2019年4月発売
世界各地の戦場で容赦ないゲリラ狩りをしていた傭兵部隊・吸血兵団を率いる扶桑大悟。が、突然の父の死により、任侠団体・扶桑組を継ぐべく帰国するーー。今では仮の姿、世界的企業のカリスマ経営者として活躍する大悟だが。愛娘と陰で組を操る謎の女が、東京湾を不法占拠する独立国家『トンキン租界』に潜入したとの知らせを受け…。血煙立ち込める戦地から仲間を救う事はできるのか?闘争に飢える扶桑の血が、新たな戦場へと大悟を駆り立てる!
白河十一万石の当主松平定信の跡継ぎである定永が、刺客たちの襲撃を受けた。弟が襲われた裏側に、幕府を滅ぼそうとする陰謀を感じた松平蒼二郎は、新たに仲間に加わった定信お抱えの忍びの者、百舌丸とともに、京の都へ向かう。今回の敵は…禁裏、公家である。闇仕置の仲間、辰次や丈之介も後を追って京へ。そこでは最強の刺客との対決が待っていた。剣豪小説の傑作シリーズ、完結。
コーヒー、紳士服、ソースなど、日本で最初に販売・製造されたものの多い街・神戸。 日本初の潜水艦を造った会社で、設計士を勤め上げた男とその妻。 ミュージシャンを目指しながら保険外交員をする女性。 怪しげな仕事をする元不良たち。 様々な環境の人たちが、日本で最初にジャズバンドが生まれた街で、ジャズをきっかけに知り合い、神戸の再開発を巡る騒動に巻き込まれながら、逞しく生きていく姿を描く。
京都の小さな町で、遺書らしきメモとともに34歳の女性・小倉由那の遺体が発見された。それから数日後、同じ町で心療内科を開業する慶太郎のもとを、女子高校生の棚辺春来が母親に連れられて訪ねてくる。彼女の不調の原因を探ろうとする慶太郎は、春来の口から由那の死に関する驚くべき疑念を聞いてしまう。
涼風警察署梅津東交番の警察官・穀堂忍は大のアイドルファン。ある日、警察署創立30周年イベントで推しのアイドル「ミルキ→ウェイ☆ホイッパ→ズ」を一日警察署長にするという忍の案が採用される。しかし、イベント中に「木星王国」と名乗る集団による自爆テロが発生。さらにミルキ→ズが事件の捜査に乗り出し…。「この子たちは私をクビにする気だ…」。痛快ノンストップ警察小説!!
次世代警察ミステリーの大本命! 警察内の「悪」を暴く人事一課監察の熱き闘い 池上冬樹氏(文芸評論家)、激推し!! 裏切り者がこの中にいるーー 緊迫の人間ドラマ! 「いやあ面白い。…三つの事件が出たり入ったりして葛藤劇を形作っていく。 緊迫の度合いを高め、いったいどうなるのかと先の展開を期待させて、 一気に結末へと読者を引っぱっていく。 しかも人物と読者の感情をかきたてながら」 ーー池上冬樹氏(文芸評論家) かつての仲間も容赦しない。 それが俺の仕事だーー 警察職員の不正を取り締まる部署、警視庁人事一課監察係に所属する佐良は、 捜査一課所属時の元同僚で、現在は運転免許場に勤務する皆口菜子の監察を命じられた。 彼女が免許証データを売っているとの、内部からの密告があったのだ。 佐良は、上司とともに皆口の尾行を始めるが、やがて未解決事件との接点が…… 実力派の俊英が放つ警察ミステリー! 【目次】 一章 行確 二章 再会 三章 十二月のコオロギ 四章 肉迫 五章 雪消 解説 池上冬樹
▼真実を追い求めよ 1989年の革命、9.11の犠牲、イラク戦争、深まる中東の危機、 そして、アメリカ共和国の没落ーー。 時代の変化に抗い、飽くことなく真実を追究した知識人、 トニー・ジャットの魂の軌跡。 トニー・ジャットは中央ヨーロッパのユダヤ系一族にルーツを持つ、 イギリス出身の歴史家であった。 奨学金少年(スカラーシップ・ボーイ)として、戦後福祉国家の恩恵を受けて育ったジャットは、 ヨーロッパ的な社会民主主義を徹底して擁護し、 反知性主義や反エリート主義の風潮に抗った知識人であった。 そう、ジャットは確かに知識人であった。 彼は歴史家として、歴史を書くだけではなく、 歴史に学び、得られた洞察と知恵をもって、現代世界に語りかけた。 1989年のさまざまな革命、9.11の犠牲、イラク戦争、深まる中東の危機、 そして、アメリカ共和国の没落ーー。現実が変化し事態が展開していくにつれて、 ジャットは、時代の潮流に逆らって進み、彼の知力のすべてをもって、 思想という船の向かう先を、異なる方向に向けるための戦いを繰り広げた。 本書は、飽くことなく事実と真実を追究した知識人、トニー・ジャットの 魂の軌跡である。 