小説むすび | 2019年発売

2019年発売

恋墓まいり・きょうのはずれーー京都の“エッジ”を巡る二つの旅恋墓まいり・きょうのはずれーー京都の“エッジ”を巡る二つの旅

京都を舞台にこれまで多数の著作を発表してきた気鋭の小説家・花房観音(代表作:『女の庭』、『花びらめくり』、『愛欲と情念の京都案内 魔の潜むこわ〜い街へようこそ』他)と円居挽(代表作:『河原町ルヴォワール(ルヴォワールシリーズ)』、『京都なぞとき四季報 町を歩いて不思議なバーへ』他)による書き下ろしアンソロジーが刊行!観光客も地元の人も馴染みのない京都の中心部をぐるっと囲む郊外=洛外を舞台に、かたや、女はかつて付き合った男たちを、かたや、男は一人の女を探しに縦横無尽にまちをめぐり、弧を描きながら物語が繰り広げられます。また、本書は単に小説を“読む”だけではなく、“読みながら歩く”ことを推奨しています。気鋭の映画監督・遠山昇司らマジカル・ランドスケープ研究会が二人の作家とコラボして、フィクションの中に登場する風景(モニュメント、ランドスケープ)のみならず、京都の洛外を端的に表すような場所を写真や地図(QRコード付)、テキストで紹介しています。本書は、今までありそうでなかった「まちあるきしながら読む小説」なのです。※本書は、京都市の劇場「ロームシアター京都」が企画製作するアートプロジェクト「CIRCULATION KYOTO-劇場編」の一作品として誕生しました。花房観音:1971年生まれ、小説家、京都市在住。2010年「花祀り」にて第一回団鬼六賞大賞を受賞しデビュー。その後、京都を舞台に五人の女の業を描いた『女の庭』が話題に。他にも『愛欲と情念の 京都案内 魔の潜むこわ〜い街へようこそ』などエッセイを含む著書多数。円居挽:1983年生まれ、小説家。京都大学推理小説研究会出身。2009年『丸太町ルヴォワール』でデビュー以後、「烏丸」「今出川」「河原町」と続く「ルヴォワール」シリーズを発表。他にも『キングレオの冒険』『京都なぞとき四季報 町を歩いて不思議なバーへ』など著書多数。写真:田村尚子 ・本書の読み方・恋墓まいり 花房観音・京都の洛外をめぐるマジカル・ランドスケープ[伏見区・右京区・北区]・洛外を読み解くコラム1『Lonely Planet Kyoto』 惠谷浩子・洛外を読み解くコラム2『マジカル・ランドスケープ in 京都』 遠山昇司・洛外を読み解くキーワード1『校歌に映る土地の風景』 マジカル・ランドスケープ研究会・きょうのはずれ 円居挽・京都の洛外をめぐるマジカル・ランドスケープ[北区・山科区・西京区]・洛外を読み解くコラム3『水の円環と京都』 福島幸宏・洛外を読み解くキーワード2『ミニコミ誌から見える地域性』 福島幸宏・洛外を読み解くコラム4『サーキュレーションキョウト』 影山裕樹・CIRCULATION KYOTO について

女人追憶(13)女人追憶(13)

出版社

小学館

発売日

2019年2月12日 発売

故郷で耳にする友人たちの衝撃の性愛模様 瀬戸内の島で予定外のアバンチュールを楽しんだ真吾。そのまま帰省し、恋人・妙子と久しぶりに再会するや、改めて故郷に帰ってきたことを実感、さらに、いろいろな女性と遊んではいてもやはり愛しているのは妙子だけであることを確信する。そんな折、高校の同級生の安希子が家を訪ねてくる。見合い結婚をした安希子は、ひと月も経たぬうちに出戻ってきていた。誘われるまま二年ぶりに彼女の家を訪ねた真吾は、離婚の真相を聞く。安希子は個性の強い女だが、かつて彼女を女にしたのは自分であり、どんな状況にあっても真吾にとっては可愛い不良少女なのであった。一方、母校の教師・進英子と会う約束をしていた真吾は、こちらも同級生である友人の江藤を連れていくことにする。卒業前に母親が倒れ、看病のために大学受験ができなかった江藤の生活は、母亡き後も荒んでいた。教師の英子から彼に何か助言をしてもらえればと考えたのだ。料亭を兼ねた旅館で、英子と真吾は、江藤の現況、さらにその女性体験談に耳を傾ける。

女人追憶(14)女人追憶(14)

出版社

小学館

発売日

2019年2月12日 発売

華やかな真吾の女人探訪の旅が遂に完結! 母校の教師・進英子と郷里の料亭を訪れていた真吾は、客から逃げる若い仲居の虹子をかくまう。三人で枕を並べることになったその夜、虹子は子どもの時分から現在に至るまでの半生を語り出す。それは真吾にとって、刺激的で、じつに興味深い物語であった。戦後、小学高等科を中退、子守として奉公に出された虹子。奉公先には二つ年上のお嬢さん・律子がいたが、彼女は進んだ考えの持ち主で、ある日、中学生の少年と初体験をする。律子から男女の営みについていろいろと聞くようになった虹子は、少年との逢い引きの場に同行したり、律子のさらなる経験のために幼なじみで熟練者の次郎兵を引き合わせたり、何かと協力をする。次郎兵によって、性に開花していく律子。律子をはじめ、さまざまな男女の行為を見聞きし、次郎兵からも「もう少し大きくなったら」と誘われていた虹子は、自らの成長を心待ちにするが、奉公を終えた虹子の人生は思いもよらぬ方向へと転がるのだった。戦中戦後、愛と性に目覚めた少年時代から模索し続けてきた宮崎真吾の女人探訪の旅。その行き着く先は? 青春大河ロマン、完結編!

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP