2019年4月30日発売
『王国騎士団独身寮の家政婦』として食事を担当するようになった梓紗。働き始めても『渡り人』のため梓紗は自由に街を歩くこともできない日々。ストレスが溜まりまくりの梓紗は、変装してこっそりと街へー。エスカヤ王国特産品店で「オミソシル」に遭遇する。食べたくてたまらなかった日本食に大喜びしていたのだが…。
一九二〇年代、美しき巴里。夫に伴われた留学先で、子どもを身ごもるも結核に倒れる伸子。病床にて娘に宛てて綴った三冊のノートをめぐって、死と新生、自然の摂理と普遍の愛を描く。
1943年イタリア、ミラノ。ピノ・レッラは女の子とジャズと食べ物に夢中の17歳だ。だが彼の運命は、第二次世界大戦の戦火が市街へと拡大するにつれ激変する。弟と二人でアルプス山中の自然学校に疎開することになったのだ。ピノはそこで、運営者の神父から指示を受け日夜アルプス登山に勤しむが、それはある特殊な任務のための訓練だった。ナチスに追われるイタリア在住のユダヤ人を、山越えでスイスへと逃がす手伝いをピノにさせようというのだ。彼は危険を覚悟で、道案内役を引き受けるー。
アルプス山岳ルートを用いたユダヤ人の逃亡支援を続けていたピノは、軍役に就くためミラノに呼び戻される。1944年夏、ひょんなきっかけからナチスの高官ライヤース少将の運転手に指名されたピノは、そこで働きながらひそかにスパイとして反ナチス運動に協力することを決意する。運命の女性との再会、垣間見るナチスドイツの内幕、次々と訪れる親しい人々の死…。数奇な運命に翻弄されるピノを待ち受ける未来とは?実在したレジスタンスの半生をもとに描かれた驚愕の傑作戦時冒険小説!
ボディガードの会社を経営するベネットは、実際の任務からは退いていたが、大物ヘッジファンドのオーナーからのたっての依頼で、その娘エルを直接警護することになった。ロシアマフィアから身を隠すために始まった二人きりの潜伏生活で、彼はエルの美貌だけでなく天才的な頭脳にすっかり骨抜きにされてしまう。できることなら、このままずっと一緒にいたい。しかし、事件の解決とともに別れのときは近づいて…。愛と欲望と危険とがロンドンの夜に溶けあう、官能ロマンティック・サスペンス!