序 誠実さをもって ジェニファー・ホーマンズ< I 一九八九年ーー私たちの時代 第1章 終わりなき下り坂 第2章 ヨーロッパ、大いなる幻想 第3章 重罪と軽罪 第4章 冷戦が機能した理由 第5章 自由と自由の国(フリードニア) II イスラエル、ホロコースト、ユダヤ人 第6章 どこにも辿り着かない道 第7章 イスラエルーー代案 第8章 「イスラエル・ロビー」と陰謀論 第9章 戦後ヨーロッパにおける「悪の問題」 第10章 地に足の着いたフィクション 第11章 イスラエルは民族的神話を解体せねばならない 第12章 常套句(クリシェ)なきイスラエル 第13章 何をなすべきか? III 9.11と新世界秩序 第14章 『ペスト』について 第15章 みずからの最大の敵 第16章 私たちの現在の生き方 第17章 海外の反アメリカ派 第18章 新世界秩序 第19章 国連は命運尽きたのか? 第20章 私たちはいったい何を学んできたのか? IV 私たちの現在の生き方 第21章 鉄道の栄光 第22章 鉄道を取り戻せ! 第23章 革新という名の破壊の鉄球 第24章 社会民主主義の何が生き、何が死んだのか? 第25章 揺れる二つの世代 息子ダニエル・ジャットとの対話 V 人はいずれみな死ぬ 第26章 フランソワ・フュレ(一九二七ー九七年) 第27章 アモス・エロン(一九二六ー二〇〇九年) 第28章 レシェク・コワコフスキ(一九二七ー二〇〇九年) 原注 訳注 訳者あとがき 索引
30余年、ずっと姫たちの葛藤を描いてきた著者が新たにつづる「けんめいに愛をつらぬく乙女のお噺」。 きっとやさしい気持ちになれる…… 第一話 美夜古にて 第二話 東京にて 第三話 そらあおぐ 美夜古伝説『豊房とトミ』三刻一夜物語 ときあるき 〜あとがきにかえて〜
輪廻転生により剣と魔法の存在する異世界で第二の人生を始めることになったニート。幼馴染みの少女コゼットと将来を約束しあい幸せの絶頂にいたニートだが、予想だにしない不幸が重なり戦奴にまで身を落としてしまう。彼は激しい初陣にて「紅蓮の槍」と称される強力な敵将と戦うが、奇跡的に一命をとりとめた。だがニートの命を救ったのは運などではなく、日頃から行っていた武芸の鍛錬によるものだった。紅蓮の槍こと武将・バルバロスは、ニートに不思議な力を見出し自分に仕えさせる。これは…もしかして出世街道の始まりか!?
主人公の女子高生はある朝、世界がゾンビだらけになり「終末」を迎えていたことを知る。だがJKはさして動揺することもなく、祖父の遺した日本刀を手に街へ冒険と洒落こんだ。出会う人々を軽快に救い、出遭うゾンビを慈悲なく始末していくJK。そして頭の中に流れる謎の「幻聴」。 近隣にある通学していた学校に向かうと、JK以外の「無事な人間たち」の一部が校舎の守りを固め、セーフティゾーンを形成していた。JKは彼らに合流し、他の無事な人間を探索し救うために刃を振るう。 敵を倒したり特定の条件を満たすと頭の中に流れる「幻聴」を彼女はのほほんと聞き流していたが、それらは主にレベル上昇のアナウンスの役割をしているようだ。つまり……ゾンビをバッサバッサと斬り捨てまくるJKの進化が止まらない!? 彼女はどこまで強くなる!? 既存の世界終末劇とは一線を画す、クールでホッコリとした冒険活劇開幕! 主人公の女子高生はある朝、世界がゾンビだらけになり「終末」を迎えていたことを知る。だがJKは動揺するでもなく、祖父の遺した日本刀を手に街へ冒険と洒落こんだ。出会う人々を軽快に救い、出遭うゾンビを慈悲なく始末していくJK。敵を一定数倒したりすると聞こえる「幻聴」はレベルの上昇を示唆しているようだ……つまりJKの進化が止まらない!? 既存の世界終末劇とは一線を画すクールでホッコリする冒険活劇開幕!
魔獣氾濫の危機から王国を救ったリカルド。 蜂蜜商人としての「本業」に精を出す一方で、新たな問題が立ち上がった。王子の婚約者と宰相の孫を後ろ盾とする王都有数の大商人を敵に回して、平民学生が実家の名誉をかける一大イベントである学院祭に模擬店を出店し、成功しなければならなくなったのだ。しかもほかならぬ王女アルフィーナの頼みとあっては無視するわけにはいかず、思案するリカルドは、自身を慕う後輩のミーアとともに、知恵を振り絞って参加することを決意する。さらに、この「模擬店戦争」は、食糧ギルドの次期代表選をにらんだ、代理戦争でもあったのだ。 資金力、販売力で圧倒的に上回る商売敵だが、転生してきたリカルドには、現代の経済学という誰にも負けない武器がある。資金と規模で勝てないなら、こっちの武器は「商品力」さ。 リカルドの意地をかけた新たな挑戦がこうして始まった!
荒谷逢由武は死んだ直後に、異世界の使者からダンジョンマスターにスカウトされる。面白そうだからと引き受けてみたものの、ダンジョンにやってくる探索者たちはダンジョンの謎解きもろくにできない連中ばかり。そんなところにやってきた一組のパーティー。他の探索者からは臆病者と馬鹿にされてきた彼らだが、逢由武の求める資質を持つのは彼らだった! ダンジョンマスターと探索者の知恵比べが今始まる! 荒谷逢由武は死んだ直後に、異世界の使者から、魔法のタブレットを授かり、ダンジョンマスターにスカウトされる。 元々RPGの仕掛けダンジョンや謎解きダンジョンが好きだった逢由武は、面白そうだからと引き受けてみたものの、この世界の冒険者たちは、どうやら謎解きの「な」の字も理解できてないっぽい。「なんだよ、脳筋野郎ばっかりかよ!」 そんなところにやってきた一組のパーティー。剣士のサリトス、女戦士のディアリナ、弓矢使いのフレッドは、他の探索者からは臆病者と馬鹿にされてきたが、思慮浅い他の冒険者たちと違って、危機察知能力も思考回路も一味もふた味も違うレベルだった。「いいねッ! いいねッ! いいねッ! 最高だよ、あの三人組!!」 すっかり、彼らが気に入った ダンジョンマスターと、彼の求める資質を持った探索者との知恵比べが今、ここに始まる!
全米、驚愕……そして感動。アメリカが産んだ『巨人』は、超大型巨人に立ち向かう駐屯兵団、孤高の兵士と貴族の少女の物語。超大型巨人が現れたあの日、人類を守るため奮闘した駐屯兵団がいた。アメリカで産まれた『進撃の巨人』のあの日の物語が、海を渡り日本に凱旋! 全米、驚愕……そして感動。 アメリカが産んだ『巨人』は、超大型巨人に立ち向かう 駐屯兵団、孤高の兵士と貴族の少女の物語。 超大型巨人が現れたあの日、人類を守るため奮闘した駐屯兵団がいた。 巨人の侵攻をも感じぬ壁の最奥、ウォール・シーナの中で安穏と暮らす貴族たち。 そこで育った憲兵団大将の末娘、ロザリー・デュマルクは壁の向こうに思いを馳せていた。 彼女は父の制止を振り切り、巨人との戦いの最前線、トロスト区駐屯兵団へと入団する。 そこで彼女を待ち構えていたのは、ヴェールマン隊長が指揮する堕落した駐屯兵団と、 駐屯兵団最強にして、孤高の兵士ジャックスによる理不尽なまでのしごき、 そして雪の日にのみ現れ兵士を屠る、伝説の奇行種ゴブラーの襲撃だった。 苦難を乗り越え、自らの居場所を手に入れつつあるロザリーだったが、 彼女の前に、人類を絶望の淵へとたたき込む超大型巨人が再び姿を現す……! アメリカで産まれた『進撃の巨人』のあの日の物語が、海を渡り日本に凱旋!
日本探偵小説界隆盛の礎を築いた天性の才人・森下雨村による名訳がよみがえる! J・S・フレッチャーの代表作「ダイヤモンド」と「楽園事件」を初邦訳テキストで収録。 "ダイヤモンド 楽園事件 編者あとがき"
"ニーチェ、ヒトラー、ハイデガー。哲学と政治が絡み合う熱い議論、深まる疑念。哲学教授と、かつての教え子との政治的立ち場を巡る相剋!元教え子は殺人鬼か否か? " 必須の疑念 訳者あとがき
日本の脳研究の最前線を走る医師・本郷を襲った突然の自動車事故。気が付けば彼は一筋の光もない暗闇の中にいた。感覚のない身体、無限にも感じる時間、そして恋人・秋子への想い…次第に彼の精神は、恐怖に押し潰されそうになる。やがて彼は、自らの置かれている驚愕の状況を知り絶望する。「何てことをしてくれたんだ!」-突然の刑事の来訪で揺れるK大学医学部脳神経外科研究棟三〇五号室を舞台に、衝撃の物語が幕を開ける!
鳴らないはずの病院の鐘楼の音が聞こえたとき事件が起きたー夢遊病者、自称億万長者、狂信者、誰も見たことがない特別室の入院患者など、怪しい人物が集う精神科病院で続発する毒物混入事件。そして遂に犠牲者が…犯人は、使用された毒物は?病棟に潜入した海方と小湊は事件を解決できるか?海方シリーズ第2弾!
太宰、漱石、鴎外、賢治、芥川から、ドイル、アンデルセン、ケストナー、ベケットまで。古今東西の名作をもとに編み上げられた16のパスティーシュ小説集。禁酒時代にアブサンの代用酒として作られたパスティスが、以後もずっと人々の口を愉しませ、酔いを誘ってきたように、オリジナル作品を知らなくても、知っていればなお一層、小説の醍醐味を存分に楽しめる珠玉の作品集。