2020年1月30日発売
異世界に転生した少年シウが偶然拾った卵石。そこから孵ったのは、遊びたがりでちょっとおバカな猫型騎獣のフェレスだった。天真爛漫なフェレスは友達を作ったり、シウにべったり甘えたり、ときどき先輩騎獣たちに叱られながら元気にすくすくと成長していく。フェレスも大きくなるにつれて「シウを乗せて誰よりも速く飛びたい」という目標ができ、訓練を積み始める。そんなある日、フェレスはひとりで散歩中に、卵石専門の冒険者と相棒の騎獣達と出会い友達になるのだが……。フェレス視点で贈る、完全書き下ろしのモフモフ異世界スローライフ物語!!
夏休みも終わり、日常へ戻るシウ。教務室に呼ばれたシウは、いきなり担任のマットから飛び級試験を受けてほしいと言われる。なんとラトリシア国のシーカー魔法学院入学に必要な紹介状が国から届き、進学のため卒業を早めてほしいとのことだったのだ。かねてより進学を希望していた彼は、快くその提案に応じることに。シウは入学の準備を進めながらも、人工地下迷宮を学校総出で作ったり、ベルヘルトとエドラの結婚式をあげたり、誕生祭を見て回ったりと、忙しく日常を過ごしていく。そしてとうとうシウが王都ロワルを去る日がやってきてーー。大人気異世界スローライフ物語、出会いと別れの第6弾!
スクールアイドルμ'sの日常を描くダイアリーシリーズいよいよフィナーレへ!
大学を卒業したばかりの僕の新居は、一見普通のアパート・カスミ荘。でも、住人は揃って個性豊かだし、怪現象も続くし…。この土地はキツネに祟られているという噂まであるらしい。一体ここはどうなってるの!?ようこそ、カスミ荘へ。楽しい隣人とたっぷりの不思議があなたを待っています。新潮ミステリー大賞優秀賞受賞作品。
物言わぬ犬の哀しみを抱きとめて、わたしは静かに言葉を紡ぎつづける。誰よりも心許せる初老の男友だちが自殺し、大きな空洞を抱えた女性作家の狭いアパートに、男が飼っていた巨大な老犬が転がり込む。真冬のニューヨーク。次第に衰えゆく犬との残された時間の中で、愛や友情のかたち、老いること、記憶や書くことの意味について、深い思索が丹念に綴られてゆく……。2018年全米図書賞受賞作。
ここにあるべきではない四番目のマカロンの謎、マスタードが入った当たりのあげパンの行方。なぜかスイーツがらみの謎に巻き込まれがちな、小鳩君と小佐内さんの探偵行。「小佐内先輩が拉致されました!」「えっ、また?」お待たせしました、日々つつましく小市民を目指す、あの互恵関係のふたりが帰ってきます。人気シリーズ11年ぶりの最新刊、書き下ろし「花府シュークリームの謎」を含めた番外短編集。四編収録。
詩人尹東柱の生地としても知られる満州東部の「北間島(プッカンド)」(現中国延辺朝鮮族自治州)。 現代韓国を代表する作家キム・ヨンスが、満州国が建国された1930年代の北間島を舞台に、愛と革命に引き裂かれ、国家・民族・イデオロギーに翻弄された若者たちの不条理な生と死を描いた長篇作。 〈国を奪われ、よその土地で暮らすかぎり、僕たちにできるのは僕たちではない他の存在を夢見ることだ。動かなくなった死体だけが自分が何者なのかを声に出して叫ぶ権利があった。そんな叫びを聞くたびに僕は、間島の地で生きていく朝鮮人は、死ぬまで自分が何者なのかわからない存在だということに気づいた。彼らは境界に立っていた。見方によって民生団にもなるし、革命家にもなった。そういう意味で彼らはつねに生きていた。生きていれば絶えず変化するのだから。運命も変わるということだから。〉--本文より 代表作といえる本作で、作家は韓国でも知る人の少ない「民生団事件」(共産党内の粛清事件)という日本の満州支配下で起こった不幸な歴史的事件を題材に、人間存在の普遍的真理を小説を通して探究している。 一九三二年九月 龍 井 一九三三年四月 八家子 一九三三年七月 漁浪村 一九四一年八月 龍 井 一九三二年九月 龍 井 編註 解説 その長い夜、私たちは歌えない歌、夜が歌う歌……韓洪九 著者あとがき 訳者あとがき