2019年12月4日発売
日常に退屈した者が集い、世に秘められた珍奇な話や猟奇譚を披露する「赤い部屋」。新会員のT氏は、これまで九十九人の命を奪った“殺人遊戯”について語り始める。少しも法律に触れない、安全至極な殺人法とはーそして恐るべき身の上話ののち、仰天の結末がT氏を待ち受けていた!(「赤い部屋異聞」)乱歩の名作をアレンジし、どんでん返しのつづら折りが見事な表題作ほか、都筑道夫のホラー短編を下敷きにした“決して最後まで読めない本”の怪異譚「だまし舟」(書き下ろし)など、マニアであれば二度おいしい、絶品揃いの全九篇。
お正月に寅さんが帰ってくる! 12月27日の全国ロードショーを前に、すでに話題騒然のシリーズ最新作。そのノベライズを手がけたのは、山田洋次監督の信頼もあつい作家・小路幸也。「男はつらいよ」シリーズ初の小説化作品です。 寅さんの甥っ子である満男は会社員から小説家に転身し、人気作家の仲間入りをしかけている。しかし家庭生活のほうは、6年前に妻を病気で失い、中学3年生の娘ユリと2人暮らし……。 一方で、ヨーロッパで夫・子供との家庭を持ち、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の職員として働く、かつての満男の恋人の泉(イズミ・ブルーナ)は、シリア難民の窮状を訴えるべく、国連スタッフとともに来日している。そんなイズミが、出版社が主催する書店での満男のサイン会に姿を現す。数十年ぶりの再会を果たす2人ーー。 誕生50年。23年ぶりの新作にして、「男はつらいよ」シリーズ第50作となる記念碑的作品をノベライズ化。 満男(吉岡秀隆)と、かつての恋人・泉(後藤久美子)との短い再会を軸にした現在進行系の物語に加え、さくらや博、スナックの経営者になっているリリーたちの想い出として描かれる若き日の寅さんの姿、声、そして笑顔。さらには瑞々しくも美しいマドンナたちの残像までを、『東京バンドワゴン』シリーズなどで名を馳せる人気作家・小路幸也が、爽やかで、しかも独特の温かい筆致で活字化しました。 映画ではわからなかった登場人物たちの関係性や心の葛藤が描かれるほか、ちょっとしたエピソードの挿入も、活字作品ならでは味わいとして堪能できます。寅さんファンの心に感動と感激を刻むこと間違いない映画作品に加え、ぜひとも日本中のファンに届けたい一冊です。
文乃、理珠、うるかがアイドルユニット結成!? 文乃が“犬"に!? 田舎で起こった難事件に成幸たちが推理で挑む!? 放課後の帰り道で起こった世にも奇妙な出来事とは……!? 描きおろしピンナップ&イラストも!! 大人気ラブコメの、本編とはひと味違うエピソードをたっぷり収録した小説第2弾、ついに登場!!
身に覚えのない罪を着せられて、ニューヨーク市警を馘になった刑事。十年後、私立探偵となった彼は、かつての自分と同じように冤罪で苦しむジャーナリストの事件を引き受ける。一方、自身の事件についても新たな事実が浮上し……エドガー賞受賞の傑作ミステリ
異世界転移前の千葉視点の物語「いつかヒーローみたいに君のこと救いたかった」、本篇後のハルとルペを描いた「mom」などを収録
「あなたの人生の物語」を映画化した「メッセージ」で、世界的にブレイクしたテッド・チャン。待望の最新作品集がついに刊行。『千夜一夜物語』の枠組みを使い、科学的にあり得るタイムトラベルを描いた「商人と錬金術師の門」をはじめ、各賞受賞作9篇を収録
双子の妹にして宿敵カミラとの対決の後、ドラゴン・タトゥーの女リスベット・サランデルは完全に姿を消していた。だが、ミカエルには彼女を再び探す理由が!……。リスベットを待ち受ける、人生最大にして最悪の試練! 世界を揺るがせた六部作、ここに終幕!
ロシアにいたカミラはリスベットの命を奪うため、ストックホルムへ赴いた。リスベットはその動きをつかみ、ストックホルムに戻る。ミカエルはリスベットの協力を得て、死体で発見された男の身元を解明することに成功した。さらに彼は、男と国防大臣の周囲で起きた悲劇と奥深い謀略の核心に迫っていく。だが、ミカエルにカミラの黒い影がしのび寄る。彼を利用してリスベットをおびき出そうというのだ。リスベットは即座に行動を起こす。ミカエルを救い、宿敵カミラと決着をつけ、自らの過去に終止符を打つために。果たしてカミラとの闘いの行方は?そして明かされるリスベットの父親ザラチェンコの秘密とは?意想外の展開で描く驚異の6部作、完結篇!
思いがけず伯爵位を継ぐことになったプレーボーイのマキシムは、自宅のピアノを演奏していた謎めいた美女にすっかり魅惑される。彼女アレシアは何者なのか、そして、彼女を狙う邪悪な影からマキシムはアレシアを守ることができるのか? 愛と情熱のサスペンス
アレシアは事情があって故郷を離れ、ロンドンに到着したばかりだった。彼女の音楽に魅入られたマキシムは、いつしか彼女自身に、これまで誰にも感じたことのない情熱をいだくようになる。伯爵家の新たな後継者として、慣れない毎日を送るなかで、彼女への気持ちがふくらんでいく。だがそのアレシアには、悪意と危険が迫っていた。マキシムは彼女を守れるのか?世界中の女性を虜にした究極のラブストーリー、ふたたび!
マンションの屋上庭園の奥にある「縁切り神社」。 そこを訪れる<生きづらさ>を抱えた人たちと、「わたし」の物語。 『流浪の月』の凪良ゆうが贈る、救いに満ちた感動作! <内容紹介> 小学生の百音と統理はふたり暮らし。朝になると同じマンションに住む路有が遊びにきて、三人でご飯を食べる。 百音と統理は血がつながっていない。その生活を“変わっている”という人もいるけれど、日々楽しく過ごしている。 三人が住むマンションの屋上。そこには小さな神社があり、統理が管理をしている。 地元の人からは『屋上神社』とか『縁切りさん』と気安く呼ばれていて、断ち物の神さまが祀られている。 悪癖、気鬱となる悪いご縁、すべてを断ち切ってくれるといい、“いろんなもの”が心に絡んでしまった人がやってくるがーー <プロフィール> 凪良ゆう(なぎら・ゆう) 2006年に『恋するエゴイスト』でデビュー。著作に『神様のビオトープ』『すみれ荘ファミリア』『流浪の月』など。