2019年12月5日発売
突然異世界に飛ばされた俺に託された任務は、滅びかけた王国の再興。現地の仲間は俺に王になれというが、生憎俺の性には合わない。何故なら俺はー。地球最強の特殊部隊で鍛え上げた最高の知識と技術をもって、俺はあらゆる障害に立ち向かう。サバイバルにモンスター討伐、領土拡張に迷宮攻略ー過酷な状況でも忘れるな、“危険に挑む者が勝つ”!
ラファンの街に土地を購入し、ついに家を建てることにしたナオたちは、その資金を稼ぐため、持ち前の“鑑定”スキルを使い、貴重なキノコを探すことに。しかし、それが自生しているのは、何かが潜む森の中。キノコ狩りに薬草採取、さらには危険な魔物ハント。マイホームのために危ない“冒険”を繰り返す一行の、安定生活の夢は叶うのか?異世界開拓スローライフ、ちっとも気が休まらない第3弾!
没落名家に生まれ育ち月5万円の極貧生活をする麗子。ブルジョワ名門校“明聖学園”へタダ入学に成功して慎ましく学園生活を送るはずだった。しかし、乙女ゲーム世界の転生者と思いこむ同級生に登校初日に麗子は「悪役令嬢」に仕立て上げられ!?
ある事件で母と妻子を亡くした辻本拓海は、大物地面師・ハリソン山中と出会い、彼のもとで不動産詐欺を行っていた。ハリソン一味のメンバーは、元司法書士の後藤、土地の情報を集める図面師の竹下、土地所有者の「なりすまし役」を手配する麗子の五人。彼らはひと仕事を終え再集結し、ハリソンの提案で次に狙いをつけたのが泉岳寺駅至近にある広大な土地。市場価格100億円という前代未聞の案件だった。一方、定年を間近に控えた刑事の辰は、かつて逮捕したが不起訴に終わったハリソン山中を独自に追っていた。 次々と明らかになる地面師たちの素顔、今だかつてない綱渡りの詐欺取引、難航する辰の捜査。そして、地面師の世界に足を踏み入れた拓海が知った衝撃の事実……。それぞれの思惑が交錯した時、待ちうけていた結末とはーー。 地面師たちの組織的犯罪を、圧倒的なリアリティーで描いた新時代のクライムノベル。 【著者略歴】 新庄耕(しんじょう・こう) 1983年、京都府生まれ。神奈川県在住。慶應義塾大学環境情報学部卒業。2012年、「狭小邸宅」で第36回すばる文学賞受賞。著書に『狭小邸宅』『ニューカルマ』『カトク 過重労働撲滅特別対策班』『サーラレーオ』がある。
生き延びましょう。私たちらしく生きられる世が訪れるまで。昭和初期、女工の絵子は、福井に開業した百貨店の「少女歌劇団」の脚本係をすることに。出会ったのは“看板女優”の“少年”だったー。一途な少女の淡い恋と、自我の目覚めを描く長編小説。
すぐそこにある未来は、こんな奇妙なものかもしれない。廃墟化した高層マンションの老人が消えるわけ、汎用型AIが人を超えた時に起こる異変、アグリビジネスがら逃れた種の行き先。『小さいおうち』『長いお別れ』の著者が贈る初の近未来小説。
特捜検事・冨永真一のもとに、初の女性総理候補、越村みやび厚労相に関する情報提供者が現れる。超高齢社会に突入する日本。福祉行政の隙間で利権を狙う者、政界の権謀術数、ぶつかり合う検事と記者それぞれの正義。息もつかせぬ物語の結末は!?『コラプティオ』『売国』に続く「権力と正義」シリーズ第三弾!
