2020年10月7日発売
「どっちが先に有名監督になるか、勝負だな」新人の登竜門となる映画祭でグランプリを受賞した立原尚吾と大土井紘。ふたりは大学卒業後、名監督への弟子入りとYouTubeでの発信という真逆の道を選ぶ。受賞歴、再生回数、完成度、利益、受け手の反応ー作品の質や価値は何をもって測られるのか。私たちはこの世界に、どの物差しを添えるのか。朝日新聞連載、デビュー10年にして放つ新世代の長編小説。
アニメ製作プロデューサー・渡瀬智哉は、念願だったSF小説『アルカディアの翼』のテレビアニメ化に着手する。しかし業界の抱える「課題」が次々と浮き彫りとなり、波乱の状況下、窮地に追い込まれる。一方、フリーアニメーターの文月隼人は、ある理由から波紋を広げる“前代未聞のアニメ”への参加を決意するが…。アニメに懸ける男たちの人生が交差するとき、“逆転のシナリオ”が始動する!
ブラック企業を退職し、ネットカフェを泊まり歩く冒険者となった朽木竜胆。商店街の福引で手に入れたスキルがバグだらけだったため、無双に近い状態となった朽木は、美少女ガンスリンガーの江奈・キングスマンと共に強大なモンスター・アクアとの戦いを制するも、見慣れぬ土地に飛ばされてしまっていた。郊外型のネカフェでつかの間の休養を取っていた朽木と江奈だったが、その土地ではゴブリンが大量に生息していた。ゴブリン退治のさなかに、朽木は7人の子供達を助け出すのだが…。
神に近い知能を持つ賢蒼竜のイリオスは、人里離れた岩山で静かに暮らしていたが、捨てられた人間の子供を拾って育てることにした。レクシアと名付けられたその女の子はすくすくと成長したが、イリオスはレクシアが普通の人間では持ちえない能力を有していることに気が付いていた。ある日レクシアは、かつて世界を危機に陥れた邪竜が、再び世界を滅ぼさんとしていることを知る。レクシアは世界と、自身の家族を守るために戦いの旅に出ることを決意する。「大切なものを守るためなら、私だって、戦えるよ」。こうしてレクシアは、己の大切なものを守るため、蒼竜の騎士となるべく、生まれ故郷を後にするのだった。
アニメ『キープ・キリング』の世界から帰還した“俺”こと中村翔太。妹のミカも病を克服し、翔太を追って現れたアルメーヌや病院の同僚たちとの平和な日常が訪れたのも束の間、今度はミカがスマホゲーム版『キープ・キリング』の世界に囚われてしまった!これは翔太に敗れ、ヴァンパイア化したクライヴによる復讐なのか?翔太とアルメーヌは“死にゲー”と称される高難度ゲームの世界に転移し、知識と機転で“全滅フラグ”を回避しながら魔王城へ向かう。魔王を倒す“真の勇者”は誰なのかー物語は思いもよらぬクライマックスへ!
俺、棗裕太の大学生活は、バラ色とはかけ離れたものだった。周囲にいるのは恋愛とも遊びともまるで縁のない18人のむさくるしいボンクラども。万年空き教室に集っては怠惰にだべり続け、日が沈むころには安居酒屋になだれ込んで酒浸りの日々。まさに、灰色のキャンパスライフ…だった。あの、魔法少女に出会うまでは!突然、「生き残りですか!?もしまだ戦えるようでしたら、申し訳ありませんが救援をー」と言って現れた魔法少女。特別な力なんてもちろん持っていないけど、ノリと勢いと友情(?)で、異世界からの侵略者を撃退できるはず。なぜなら俺たちは、天下無敵の一般大学生だから!
元ゴールドマン・サックス(NY)のデリバティブ・トレーダー、ケンシ(賢司)は、日本人父との四十数年ぶりの再会の日、父がホテルで殺害されたとの連絡を受ける。父は日本で最も長い歴史を誇る神社の一つ、丹後・籠神社の宗家出身、第八十二代目宮司であった。籠神社は伊勢神宮の内宮と外宮の両主祭神(アマテラスと豊受)がもともと鎮座していた日本唯一の神社で、境内からは一九七五年、日本最長の家系図『海部氏系図』が発見され、驚きとともに国宝に指定されていた。父の死の謎を探るため、賢司は元ゴールドマンの天才チームの友人たちと日本へ乗り込むが…。写真、挿絵、図、地図、系図など豊富な資料を用いた、臨場感あふれる新感覚の歴史ミステリー・エンターテインメント!!
トールキンが、自分たち夫婦になぞらえたというベレンとルーシエンの物語。この世に生を受けたもののうち、最も美しいとされるエルフの乙女ルーシエンと人間の勇者ベレンは、運命的な出会いの後、恋に落ちる。ベレンはルーシエンを獲得するため、大宝玉「シルマリル」探索の旅に。途中、ナルゴスロンドのエルフ王フェラグンドの献身的な支援や、神の猟犬フアンの助けを得て、シルマリルの奪還に成功し、ルーシエンとの結婚が許されるかに思えたが…