2019年8月27日発売
欺す衆生欺す衆生
被害者数三万人、被害総額二千億円ー。戦後最大級の詐欺集団「豊田商事」の亡霊は欲を喰らい、悪意を増殖させながら、令和の世を彷徨い続ける。欲望の深淵を暴く、規格外の犯罪巨編。人間の業と欲を徹底的に描破した、渾身の長編小説。
モダニズム・ミステリ傑作選モダニズム・ミステリ傑作選
謎とは何であるか。100年前の1920年、「新青年」創刊。文学の先端で、探偵小説とモダニズムの共鳴がはじまったー!乱歩、横光、小酒井不木、堀辰雄、甲賀三郎、萩原朔太郎、海野十三、夢野久作…戦間期日本の想像力を代表する名作の数々を集成。
万波を翔る万波を翔る
開国から四年、幕府は外国局を新設したが、高まる攘夷熱と老獪な欧米列強の開港圧力というかつてない内憂外患を前に、国を開く交渉では幕閣の腰が定まらない。切れ者が登庸された外国奉行も持てる力を発揮できず、薩長の不穏な動きにも翻弄されて…勝海舟、水野忠徳、岩瀬忠震、小栗忠順から、渋沢栄一まで異能の幕臣そろい踏み。お城に上がるや、前例のないお役目に東奔西走する田辺太一の成長を通して、日本の外交の曙を躍動感あふれる文章で、爽やかに描ききった傑作長編!
ソール・ベローともう一人の作家ソール・ベローともう一人の作家
ほかの作家と並置し、ある観点から比較することで立ちあがるベロー文学の広がりと深さ…。アメリカ文学史に顔を出す名だたる作家たちの重要作品と一緒にベローの小説が縦横に論じられていく本書では、その思わぬ影響関係をもつ文学世界に引きずり込まれてゆく。現代的問題と文学の癒しが交差するベロー文学論集。
隠された悲鳴隠された悲鳴
ある午後、ある村で行方不明になった12歳の少女。村では「儀礼殺人」ではと噂が流れるが、警察は野生動物に襲われたのだと結論づけた。5年後、その村に赴任した若者が、ひょんなことから事件の真相を追うことになる。警察、政治家、実業家、校長、村人、被害者の母…何重にも折り重なった嘘と秘密の先で、彼女が見たものとはー。
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