葉村の働く書店で“鉄道ミステリフェア”の目玉として借りた弾痕のあるABC時刻表が盗難にあう。行方を追ううちに思わぬ展開に(「逃げだした時刻表」)。相続で引き継いだ家にいつのまにか居座り、死んだ女の知人を捜してほしいという依頼を受ける(「不穏な眠り」)。満身創痍のタフで不運な女探偵・葉村晶シリーズ。
四年前に起きた賭場荒しの一件で、江戸から逃げた主犯の浪人がどうやら戻ってきているらしい。南町奉行所吟味方与力の秋山久蔵は、急ぎ探索を命じるが、浪人への恨みを晴らそうとするある男の存在が浮かびあがるー。浪人は何故、江戸へ舞い戻ってきたのか?意趣討ちの為に全てを捨てた男の行く末は?大好評シリーズ第六弾。
兄弟の誰か一人でも欠けていれば、幕末の歴史は変わったー。石高わずか三万石の尾張高須の家に生まれた四兄弟は、縁ある家の養子となる。それぞれ尾張藩慶勝、会津藩容保、桑名藩定敬、そして慶勝の後を継いだ茂栄。幕末の激動期、官軍・幕府に別れて戦う運命に。埋もれた歴史を活写する傑作長篇小説!新田次郎文学賞、本屋が選ぶ時代小説大賞、W受賞!
その男は、たった一人の井伊家再興の希望だった。家康に寵愛され、その苛烈さから「赤鬼」と呼ばれた井伊直政。命知らずの直政に振り回され、時に反発しながらも支え続けた木俣守勝。「お前の“主君”はだれだー?」大河ドラマに先駆けて直虎の生涯を描いた『剣と紅』に続く、渾身の歴史エンターテインメント!
佐々木道場の跡目を継ぐため、浪人・坂崎磐音は生計の鰻割きを辞し、住み慣れた金兵衛長屋に別れを告げた。一抹の寂しさを胸に歩み出す磐音に、破れ笠に夏薊を挿した武芸者が立ち塞がる。この一件を探索する南町奉行所同心・木下一郎太は、突如、蟄居処分に。磐音を邪魔に思う城中の有力者の差し金か!?新たな闘いが始まる。
坂崎磐音とおこんは危難に満ちた船旅を経て豊後関前藩へと辿り着く。母・照埜と念願の対面を果たすおこん。そして二人は、藩政改革の犠牲となった幼馴染み達の墓参りへと向かう。そこは、城下からは離れた山寺であった。やがて、改革の柱である藩物産所の利をめぐる不穏な動きが明らかに。またもや父・正睦の身に危険が迫る!
旗本の嫡男として生まれた杉虎之助は生来の病弱に加え義母に疎まれていた。そんな我が身を憂い大川に身投げしたところ謎の剣士・池本茂兵衛に助けられる。この瞬間が“その男”の人生の転機だった。虎之助は池本の弟子になることを決意し修行の旅に出るー。幕末から明治を生き抜いた剣士の一生と維新史の断面を見事にえぐる長編。
京に上った虎之助は、師の池本が幕府の隠密であることを知る。師の助けをしたいと願う虎之助は自ら暗闘に巻き込まれてゆくが、徳川幕府はいまや風前の灯、国内の騒乱は激化の一途を辿る。ある日、薩摩藩の中村半次郎が虎之助のもとを訪ねてきたのだが…。近代国家への第一歩を踏み出そうとする中、市井の一剣士の行末とは。
ついに徳川幕府は瓦解、江戸は東京と改められた。剣を捨てた虎之助は神田今川町で“開化散髪処”を開き穏やかな暮らしを送ろうとしていた。そんなある日、偶然にも元薩摩藩士の中村半次郎に再会する。虎之助の運命は再び波瀾へと動いていくのであったー。時代の波にのまれた“その男”の激動の人生完結編。
暑い日になぜか起こる奇怪なある出来事、風鈴の音が呼び覚ますもう一人のわたしの記憶、死んだはずの母が見えるわたし、病院から届いた友人のSOS、旧いブザーを押す招かざる客…。それは不思議な夢か、それとも妄想なのか?10人の豪華執筆陣が“怪異”をテーマに描く、短篇アンソロジー。極上の奇譚小説をあなたにー。
堅物で彼氏のいない二十九歳の匂坂展子は、いつもと変わらない新年を迎えようとしていたが、六年前に姿を消した知人リコの元カレと偶然再会した日から、日常が加速度的に変わり始める。次々と現れる来訪者はリコの思い出を介してつながっていきー。前編となる物語『タイム屋文庫』で起きた奇跡は展子にも訪れるのか。年の瀬の札幌を舞台にしたロマンチックストーリー。