2019年4月10日発売
近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。その火蓋が切られた。
2次予選での課題曲「春と修羅」。この現代曲をどう弾くかが3次予選に進めるか否かの分かれ道だった。マサルの演奏は素晴らしかった。が、明石は自分の「春と修羅」に自信を持ち、勝算を感じていた…。12人が残る3次(リサイタル形式)、6人しか選ばれない本選(オーケストラとの協奏曲)に勝ち進むのは誰か。そして優勝を手にするのはー。
引っ越しのために部屋を片付けていた千波は、読んだ覚えのない一冊の本を見つける。ページをめくると、未開封の手紙が挟まっていた。差出人はYUKI。そこには、「わたしも人を殺したことがある」と書かれていた。YUKIって誰?私は人を殺したの?千波の過去の記憶を巡る旅が始まった。切なくも温かな真実が明らかになる感動のミステリー。
企業間に起きた問題を、秘密裏に解決する鶴谷康。半年前の土地トラブルで銃撃された傷が癒えぬ中、入院先の理事長から病院開設を巡る土地買収の処理を頼まれる。一度は仮契約まで進んだ話だが、売主が約束を反故にし、行方を晦ましているらしい。その裏では関西のヤクザによる跡目争いが絡みー。捌き屋稼業引退の危機!?鶴谷に秘策はあるのか。
1923年(大正12年)に完成した帝国ホテル2代目本館、通称「ライト館」。「東洋の宝石」と称えられたこの建物を手掛けたのは、20世紀を代表する米国人建築家、フランク・ロイド・ライトだった。世界へと開かれた日本において、迎賓館の役割を果たしていた帝国ホテル。そのさらなる進歩を目指す大倉喜八郎と渋沢栄一が、明治末期、アメリカで古美術商として働いていた林愛作を帝国ホテル支配人として招聘したことから、このプロジェクトは始まった。しかし、ライト館完成までの道のりは、想像を絶する困難なものだったー。ライト館の建築にかけた男たちの熱い闘いを描いた、著者渾身の長編小説。
茜はお人好しすぎる性格が災いして、会社でも無理な仕事を任される日々。ある日、絶縁状態の伯父がやってきて、従姉妹に成りすましてお見合いを頼まれてしまう!断りきれず引き受けた席で出会ったのは、無愛想で無口な御曹司・向居貴弘だった。不器用ながらも一途でストレートな愛情をくれる彼に、惹かれはじめる茜。私は身代わりなのに…。
「君に会うたびに、どんどん好きになる」不動産会社で働く桜は、ひょんなことから親会社の御曹司・桂木省吾に認められ、新しいプロジェクトのメンバーに迎えられる。初めての仕事ばかりで慣れない自分を優しく見守りフォローしてくれる彼に、ときめいてしまう桜。そんな中、何気なく聞いた桜の質問をきっかけに、省吾が情熱的に迫ってきて…!?
ブリジャートン子爵家の隣人、マンストン伯爵家の次男エドワードは軍務で負傷し、意識を失っていた。ある日、目覚めると数カ月分の記憶を失っていた上、見知らぬ女性がいて自分は“妻”だという。その女性、セシリアはエドワードの軍友トーマスの妹で、兄が怪我を負ったとの連絡を受け、イギリスからアメリカまで渡ってきたが、兄の意向で特別に代理結婚をしたというのだ。だが、実はそれは嘘だった。セシリアがニューヨークへ到着してみるとトーマスは行方不明で、意識のないエドワードがいただけ。エドワードとは兄との手紙に書き添えられたほんの数行でやりとりしただけだったが、親近感を覚えていたセシリアは、彼を看病するためにとっさに家族のふりをしてしまったのだった。偽りの新婚生活の行方は…?大人気“ブリジャートン”新シリーズ第2作!
貴族には『恩寵(ギフト)』と呼ばれる特殊なスキルを与えられる中央クロイデル王国。成人の儀式において最低等級のスキルを発現してしまった少年リンツは、貴族から下男へと身分を落とされた上、上級スキルの保持者が集まる夜会で笑いものにされる。だが、その夜会の最中に反乱が勃発。貴族に不満を抱いた者たちが仕掛けた『スキルを反転させる呪い』が発動すると、上級スキルは底辺スキルへと変化する逆転現象が起こってしまう。夜会の現場にいたリンツは、黒幕がうごめく反乱や隣国の陰謀などに巻き込まれていく。
異世界に転移してしまったアラフォー男のケンイチ。今回の人助けは子爵夫人からの依頼での用水路工事。ネット通販チートの能力をフルに使い工事は無事に成功する。しかしそれにより王都に呼ばれることになりまた新たな問題に巻き込まれていくー。