2020年11月16日発売
東京でのドブ浚いの仕事中の事故をきっかけに生まれ故郷へと戻ったクザーノは、弟分である甲一の後を追い、砂漠のむこうにあるという幻の町へ、ラクダのカサンドルを従え旅立った。父のラモン、祖父のホヨー、息子のコイーバ、孫のロメオ。何度でも回帰する灼熱の旅が、一族の目にしたすべての風景を映し出す。時を超え砂漠を越え、無限の魂の網の目が、いま、この瞬間に訪れる。第57回文藝賞受賞作。
前世で聖女だったレナリアは、今世は目立たずひっそり暮らそうと実力を隠すため全力で手抜きすることを決意。入学した魔法学園で、“落ちこぼれ”扱いされる風の精霊エアリアルのクラスになったレナリアは魔法の授業でなぜかみんなとパンをつくることに…?レナリアの前世の婚約者とそっくりな王子様セシルとの距離も急接近!地味に過ごしたいのに…私、よきよきできますか!?書き下ろし番外編2編収録!
王太子に婚約破棄された瞬間、料理好きOLだった前世を思い出した公爵令嬢レティーシア。彼女は、女嫌いで有名な銀狼王グレンリードの元へお飾りの王妃として赴くことになった。狼やグリフォン、庭師猫といったもふもふ達に囲まれた離宮で、マイペースな毎日を過ごすレティーシア。知り合ったお妃候補達と一緒にお菓子作りをしたり、もふもふ達を愛でたりして、みんな仲良くなっていくのだが、またまた騒動に巻き込まれてしまい…。料理を愛する悪役令嬢のもふもふスローライフ、第3弾!
「読書はどんなに孤独な行為に見えたとしても、人や世界とつながることです」神楽坂に盲導犬と住むよう子は、出版社の担当・希子と隔週の木曜日に、打ち合わせを兼ねたランチをするのが楽しみだ。一方、神楽坂で“古書Slope”を切り盛りするバツイチの本間は、五歳になる息子のふうちゃんと、週に一度会えるのが木曜日だ。書物への深い愛、物語への強い信頼、それを分かち合える大切な人。本に込められた“想い”を伝えていくー。
謎に包まれた偽作も生まれた世界的ベストセラーの背景!本書は『ドン・キホーテ』誕生の歴史的背景とエピソード、当時(十六・十七世紀)のスペインの人びとが何を考え、何を食べ、どのような暮らしをしていたのかを綴る。図版多数!
「アリシア・ランズデール!貴様との婚約を破棄し、反逆罪で…へぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅう!」王太子に会心の右ストレートを放つとともに、国外へ脱出した公爵令嬢アリシア。元帥号をもつ将校かつ、戦の天才でもある彼女を救ったのは、敵国の第一皇子で、助けた理由は「嫁にしたいから」だった!?アリシアを迎えた帝国と王国の戦争は、いよいよ最終局面に突入。反逆罪ものの大事件の行く末は?ほのぼの優しくてくすくす笑えるドタバタ戦乱コメディ。
貴族の従僕となったアレンの、新たな冒険が始まる!! 開拓村の農奴からグランヴェル家の従僕となったアレンは、ワガママお嬢様のセシルに振り回されながらも、自由に街の外に出れるようになったことでモンスター狩りに熱中していく。 召喚獣たちとともにストイックにレベル上げに勤しむアレン。ゴブリンやオークを狩り続け、召喚獣もアレンもどんどん成長していく。 一方グランヴェル家の従僕としてもアレンは順調に信頼を獲得していた。従僕生活も順調かと思われたが、男爵家を狙う隣領の子爵の暗躍により、不穏な空気が流れ始める。 男爵の娘であるセシルを狙う魔の手に対し、アレンは 「セシルお嬢様を必ず守ると約束しました。約束は守りますよ」 自らのスキルと召喚獣をフル活用し、巨悪へと挑むのだった。
追放された元テイマー、トントン拍子に大出世! アンデットだらけの異世界スローライフ!! ドラゴンゾンビを倒したことにより、飛び級でSランクパーティーに認定されたランドとミルム。英雄扱いされる二人は、辺境伯のセシルム卿や大商人のマロンなど、様々な大物との縁を結んでいく。 そうした中、ランドたちはセシルム卿からゴーストタウンと化した領のアンデッド退治を依頼される。 案内役として同行した女騎士のアイルとともに屋敷を訪れるランドたちだが、そこには……。 一方、ドラゴンゾンビから命からがら逃げ出したフェイドたちは“不死殺し”の異名を持つミレオロと接触し、彼女の手引きでランドとミルムを狙い始める……。 新ヒロイン、アイルの成長を描いた特別書き下ろし『アイルの決意』も収録!
「依頼ですか?登録ですか?」“才能がない”ため冒険者を諦め、ギルドの事務として働く青年フィンーしかしその正体は、魔神によって育てられ、貴重な支援魔法を駆使できる最強の能力者!?潰れかけのFランクギルド再生のため、無自覚な最強ヒーローは今日も事務青年として、冒険者を少しだけ「支援」し続ける!目指すはSランクギルド!
真っ直ぐな言葉の連なりが織り成す微妙な色合い。読むほどに人と人との間の心の綾が身に沁みて、少しだけ人生が愛おしくなるーそう、小説ってこういうものだった。長い沈黙のトンネルの果てに、作家がたどりついた新境地!