2019年5月14日発売
女子大生の美香と友人は六本木の店でマリファナを喫っていた。ところが薬で眠らされてしまう。気づくと乱暴された跡が。美香は外務大臣の娘。麻薬パーティにいたなんて知られるわけにはいかない!同級生の西川を乱暴した犯人に仕立て上げ逮捕させることに成功する被害者づらの彼女たち。西川は追い詰められ自殺する。数年後、奇妙なメッセージが届く。差出人は罪を着せられた西川だった!
伯父・和泉長門守の命により新幕府創設の陰謀渦巻く大坂に入った銀次郎は、父の墓を詣で、そこで出会った絶世の美女・彩艶尼との過去の縁を知ることに…。やがて銀次郎のもとに、大坂城代ら五名の抹殺指令が届いた。その夜、大坂城の火薬庫が大爆発し市中は混乱の極みに!箱根・杉街道で炸裂させた銀次郎の剣と激しい気性は果たして妖怪・床滑に通じるのか?大河シリーズ第一期完結!
江戸へ荷を運ぶ途中、嵐に遭遇し、行方知れずになっていた主人が無事に戻ってきた。大坂の廻船問屋「浪花屋」が喜びに沸くさなか、大女将のおまつは奇妙な夢を見た。「江戸へ行って人助けをしてこい」と、夢の中で寿老人に告げられたのだ。そこで、今度は自分が江戸へ行くことに。それも出来たばかりの菱垣廻船で。しかし、船は女人禁制なため、男装し、長男の太平とともに乗り込むことに…。
組頭・三宅政照率いる先手鉄炮組は臨時の増役で悪党どもを捕らえる火盗改を仰せつかった。三宅組与力・宇佐見伸介は慣れない捕り物に向けて手探りで準備を進める。そんななか、堂塔の火事に紛れて寺宝が持ち去られる事件が頻発する。町奉行や寺社奉行との軋轢や確執を乗り越えて、正義を全うする侍たちの活躍を描く時代ヒーロー小説。誰も見たことのない新たなる火盗改の登場!
この財産、めったな奴にやれるものかー。河原専造は余命半年と宣告された。唯一の相続人は年若き後妻。しかし彼女が遺言状の有無を弁護士に問い合わせていたことを知り、専造は激怒。過去付き合っていた四人の女が生んだ子供たちを探し出し、遺産の相続人に加えることにした…。莫大な遺産をめぐって人間のあくなき欲望が絡み合う著者の代表作。江戸川乱歩が激賞した名作、ついに復刊!
阿佐ヶ谷署の大柴刑事は、南アルプス署に拘留中の窃盗被疑者の移送を命じられた。以前、捜査を共にした同署山岳救助隊の神崎静奈は残念ながら北岳にいるらしい。担当の東原刑事から被疑者を引き取った帰路、移送車が大型トラックに追突された。大柴が南アルプス署に電話をすると、東原という名の刑事はいないという。一方、山を下りて署に戻った静奈は、事情を聞き現場に急行するが…。
「女房を殺して、捕まえてもらいに来た」と市長宅に押しかけた男。その場に居合わせた作家デュマや市長たちは、男の自宅の血塗られた地下室を見に行くことに。男の自供の妥当性をめぐる議論は、いつしか各人が見聞きした奇怪な出来事を披露しあう夜へと発展する。本邦初訳!
50歳を目前にして、美貌のかげりと老いを自覚する元高級娼婦のレア。恋人である25歳の青年シェリの突然の結婚話に驚き、表向きは祝福して別れを決心しつつも、心穏やかではいられない…。香り立つような恋愛の空気感と細やかな心理描写で綴る、「恋愛の達人」コレットの最高傑作。
旧友の依頼で、十津川警部は豪華客船「飛鳥2」に乗り込むことになった。船内で奇妙な事件が続発して心配だというのだ。その後、女性客が海に落ちる事故が起こるが、すぐ救助され、無事クルーズは終了したのだがー。数日後、その女性が多摩川の河原で殺されているのが見つかる!さらに、新たなクルーズで起こる殺人事件。豪華クルーズに潜む陰謀に十津川が挑む!
