小説むすび | 2018年8月29日発売

2018年8月29日発売

ヴィクトリア朝怪異譚ヴィクトリア朝怪異譚

イタリアで客死した叔父の亡骸を捜す青年、予知能力と読心能力を持つ男の生涯、先々代の当主の亡霊に死を予告された男、養女への遺言状を隠したまま落命した老貴婦人の苦悩。日本への紹介が少なく、読み応えのある中篇幽霊物語四作品を精選して集成!一八六〇年代には今日のミステリやスリラー小説の源流になったと目される作品が次々と出版され、また、怪奇小説、恐怖小説の分野で優れた作品が数多く発表されたのもこの時代であった。内容的に長い話にはしにくかった恐怖小説は中短篇が主体で、特にクリスマスの時期になると、各雑誌が競って幽霊物語を掲載し、当時の文壇の大御所であった作家も好んで幽霊譚を寄稿した。比較的長い物語の場合、優れた作品でありながら、選集に収録するには長すぎるし、かといって、それ一作を単行本として刊行するには短かすぎる、ということで、あまり日の目を見ずにきたという作品もかなりある。本書では、そうした長めの怪異譚の中から、読み応えのある力作で、かつ、日本の読者にはあまり馴染みがない作品を四篇選び、これまでにない趣のアンソロジーの編纂を試みた。--三馬志伸「解題」より ウィルキー・コリンズ「狂気のマンクトン」(1855)ジョージ・エリオット「剝がれたベール」(1859)メアリ・エリザベス・ブラッドン「クライトン・アビー」(1871)マーガレット・オリファント「老貴婦人」(1884)訳註訳者解題

ナイトランド・クォータリーvol.14 怪物聚合〜モンスターコレクションナイトランド・クォータリーvol.14 怪物聚合〜モンスターコレクション

幻視者のためのホラー&ダーク・ファンタジー専門誌《ナイトランド・クォータリー》。 vol.14は、「怪物聚合〜モンスターコレクション」。 人間はなぜ古くから、怪物なるものに心惹かれるのでしょうか。 奇怪な姿が映す自然への畏怖と、神話への畏敬。 強大な破壊力と、滅びるものの悲哀、そして、恐怖ーー 今号に集めた小説から、あなたは怪物のどのような面を見つけるでしょうか。 キム・ニューマン、アルジャーノン・ブラックウッド、スティーヴ・ラスニック・テム など翻訳7編、日本作家は朝松健、伊東麻紀。この他、南山宏インタビュー、菊地秀行インタビューなど、今回も読み応えたっぷりです。 ■ジェマ・ファイルズ「副葬品」/訳:小椋姿子 ■スティーヴ・ラスニック・テム「空腹」/訳:待兼音二郎 ■ジャック・ロンドン「生き残ったもの」/訳:植草昌実 ■リサ・タトル「侵入者たち」/訳:小椋姿子 ■アルジャーノン・ブラックウッド「エジプトの雀蜂」/訳:牧原勝志 ■ウォードン・アラン・カーティス〈古典新訳〉「ラメトリー湖の怪物」/訳:甲斐呈二 ■キム・ニューマン「少年探偵リチャード・リドル〈フランス密偵事件〉」/訳:植草昌実 ■朝松健「〈一休どくろ譚〉 迷い風」 ■伊東麻紀「空き家対策課」 ■南山宏 インタビュー「UMAのMは謎(ミステリー)のM」 ■菊地秀行 インタビュー「私のモンスター映画セレクション」 ■Night Land Gallery 太田翔/沙月樹京 ■他人の密会(1)パルミジャニーノ、美少年の怪物/柏木静 ■映画「MEG ザ・モンスター」海のモンスターとの攻防!/甲斐呈二 ■藤原ヨウコウ・ブンガク幻視録(6)萩原朔太郎「ウォーソン夫人の黒猫」より/藤原ヨウコウ ■STRANGE STORIES(11) 銀仮面作者の奇妙な味/安田均 ■『幻獣辞典』と〈怪物〉をめぐる解釈学/岡和田晃 ■【名作ガイド】ショート・モンスター・コレクション/牧原勝志 ■【未訳書紹介】ペーパーバックに潜む怪物たち/植草昌実 ■表紙/太田翔

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP