小説むすび | 2019年6月13日発売

2019年6月13日発売

ひとりぼっちの祝福ひとりぼっちの祝福

赤ちゃんという幸福を、 本当はふたりで迎えたかった……。 ケイド、私の夫。彼が家を出ていってから、もう1年以上。 ジェシカは別居が続く夫との関係に終止符を打とうとしていた。 彼に会って離婚のための書類にサインをしたあとは、 身寄りのない赤ちゃんを引き取って、ひとりで育てていくつもりだ。 望んでも叶わなかった、母になるという夢をようやく叶えられる。 2度の流産後もなお子供を切望する私といつしか気持ちがすれ違い、 ケイドはそんな私を見捨てて去っていった。 だから、彼を心から愛していても、もう別れるしかないと覚悟を決めた。 そして、ふたりで会う約束をした日ーー夫と妻として会う最後の日、 彼を待つジェシカの身に、突然、不運な出来事が起こる……。 12歳で母と死別し、心に深い喪失感が残るジェシカにとって、お腹の子を失うのは非常につらい経験でした。それなのに、考えの違いから最愛の夫にまで去られ……。ジェシカを襲った予期せぬ事態に、夫婦の愛と別れの天秤は比重を変えることになるのでしょうか?

虹に憧れて虹に憧れて

虹のむこうに幸せがある。 そう信じても、虹はこの手に届かない。 物心がつく前に孤児になったオリンピアは、伯母に引き取られ、 家事につけ仕事につけこき使われる日々を送っている。 ある日、使いの合間に、前から見たかった美術館へ寄ったが、 時間に追われるあまり階段で転び、膝をすりむいてしまう。 すると、品のよい銀髪まじりの紳士が手をさしのべてくれた。 私ったら、みっともない。それに比べ、なんてハンサムな方かしら。 だが、そのオランダから来た紳士はワルドーと名乗るなり、 断言するようにこう告げた。「君は結婚していないね」 伯母の言うとおり、私は男性が結婚したがる娘ではないということ? ワルドーの言葉に戸惑い、恥じ入るオリンピアだったが……。 穏やかな作風で多くのファンの心をとらえて離さないベティ・ニールズの傑作をお贈りします。おまえは結婚なんてできないと伯母に言われ、自分でもそう思っているオリンピア。けれど、そんな彼女が出会った裕福なオランダ紳士は、どうやら違う考えのようで……。

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