女性特別機動隊に勤務している南谷結月巡査は、向島教官から、大迫警視長との飲み会に参加するよう指示される。待ち合わせ場所にはもう一人、座間味くんと呼ばれるハイジャック事件の英雄も彼女を待っていた。(「女性警察官の嗅覚」)。座間味くんが語る真相で事件の本質を知り、結月は視野を広げ、警察官として成長していく。超絶推理を楽しめる傑作小説集。
美人経済アナリストの国枝理恵が絞殺された。所轄署と捜査一課精鋭たちの第一期捜査が不調に終わり、刑事部長から警視庁特命遊撃班の風見竜次たちに捜査の命が下る。美人経済アナリストの元恋人や被害者が接触していた者たちを次々に調べていく特命遊撃班の風見たち。苦労の末明らかになってきたのは戦慄の真相だったー。ダイナミックな展開のシリーズ第七弾。
一九二〇年創刊の「新青年」は、江戸川乱歩をはじめ数多くの作家を輩出した名雑誌であり、初代編集長の森下雨村は日本の探偵小説の生みの親と称される。その雨村が作家として見出した小酒井不木も専門の医学研究に材をとった、すぐれた評論や小説を著し、現代ミステリーの源流となった。この両者の“遺産”ともいえる傑作長短編を収録した読み応え充分の一冊!
やっとのことで就職した「あやかしクリニック」は、亜月の守護霊・毘沙門天を目当てに訪れる患者も増えてきた。しかし、些細なことから刑事に怪しまれ、その目は薬剤師の西尾さんやあやかしたちの保育園にも向かってしまう。そんな折、始祖の妊婦さんの救急搬送から、江戸川町をも巻き込んだ都市型百鬼夜行が始まった!ついに毘沙門天・亜月の本領が発揮される!?
「はなまる造園」の仕事に慣れ始めた咲和。優しい朝倉の存在も大きくなる中、朝倉の友人・桑原を紹介される。やたらと距離の近い桑原に、警戒心を抱く咲和だったがー。またある日、咲和は、はなまる造園にかかってきたとある電話をすぐに切ってしまう。電話の相手は「斉藤」と名のる男性の声でー!?いみず野に、ちょっとしたざわめきが巻き起こる第二巻。
闇御庭番・菅沼外記は新潟湊を訪れ、薩摩藩の御納戸役が、豪商の北国屋へ一つの壺を手渡すのを目撃する。それは一国を滅ぼしかねない危険な「抜け荷」だった。その流通を阻止しようとする外記の前に、次々現れる敵。一方江戸では、老中・水野忠邦の進める強引な奢侈取締まりが、悲しい殺しを引き起こすー。手に汗握る騙し合いと悪党退治。痛快なシリーズ第三弾。
江戸で火事が多発した折、牢屋奉行に、その下手人を突き止められるとある男が申し出た。臨時廻り同心の山本市兵衛は、南町奉行、筒井の内与力、坂崎忠右衛門から、その男について廻って探索を行うよう命じられるのだがー。(表題作「赤猫」)珍しく窮地に追い込まれる市兵衛を罠や敵が待つ人気シリーズ第三弾。いつにもました迫力の剣戟と涙腺刺激の作品も入った傑作。
公儀武芸帖編纂所頭取の新宮鷹之介は支配役の若年寄・京極周防守に呼び出される。提案されたのは、なんと水術。数多の武芸に通暁する鷹之介も、この水術だけは…。とはいえ、調べを進めた鷹之介だったが、その前に暗雲が立ち込める。そして、新たに下された命とはー。人気急上昇のシリーズ、爽やかさ抜群の第四弾。
特急スーパー北斗で札幌に通う関口透は、車内で出会った鎌谷理佐子に興味をいだき、彼女を尾行した。その後、理佐子は行方不明になった。上京した関口は、浅草のお祭りで理佐子にそっくりの料亭“まつだいら”の娘、松平かえでにめぐりあった。しかし、松平かえでは毒殺され、十津川警部が捜査に乗り出したが、事件の背景には松平家にまつわる黒い野望が渦巻いている事を掴むが…!?