局の火伏礼二両大佐の壱岐派遣を決定、内政介入を企図する。壱岐政府筆頭執政官のタオ迫水はそれに対抗し、主権確保に奔走する。双方の政治的・軍事的思惑が入り乱れるなか、衛星の正体が判明するー新ミリタリーSFシリーズ開幕。
“グレイマン(人目につかない男)”と呼ばれる暗殺者ジェントリーは、パリにあるシリアの亡命者組織から仕事を依頼された。それは、シリアの独裁者アッザムの愛人ビアンカを拉致することだった。彼女が握る機密情報を公表し、独裁政権を倒そうというのだ。予期せぬ勢力から襲撃されるが、拉致は成功した。だが、ビアンカの協力を得るには、彼女とアッザムの間にできた愛する息子を、シリアから連れ出さなければならなかった。
ビアンカの息子を連れ出すため、グレイマンは民間軍事会社の傭兵となり、シリアへ潜入する。だが、政府軍や親政府私兵団、反政府勢力が入り乱れる内戦下のシリアは、地獄そのものだった。彼は戦場で激闘を繰り広げつつ、彼女の息子に接近する計画を進める。一方フランスでは、元外人部隊兵士を結集した亡命者組織の隠れ家にビアンカの命を狙う一団が!サスペンス溢れる展開と凄絶な戦闘ー冒険アクション小説の最高傑作。
19世紀半ばのアメリカ。14歳で家出した少年は、各地を放浪した末にグラントン大尉の率いるインディアン討伐隊に加わった。彼はそこで隊の一員である異形の大男、ホールデン判事を知る。戦争は神だーにこやかにそう述べる判事とともに、一行は荒野をわたり、暴虐の限りをつくす旅をつづけるが。美しく情け容赦のない世界とそこで生きる人々の生と死を冷徹な筆致で描き上げた、マッカーシー初期の代表作。
密室で夫人が自殺して以来、奇怪な噂の絶えないダーンリーの屋敷。幽霊が歩き回るというこの家に移り住んできた霊能者の夫妻は、関係者を集めて交霊実験を試みるーそれは新たな事件の幕開けだった。死体を担ぐ人影。別の場所で同時に目撃された男。そして呪われた部屋に再び死体が現れる…奇術のごとく繰り出される謎また謎!各探偵の語る最後の一行が読者にとどめを刺す!フランス本格推理の歴史的傑作。
他者の記憶を擬似体験できるようになった近未来。記憶を売る“憶え手”の宵野深菜に、死んだはずの殺人鬼アサクノの影が忍び寄る。記憶と擬憶をめぐる、静謐なるSFサスペンス。
静岡市内で勃発した暴力団同士の抗争事件。緊張感が高まる中、ついに発砲事件が発生した。県警中部署・刑事二課(マル暴)の沖田警部補と反町巡査部長を中心に大規模な捜査に乗り出すのだが、発砲に使われていた銃が警察の正式拳銃・ニューナンブである可能性が浮上した。警察は箝口令を敷きつつ、一刻も早い事件解決を目指す。しかし、秘密裏に行われていた組事務所へのガサ入れは不発に終わり、さらに拳銃密造で内偵していた容疑者が死体となり発見される。警察内部に内通者がいるのでは…そこで浮上した男は、薬銃のエースにして沖田の同期・五十嵐亮介警部補であった