2019年9月12日発売
ロジックの名手、新境地へー!ドイルとホームズ。クリスティーとポアロ。そして法月綸太郎と法月綸太郎ー。作家と名探偵、そのスリリングな関係に切り込み、本格ミステリの新たな地平を見出す華麗なる作品集!
推理作家として難事件を解決してきた香月史郎は、心に傷を負った女性、城塚翡翠と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていたー。
動物虐待、危険運転、引きこもりビジネス、留学生ブラック労働ー今日も池袋では誰かがマコトを必要としている。ますます加速するI/W/G/P第15弾!
寺脇京介が目の前で凶弾に倒れたー自責の念から単独で犯人グループを追うも、ドイツで拉致された明石柊真。からくも脱出に成功し、狙撃手の情報を得た柊真は南米に向かうが…。一方、別ルートで捜査していた藤堂浩志らも南米へ。京介はなぜ殺されねばならなかったのか。謎の組織“クロノス”の正体とは?狙撃手を追い詰めたその時、リベンジャーズに最恐の罠が!
日本最大の指定暴力団「華岡組」が二つに分裂、西日本で抗争を激化させていた。そんな最中、浅草に拠点を置く華岡組傘下団体の組長が射殺され、都下に緊張が走る。組織犯罪対策第三課所属の身辺警戒員・片桐美波は、同時期に襲撃被害に遭った元暴力団員・大隅直樹の警護にあたることに。捜査本部はいずれも対立組織の犯行と見るが、対象者を注視する美波はある違和感を抱き…。
茨城県の牛久沼で、釣り人が沼に引きずり込まれるという事件が起きた。後に発見されたバラバラ死体。いったい、何者の仕業なのか。事件の唯一の目撃者は、河童にやられたと証言するが…。沼には、何かが潜んでいる。宿なしのルポライター有賀雄二郎と、つくば中央署の阿久沢健三は、川漁師の源三、少年太一の協力を得て、河童伝説の残る地で真相究明に乗り出した。
ホテルの殺人現場に残された血文字「こいけてつみち」は、被害者の名前だった。死に際になぜ自分の名を?十津川は「小池鉄道」という駅が銚子にあると知り、現地へ急行。銚子電鉄の駅名愛称命名権販売事業で、終点外川駅の権利を被害者が買っていた。銚子と京都の二重生活を送っていた小池の目的とは?十津川が犬吠で十六年前の事件の存在を掴んだ時、哀切の真相が!
亡き妻の命日に妹まで喪うとはー弁護士、波多野丈二の妹は世間を震撼させる連続猟奇殺人の五番目の犠牲者となった。被害者の遺体には一様に、局部に異物が挿入され、顔や胸に赤い塗料が吹きつけられていた。妻と妹、そして被害女性にある共通点を見つけた波多野は、事件を調べ始める。しかし、そんな彼を嘲笑うように第六、第七の殺人が…。歪な愛を描く長編ミステリー。
戸が静かに叩かれた。大家の美保が訪ねてきたのだ。美しく豊満な淑女は、互いの境遇を憂い、慰め合うことを提案してきた。「筆下ろしは私で構いませんか」漂う甘い匂いに気圧されるように、身を委ねたー。梶沢大悟、二十五歳。元は大名家の勘定方の家柄だったが、ある事件で父が切腹となり、放逐され長屋暮らし。しかし、そこに人妻となった元許嫁が現われて…。
兄龍彦が長崎に留学し、甥の佐一郎や新弟子の伸吉らが頭角を現す岩倉道場で、源太夫の実子幸司は二代目を継ぐ決意をする。しかし、幸司には悩みがあった。それは、偉大な剣客である父の秘剣「蹴殺し」を未だその目で見ていないこと。悩める幸司は父の一番弟子を訪ねるが…(『羽化』)。園瀬の里に移ろう時と、受け継がれる教え。それぞれの成長を描く豊穣の四編。
「次の百物語では必ず怪異が起こるー」時は文政。推当物が評判の女戯作者・鉢野金魚は、武家の女・只野真葛、貧乏戯作者・本能寺無念らとともに、怪異の謎を解き明かすべく、亡魂が現れるという百物語に参加するが…江戸の本屋を舞台に戯作者=作家が謎を解く!人情と謎、嘘と真実、諦め難い切なき恋情ー読み心地抜群の大人気時代小説シリーズ、待望の第五弾!